映画の後には紅茶とお菓子を

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『まあだだよ』の感想

まあだだよ
1993年
日本

 

黒澤明監督の遺作。

良い映画。心にしみる。

內田百閒と教え子たちの交流を描いた話。

戦時中でも日々の営みは続く。暗い暮らしではなく、穏やかな、楽しい日常。

色彩が良い。落ち着いた色遣い。美術と衣装、そして撮影と照明。

戦後すぐの占領軍(在日米軍)は、消防車のようなサイレンを小さく鳴らして見回りをしていたのだろうか。(騒ぎが)ただの宴会だとわかって、にっこり笑って兵士2人はジープで去って行った。

最後で、夢の中の少年時代で「まあだだよ!」と繰り返す場面から夕焼けの画になりエンディング、という演出が良い。

 

スタッフ

監督・脚本:黒澤明
原作:內田百閒
製作:山本洋、入江洋三
ゼネラルプロデューサー:徳間康快小暮剛
プロデューサー:黒澤久雄
アソシエイトプロデューサー:飯泉征吉
撮影:斎藤孝雄、上田正治
編集:黒澤明
音楽:池辺晋一郎
美術:村木与四郎
衣装:黒澤和子
録音:西崎英雄
照明:佐野武治
演出補佐:本多猪四郎
助監督:小泉堯史
プロダクションマネージャー:野上照代
製作会社:大映電通黒澤プロダクション
製作協力:徳間書店
配給:東宝