映画の後には紅茶とお菓子を

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『僕らはみんな生きている』感想

『僕らはみんな生きている』
製作年:1993年
製作国:日本
公開日:1993年3月13日

 

 

作品について

滝田洋二郎監督。夢枕獏さん原作『陰陽師』(2001)及び『陰陽師II』(2003)、『おくりびと』(2008)、冲方丁さん原作『天地明察』(2012)など。

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一色伸幸さん原作、山本直樹さん作画の漫画が原作。一色伸幸さんは映画の脚本も執筆。

コメディ・ドラマ映画。

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DVDは廃盤。

 

 

感想

おもしろい。サラリーマンの悲喜こもごも。

ジャパン・アズ・ナンバーワン』の時代。

「日本の総合商社は情報機関」と言われるが、こんなところに従業員をたくさん送り込んでいたらそうなるよね。

軍事クーデターで政権が何度も変わる、東南アジアの架空の国タルキスタンが舞台。タイで撮影された。

内戦から逃げていて休憩中、NHKの短波放送でさだまさしさんの『関白宣言』が流れる。バングラデシュ在住の視聴者からのリクエスト。

市街戦の中を、日本のパスポートを掲げて「私たちは日本のサラリーマンです!」と叫びながら道を進む。

小さな農村を軍が空爆していたので、中井戸は無線機で「襲撃するな、ゲリラ軍基地ではない。子どももいる」と通信。軍用ヘリコプターは撤退した。

中井戸は「X」というコードネームで政府軍と通じていたようだ。

中井戸を救出するために、軍用デジタル無線の傍受機を反政府軍に売り込む。

 

真田広之さんは、岡本喜八監督『EAST MEETS WEST』(1995)でも英語で演じていたが、先に『僕らはみんな生きている』(1993)で海外出張の商社従業員役をやっていたのか。この時点ではまだたどたどしい。日本語の延長で英文を喋っている。現在は英語でお芝居をしている。

眼鏡をかけて髪の毛がパーマになっている真田広之さんは、谷川浩司さんや南こうせつさんに似ている。

 

やなせたかしさん作詞、いずみたくさん作曲の童謡『手のひらを太陽に』が、題名の元ネタ。

 

同じメインスタッフで、滝田洋二郎監督『熱帯楽園倶楽部』(1994)を製作した。

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また、金子修介監督『卒業旅行 ニホンから来ました』(1993)も、一色伸幸さん脚本で、タイで撮影したので関連作品と言えるかな。

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一色伸幸さんは、ホイチョイ・プロダクションズ馬場康夫監督『私をスキーに連れてって』(1987)、『彼女が水着にきがえたら』(1989)、『波の数だけ抱きしめて』(1991)の脚本家だったのか。

 

 

キャスト

高橋啓一:真田広之
富田賢造:岸部一徳
升本達也:嶋田久作
井関修次郎:ベンガル
中井戸浩:山﨑努
倉岡美由紀:早見優
雀崎:螢雪次朗
昭子:田根楽子
セーナ:Kovit Wattanakun
カッツ大佐:Toon Hirunyasup

 

 

スタッフ

監督:滝田洋二郎
脚本:一色伸幸
原作:一色伸幸
製作:小林壽夫
プロデューサー:丸山富之、油谷昇、深澤宏、榎望
撮影:浜田毅
美術:山口修
録音:林大輔
照明:高屋斉
編集:富田功
音楽:清水靖晃
音楽プロデューサー:佐々木麻美子
助監督:井原真治、鬼頭理三
製作協力:メリエス
製作:松竹
配給:松竹