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『機動戦士ガンダム 水星の魔女』PROLOGUE感想

機動戦士ガンダム 水星の魔女』PROLOGUE

 

 

作品について

機動戦士ガンダム』シリーズの新作テレビシリーズ。オリジナルアニメ。

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小林寛監督。『キズナイーバー』(2016)の監督。樋口真嗣総監督『ひそねとまそたん』(2018)の監督。さとうけいいち監督『神撃のバハムート GENESIS』(2014)の副監督。『キズナイーバー』で演出が上手いねと思って、それ以降注目している。

安藤良副監督。『亜人ちゃんは語りたい』(2017)の監督。京極尚彦監督『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(2015-2016)のチーフ演出。古田丈司監督『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』(2018)のシリーズディレクター。『亜人ちゃんは語りたい』で演出が上手いねと思って、それ以降注目している。直近では、石井俊匡監督『86-エイティシックス-』(2021)の絵コンテ・演出がよかった。

大河内一楼さんがシリーズ構成・脚本。谷口悟朗監督『プラネテス』(2003)のシリーズ構成・全話脚本、『コードギアス 反逆のルルーシュ』(2006-2008)のストーリー原案・シリーズ構成・脚本。橘正紀監督『プリンセス・プリンシパル』(2017)のシリーズ構成・脚本。内海紘子監督『SK∞ エスケーエイト』(2021)のシリーズ構成・全話脚本。

モグモさんがキャラクターデザイン原案。イラストレーター。

田頭真理恵さん、戸井田珠里さん、高谷浩利さんが共同でキャラクターデザイン。田頭真理恵さんは、下田正美監督『ゼーガペインADP』(2016)のキャラクターデザイン。戸井田珠里さんは、綿田慎也監督『ガンダムビルドダイバーズ』シリーズのキャラクターデザイン。高谷浩利さんは、西田正義監督(第1話-第103話)・総監督(第104話-第145話)、片貝慎監督(第104話-第145話)『アイシールド21』(2005-2008)や、こだま兼嗣監督『結界師』(2006-2008)のキャラクターデザイン。掛け持ちしてたのか。今みたいに総作画監督制度でガチガチに修正を入れていない時代だからこそのなせる業かな。

小形尚弘さんがエグゼクティブプロデューサー。バンダイナムコフィルムワークス執行役員なので、近年は様々な作品でエグゼクティブプロデューサーやチーフプロデューサーを務めている。

岡本拓也さんがプロデューサー。綿田慎也監督『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』(2019-2020)、大張正己監督『ガンダムブレイカー バトローグ』(2021)のプロデューサー。

サンライズが企画・制作。2022年4月1日付で法人名が株式会社サンライズから株式会社バンダイナムコフィルムワークスに変更され、「サンライズ」はアニメ制作ブランドになった。旧・株式会社バンダイナムコアーツの映像事業及び「バンダイビジュアル」「エモーション」レーベルが吸収分割で移管された。「ランティス」レーベルを含む音楽事業はそのままで、株式会社バンダイナムコミュージックライブに商号が変更された。

 

 

 

 

 

感想

『水星の魔女』は初のW女性主人公の『ガンダム』作品。『ガンダム』シリーズは男性主人公という固定観念をどう変えてくれるのか楽しみ。

歴史において、また現在も、望むと望まざるとに関わらず、女性軍人が大勢いて、命を懸けて戦っている。今までの『ガンダム』シリーズでも女性軍人のキャラクターが描かれてきたが、今回は主人公としてどう描くのか。

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチがまとめた『戦争は女の顔をしていない』はお勧め。 第二次世界大戦独ソ戦に従軍した女性たちの実体験を読み、衝撃を受けた。小梅けいとさん作画、速水螺旋人さん監修の漫画がKADOKAWAComicWalkerで連載されている。

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『水星の魔女』におけるガンダムは、操縦者の身体に大きな負荷をかけてしまうのか。

エルノラは少女時代に命の危険に晒され、救助された。だから後にナディムと結婚し、エリーが生まれた。その際に右腕の代わりにGUNDと呼ばれる義手を移植された。そしてカルド・ナボ博士のもとでルブリスの操縦者候補を務めている。

 

序章からえげつない物語を描くね。

エリーは4歳にして殺人の罪を背負う。「ママ、ろうそくみたいで綺麗だね」

ガンダムは呪い。エリーは期せずして呪いを身に受けた。カルド・ナボ博士には、幼い少女に呪いをかける意図はなかっただろうけれど。カルド・ナボ博士にとってGUNDは人類が地球を出て宇宙で生活するための道具。

PROLOGUEにおいて敵役として描かれたデリング・レンブランは、兵器は純粋に相手を殺傷するための存在であるべきで、ガンダムのように操縦者自身をも蝕む兵器は存在してはならないという思想を持つ。戦争とは、人殺しとは、贖いきれない罪を背負うこと。主張しているだけで別の思惑もありそう。

しかしなぜか開発者全員を虐殺。

 

4本のキャンドルはエリーが殺した3人のパイロットと、エリーとお母さんを守るために命を懸けたお父さんの暗喩。

そして4本のキャンドルのもう一つの意味は、亡くなったお父さん、博士、開発者の女性2人の命の炎。

 

プロローグのエンディングが重厚な劇伴でいいね。ここで歌を使うと余韻が台無しになる。

 

おもしろい。

 

 

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余談

5年ぶりに「日5」枠が復活した。新作は5年半ぶり。

「土6」「日5」枠はMBS製作の全国放送枠なのだが、TBSの番組編成の都合で何度も放送枠を変遷させられている。「土6」(1993年7月-2008年3月)→「日5」(2008年4月-2017年4月)→「アニメサタデー630」(2017年4月-2019年6月)→「スーパーアニメイズム」(2019年7月-継続中)。「土6」の終了はTBSが『報道特集NEXT』を放送開始するため、「日5」の終了はMBS製作『所さんお届けモノです!』を放送開始するため、「アニメサタデー630」の終了はTBSが『まるっと!サタデー』『東京VICTORY』を放送開始するため。

日本テレビ読売テレビテレビ朝日朝日放送東京放送毎日放送、フジテレビと関西テレビのように、関東広域圏のキー局と関西広域圏の準キー局は仲が悪いと言われている(テレビ東京テレビ大阪の関係はわからない)。TBSがMBSのアニメ放送枠を何度も飛ばすのには、その影響があるのだろうか?

 

 

キャスト

エリクト・サマヤ:市ノ瀬加那
エルノラ・サマヤ:能登麻美子
ナディム・サマヤ:土田大
カルド・ナボ:一城みゆ希
ナイラ・バートラン:小島幸子
ウェンディ・オレント:大地葉
デリング・レンブラン:内田直哉
サリウス・ゼネリ:斧アツシ
ヴィム・ジェターク:金尾哲夫
ラジャン・ザヒ:花輪英司
ケナンジ・アベリー:上田燿司

 

 

PROLOGUEスタッフ

脚本:大河内一楼
絵コンテ:小林寛
演出:佐藤照雄

キャラクター作画監督西村博之鈴木卓也、山村直己、岡﨑洋美、ふくだのりゆき、江森真理子、平山円、大野勉、堀井久美

カニック作画監督:久壽米木信弥、鈴木勘太

原画:
 西村博之 鈴木卓也 山村直己
 山岸正和 尾形健一郎 大竹守
 長部州太 甲斐肇 糸賀成美
 飯田海 佐川由佳 浅井昭人
 田中智子 百瀬恵美子 椎名理沙子
 中西理絵 山北貴大 邱明哲

 鈴木勘太 前田清明 山根宰
 小松英司 松田寛 中島竹流
 間路真実ノ介 井上邦彦 平岡雅樹
 寒川顕一 徳田靖 平山剛士
 櫛引菖子 倉本和希 野崎真一
 吉田雄一 井村学 静佳見
 北田久登 山内尚樹 増田伸孝
 戸井田珠里 林絢雯

第2原画:
 坂本和哉 平山剛士 中島竹流
 井戸垣健 山代和臣 松枝尚生
 板井俊祐 大内美乃梨 吉田雄一
 山口葵 飯田海 合田麻美
 梶谷光春 高橋勇治 真塩朋実
 徳田靖 野崎真一 菅谷大輝

動画検査:杉浦雄高 近藤宝生

動画:
 杉浦雄高 近藤宝生 大平真衣
 後藤廉 栗田慶生 佐藤亜美
 今井楓花 小室貴教 眞田匠
 松尾俊輔 阿武恵子 古賀浩希
 佐久間健太 神田未来

 櫛引菖子 山内麻沙未 小林美範
 服部美咲

 サンライズ作画塾
 榎本麻衣花 杉浦花歩 細田ひとみ

 OLM Production I.G
 マジックバス ENGI
 たくらんけ WHITE FOX 伊豆高原スタジオ
 Studio五組 スタジオギムレット
 シャフト サンシャインコーポレーション
 スタジオKAI

 Revival ミュウ
 所沢映画 FAI
 MSJ武蔵野制作所 セブンシーズ
 reboot

色指定・検査:日下部里美

ペイント:
 Wish
 奥井恵美子 井上泉 岡宮志帆
 千葉陽子 山瀬仁美 牟田智美
 石原裕介 周藤宏太 田中照佳
 大滝あや 神谷天音 野間口麻美

 前村陽子

 アニメッシュ GEEK
 スタジオギムレット スタジオOZ
 新潟アニメーション 太観アニメ

Wish管理:江草大樹

背景:
 スタジオなや
 佐藤歩 井畑友希 古瀬あかり

 北京金松林動画公司
 齐齐哈尔震环动漫设计有限公司

撮影監督補佐:今泉志保

撮影:
 元木洋介 鯨井亮 大島由貴
 長谷部祐介 岡村奈沙 柯律安
 石川直樹

特殊効果:村上宜隆 楊怡

ラインテスト:旭プロダクション

モニターグラフィックス:
 カプセル
 関香織 宮原洋平

フォントデザイン:Maniackers Design

3DCG制作:
 グラフィニカ
  3DCGディレクター:宮風慎一
  3DCGモデリングディレクター:樋口博一
  3DCGモデリングサブディレクター:三塚陸 鈴木愛一郎
  3DCGモデラー:二村美帆 伊藤慧樹 坂部暢心
  3DCGセットアップディレクター:大島渓太郎
  3DCGリガー:上田祥大
  3DCGアニメーター:佐藤天斗 山田涼 安藤綾音 上野優弥 中條真碧 五十嵐彩香 茅野巧斗
  テクニカルアーティスト:西村謙太郎 田熊健
  3DCGプロデューサー:向田善弘
  3DCG制作進行:星野周人 今石龍都

 カプセル
 宮原洋平 白石あかり 高坂正輝

 スタジオコメット
 染谷祐希

 V-sign
 上薗隆浩 佐藤広 神田義広

 長嶋晋平

制作進行:
 疋田達也 今井亘
 能勢崇右 植木俊介

 

 

メインスタッフ

企画・制作:サンライズ
原作:矢立肇富野由悠季
監督:小林寛
副監督:安藤良
シリーズ構成・脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン原案:モグモ
キャラクターデザイン:田頭真理恵、戸井田珠里、高谷浩利
メカニカルデザイン:JNTHED、海老川兼武、稲田航、形部一平寺岡賢司柳瀬敬之
チーフメカアニメーター:久壽米木信弥、鈴木勘太、前田清明
設定考証:白土晴一
SF考証:高島雄哉
カニカルコーディネーター:関西リョウジ
設定協力:HISADAKE
プロップデザイン:絵を描くPETER、えすてぃお
コンセプトアート:林絢雯
テクニカルディレクター:宮原洋平
美術デザイン:岡田有章、森岡賢一、金平和茂、玉盛順一朗、上津康義
美術監督:佐藤歩
色彩設計:菊地和子
3DCGディレクター:宮風慎一
モニターグラフィックス:関香織
撮影監督:小寺翔太
編集:重村建吾
音響監督:明田川仁
音響効果:上野励
音楽:大間々昂
音楽プロデューサー:松田隼典
音楽制作:バンダイナムコミュージックライブ
音楽協力:日音、水田大介
エグゼクティブプロデューサー:小形尚弘、田村烈、丸山博雄
プロデューサー:岡本拓也、前田俊博
制作デスク:藤原大樹
設定デスク:伊藤優樹
設定制作:佐藤博淳、米山智也
CG設定制作:清水洋平、永瀬創
制作事務:町田寛奈
製作:バンダイナムコフィルムワークス、創通、MBS

 

録音:根岸信洋
録音助手:関俣莉桜子
音響制作担当:見留滉平
音響制作:マジックカプセル

編集スタジオ:グラフィニカ
編集助手:新沼奈美
オンライン編集:キュー・テック 新井淳一 井上龍一
オンライン編集デスク:武石良平

マークデザイン:永井智大
銃器設定協力:金子賢
文芸協力:平塚知巳
企画協力:モリオン航空

企画担当:池内謙一郎 早川春菜
アソシエイトプロデューサー:山下裕平 武藤誉 野澤一平
アシスタントプロデューサー:松岡晃平

制作協力:ADKマーケティング・ソリューションズ
協力:BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン