映画の後には紅茶とお菓子を

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『フラッシュ・ゴードン』感想

フラッシュ・ゴードン
原題: Flash Gordon
製作年:1980年
製作国:イギリス、アメリカ合衆国

 

 

作品について

マイク・ホッジス監督。『狙撃者』(1971)、マイケル・クライトンSF小説『ターミナル・マン』が原作の『電子頭脳人間』(1974)、『死にゆく者への祈り』(1987)など。共同脚本の『オーメン2/ダミアン』(1978)はもともと監督も兼務していたが、マイク・ホッジス監督の演出手法は撮影に時間がかかりすぎると判断したプロデューサーたちがドン・テイラー監督に交代させたらしい。

ディノ・デ・ラウレンティス プロデューサー。

アレックス・レイモンドのコミック・ストリップ(新聞連載漫画)が原作。出版社はKing Features Syndicate。

スペースオペラ映画。

 

ジョージ・ルーカス監督が『フラッシュ・ゴードン』の映画を製作したいと希望したものの、映画化権を持っていたディノ・デ・ラウレンティスの承諾が得られなかったので、結果的に『スター・ウォーズ』シリーズを生み出したという逸話がある。

 

 

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フラッシュ・ゴードン(吹替版)
フラッシュ・ゴードン(字幕版)

 

 

 

 

 

感想

安っぽい。美術はよくできているが、映像作品としては微妙。

スティーヴン・スピルバーグ監督・製作『E.T.』(1982)、ジョージ・ルーカス監督・脚本・製作総指揮『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(1977)、アーヴィン・カーシュナー監督、ジョージ・ルーカス製作総指揮・原案『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』(1980)、リチャード・マーカンド監督、ジョージ・ルーカス製作総指揮・共同脚本・原案『スター・ウォーズ エピソード6/ ジェダイの帰還』(1983)、リドリー・スコット監督『ブレードランナー』(1982)とだいたい同時期。これらの監督や映画が当時の水準をはるかに超えていたということか。

 

スペースオペラとはいうものの、ほとんどの話は惑星の地上で進む。宇宙空間は少ししか描かれていない。

 

クイーンの「フラッシュのテーマ」は、この映画のための楽曲だったのか。聞いたことはあったけれど、知らなかった。

テーマ曲を使いすぎている。

映画音楽にロックを取り入れたのは1980年代の特徴。

 

 

後に4代目ジェームズ・ボンドを演じるティモシー・ダルトンが、オーラ姫の恋人の1人である森の王を演じている。

 

ハリー・ポッター』シリーズでルビウス・ハグリッドを演じたロビー・コルトレーンが、Man at Airfieldとして出演していた。

ウォルフガング・ペーターゼン監督『ネバーエンディング・ストーリー』(1984)のティーニー・ウィーニーやティム・バートン監督『チャーリーとチョコレート工場』(2005)のウンパ・ルンパで知られるディープ・ロイは、オーラ姫のペットのFelliniを演じた。

 

 

製作

サム・J・ジョーンズはディノ・デ・ラウレンティスと揉めて主要撮影が終了する前に抜けたので、俳優・声優のPeter Marinkerがかなりの量の台詞を吹き替えた。撮影現場で録音した音声素材が雑音などでそのまま使えない場合、ADR(映像を見ながらアフレコ)を行う。


FLASH GORDON SPEAKS !!!

Peter Marinkerが他に担当した作品には、押井守監督『機動警察パトレイバー the Movie』(1989)の後藤喜一がある(Manga Entertainmentが1995年に発売した北米盤DVDに収録されている。バンダイビジュアルが2005年に制作した英語吹き替え版はキャストが一新された)。

english-voice-over.fandom.com

 

 

キャスト

フラッシュ・ゴードン:サム・J・ジョーンズ(台詞吹替:Peter Marinker);田中秀幸大塚明夫
デイル・アーデン:メロディ・アンダーソン;岡本茉莉土井美加
ミン皇帝:マックス・フォン・シドー加藤精三小林清志
ハンス・ザーコフ博士:トポル;滝口順平池田勝
オーラ姫:オルネラ・ムーティ;芝田清子、小宮和枝
バリン公:ティモシー・ダルトン;仲木隆司、小川真司
ヴァルタン公:ブライアン・ブレスド;内海賢二麦人
クライタス将軍:ピーター・ウィンガード; - 、千田光男
カーラ将軍:マリアンジェラ・メラート;火野捷子、弥永和子

日本テレビ
その他:
仁内建之
小島敏彦
村越伊知郎
たてかべ和也
藤本譲
平林尚三
有馬瑞香
上田敏也
東富士郎
大久保正信
千田光男

テレビ朝日
その他:
小島敏彦
山野史人
秋元羊介
仲野裕
伊井篤史
中田和宏
山口健
佐藤しのぶ
叶木翔子
紗ゆり
金野恵子

日本テレビ版:初回放送1982年10月20日水曜ロードショー
テレビ朝日版:初回放送1992年8月16日『日曜洋画劇場』※Blu-ray Disc収録

 

 

スタッフ

監督:マイク・ホッジス
脚本:ロレンツォ・センプル・ジュニア
脚色:マイケル・アリン
原作(キャラクター創造):アレックス・レイモンド
製作:ディノ・デ・ラウレンティス
製作総指揮:バーナード・ウィリアムズ
撮影監督:ギルバート・テイラー
編集:マルカム・クック
音楽:クイーン、ハワード・ブレイク (オーケストラスコア)
製作会社:Starling Productions, Famous Films, Dino De Laurentiis Company
配給:EMI Films / Columbia–EMI–Warner Distributors (英国)、ユニバーサル・ピクチャーズ (米国)、20世紀フォックス (日本)

 

プロダクションデザイン:Danilo Donati
美術監督:John Graysmark as supervising art director
衣装デザイン:Danilo Donati

hairdressers: Giusy Bovino, Betty Glasow
makeup artists: Massimo De Rossi, Mario Di Salvio, Richard Mills, Jayne Royle

第二班監督:William Kronick

sound editor: Jonathan Bates
sound mixer: Ivan Sharrock
dubbing mixers: Gerry Humphreys, Robin O'Donoghue
Dolby stereo consultant: John Iles
dialogue editor: Ian Fuller
footsteps editor: Michael Crouch

特殊効果スーパーバイザー:George Gibbs
特殊撮影効果スーパーバイザー:Frank Van der Veer