『ミッシング ID』
原題: Abduction
製作年:2011年
製作国:アメリカ合衆国
作品について
ジョン・シングルトン監督。
アクション・スリラー映画。
ショーン・クリステンセンが書いたspec scriptを、Lionsgate Filmsが100万ドルで購入。
原題は「誘拐」「拉致」。
感想
つまらない。おもしろくない。
育ての親が目の前で殺害されたのに、逃げている最中に女の子といちゃいちゃ。事件が解決したら早速デート。
CIA
子どもの誘拐事件で、暗殺者が家に来て両親(仮)を殺害。警察は敵の手の内にあり、メディア報道も「民家で火災が起きたが住人は旅行中で無事」と隠蔽工作されている。CIAが連絡してくる。
中央情報局は情報機関。スパイ組織、諜報機関、対外工作機関。アメリカ国内の一般的な刑法犯罪に関与することはない。
この映画は、その酷いストーリーのためにCIAが大きくかかわっているけれど。
誘拐
誘拐された子どもの情報サイトに自分の幼少期の写真が載っていた。そのことを知ったとたんに、周囲の人たちが次々と消される。味方の力を借りて、謎の敵と戦う、というアクション映画にしてしまうところがハリウッド映画ならでは。
なぜ自分の写真が誘拐された子どもとして登録されているのか? 自分が今まで親だと思っていた人たちは本当の親ではないのか? という、アクション要素のないサスペンスの話にすればいいのに。
子どもの誘拐の話は、アメリカではテレビシリーズでたくさん制作されている。police proceduralという。日本の刑事ドラマは、身代金目的の営利誘拐くらいしか描けない。性犯罪や、殺害されて被害者の命を救えなかった話。子どもを亡くした親が、代わりとしてよその子を誘拐して育てる話。現実で起きている事件を反映している。後味が悪い話も多い。日本のテレビ局は自主規制があるから。
印象に残っている話の1つは、『クリミナル・マインド』シーズン4 第13話「逃亡家族(Bloodline)」(Tim Matheson監督、Mark Linehan Bruner脚本)。
テレビシリーズ全体だと、"Law & Order: Special Victims Unit"(クリエイター/ショーランナー:Dick Wolf)や"Without a Trace"(クリエイター/ショーランナー:Hank Steinberg)。
キャスト
ネイサン・ハーパー - テイラー・ロートナー(細谷佳正)
カレン・マーフィー - リリー・コリンズ(木下紗華)
フランク・バートン - アルフレッド・モリーナ(石住昭彦)
ケビン・ハーパー - ジェイソン・アイザックス(滝知史)
マーラ・ハーパー - マリア・ベロ(井上まひろ)
ジェラルディン “ジェリ”・ベネット博士 - シガニー・ウィーバー(藤生聖子)
ニコラ・コズロフ - ミカエル・ニクヴィスト(高宮俊介)
マーティン・プライス - ダーモット・マローニー
ローナ・プライス - エリザベス・ローム(白川万紗子)
サンドラ・バーンズ - アントニーク・スミス
ギリー - デンゼル・ウィテカー(菊本平)
ジェイク - ウィル・ペルツ(松本忍)
カルバリ霊園の管理人 - クリストファー・マホニー(松本忍)
スタッフ
監督:ジョン・シングルトン
脚本:ショーン・クリステンセン
製作:ダグ・デイヴィソン、エレン・ゴールドスミス=ヴァイン、リー・ストルマン、ロイ・リー、ダン・ロートナー
製作総指揮:ジェレミー・ベル、アンソニー・カタガス、ガブリエル・メイソン
音楽:エド・シェアマー
撮影監督:ピーター・メンジース・ジュニア
編集:ブルース・キャノン
製作会社:Vertigo Entertainment, Quick Six Entertainment, Tailor Made Entertainment*1
配給:ライオンズゲート (米国)、ギャガ (日本)
*1:Taylor Lautnerと父Dan Lautnerの製作会社。会社名はTaylorとtailor-madeをかけた洒落。