『大正オトメ御伽話』第4話「幸セハ月明カリノ下ニ」
作品について
桐丘さなさんの漫画『大正処女御伽話』(タイシャウヲトメおとぎばなし)が原作。
感想
すっかりユヅに絆されている珠子。
ことりちゃんの歌のレコード。蓄音機と言った方がいいかな、大正時代だと。
冬から夏に。半年が過ぎた。
過労で倒れたユヅ。
ユヅを看病したことで、「して差し上げたいなって思ったら、この身体が動いてしまうんです」というユヅの言葉を実感した珠子。
何にもできない自分に暗澹たる気持ちの珠彦。
さらしをきつく巻くのをやめたから、胸が帯に被さっている。
嵐のようにやってきて、嵐のように去っていく(予定の)珠子。
演出
医師から「いくら金持ちでも治せないものもあるんだよ。その右手のようにね」と言われたとき、右手のクロースアップが挿入される。一般的にこの演出をするときは、手を強く握りこむことで悔しさを表現する。でも珠彦は事故でその右手が動かせない。動かせないからこそ余計に、ピクリとも動かない右手を見せることで、誹謗中傷を受けて悔しい、という気持ちを表現している。
「あーら先生、まだいらしたの。お帰りはこちらですわよ」
珠子にも聞こえていたのだろうね。ユヅも珠彦も侮辱した医師と看護師に激怒している。
ふがいない自分のせいでユヅを苦しめてしまう、という珠彦の気持ちを、人形を落として壊すという比喩で表現。
その小さなユヅ人形は珠彦の袖口を掴んで、にこにこ手を振っている。
「すまない。僕は君にとって最低な男だ。病気にさせといて看病もまともにできない。やっとそれらしいことをしたかと思えば、君に恥をかかせて。全部裏目に出てしまう。僕には支えられない。君に取り返しのないことをしてしまう前に、この関係を解消したほうがいいのかもしれない。僕は一人でもやっていけるから。父には僕が言っておく。君は家に戻りなさい。短い間だったけど、ありがとう。君には、君には幸せになってほしい……」
と言う珠彦を下手に配置している。
「帰りません。私は何があっても珠彦様のお側におります。私のことなら大丈夫。私はそんなに柔な女子(おなご)ではありません」
と優しく包み込むユヅを上手にずっと配置している。
Blu-ray Disc
キャスト
志磨珠彦:小林裕介
立花夕月:会沢紗弥
志磨珠子:宮本侑芽
渥美 綾:安済知佳
白鳥ことり:伊藤彩沙
白鳥 策:土岐隼一
美鳥:鈴代紗弓
志磨珠義:咲野俊介
志磨珠樹:今井文也
志磨珠央:山谷祥生
志磨透子:森千晃
志磨珠彦(5歳):山根綺
夕月の母:恒松あゆみ
ノラネコ:三村ゆうな
幸子:日野まり
真知子:十二稜子
照子:山田美鈴
ナレーション:大林隆介
第4話スタッフ
脚本:福田裕子
絵コンテ:杉島邦久
演出:鈴木孝聡
総作画監督:渡辺まゆみ
作画監督:萩原しょう子、槙田一章(まきだかずあき)、吉田肇
原画:
久保川美明 船塚純子 島崎知美 甲藤円 鈴木久美
蔭山武彦 森亜紀子 福住賢治 荻上尚見
諏訪昌夫 塚本哲哉
動画検査:福住賢治
動画:
無錫櫻花卡通有限公司 BigOwl
色指定・検査:長岡純子(T.D.I.)
仕上:
無錫櫻花卡通有限公司 BigOwl
背景:
アトリエPlatz
銭正紅 大崎唯 王雁博 藤井かおり
無錫菘藍文化伝媒有限公司
邱曉紅 張雲 馬蕓鶯 王潔 宋連軍
唐志軍 殷珊虹 汪曄
撮影:
Tplus
高橋大樹 末光忠男 和田典子 坪内弘樹 野村雪菜
制作進行:貝賀美咲、斎藤陸
挿入歌
「月夜ノコトリ」
作詞:桐丘さな、Funta7
作曲・編曲:鈴木暁也
歌:白鳥ことり(CV.伊藤彩沙)
メインスタッフ
原作:桐丘さな
監督:羽鳥潤
シリーズ構成・脚本:福田裕子
キャラクターデザイン:渡辺まゆみ
プロップデザイン:甲藤円
着物デザイン:有本妃査恵
色彩設計:瀬戸治子
美術監督・美術設定:松本浩樹
撮影監督:坪内弘樹
編集:村井秀明
音響監督:郷文裕貴
音響効果:山田香織
録音調整:亀田亮治
録音助手:野尻紗貴
音響制作担当:安野文左衣
音楽:高梨康治(Team-MAX)
音楽プロデューサー:三輪靖史、渡部祐樹
音楽制作:ポニーキャニオン
音楽協力:豊田充弘(Team-MAX)、テレビ東京ミュージック
協力:三條場一正、川村千皓、清水とき・きものアカデミア
企画:大熊一成、丸茂礼、山崎明日香、岩野貢、太田勝士
企画協力:集英社「少年ジャンプ+」編集部、細野修平、籾山悠太、玉田純一
エグゼクティブプロデューサー:菊池貞和、吉田健人
プロデューサー:伊藤裕史、渡部祐樹、山田唯莉子、西前朱加、鹿志村絵美、大和田智之
アシスタントプロデューサー:高栁桃子、飯塚彩、東真央
アソシエイトプロデューサー:中村英祥
アニメーションプロデューサー:三浦俊一郎、藤原和博
制作デスク:福田陽大
設定制作:貝賀美咲
アニメーション制作:SynergySP
製作:大正オトメ御伽話製作委員会