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『MEG ザ・モンスター』感想

MEG ザ・モンスター
原題: The Meg
製作年:2018年
製作国:アメリカ合衆国、中国
公開日:2018年8月10日

 

 

作品について

ジョン・タートルトーブ監督。

ティーヴ・オルテンのSFホラー小説 "Meg: A Novel of Deep Terror"  (1997) が原作。

1997年7月に角川書店が『メグ』として角川文庫で出版、2001年7月『メガロドン』と改題。2018年8月、映画公開に合わせて『MEG ザ・モンスター』と再び改題。

SFアクション映画。

 

続編に、ベン・ウィートリー監督『MEG ザ・モンスターズ2』(2023)がある。第1作と同様に、スティーヴ・オルテンの小説 "The Trench" (1999) が原作。

 

 

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感想

何度観てもおもしろい。

サメ映画だけど、サメの犠牲になる人間は少ない。最初に観たとき意外だった。

 

近年では久々の大作サメ映画。

スティーブン・スピルバーグ監督『ジョーズ』(1975)がサメ映画の始祖。

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ジョーズ』以降サメ映画がたくさん製作されているが、その多くは低予算映画。製作会社 The Asylum が有名。日本の配給会社アルバトロス・フィルムがたくさん輸入している。

 

同じワーナー・ブラザースの『ランペイジ 巨獣大乱闘』はドウェイン・ジョンソン(ザ・ロック)&ゴリラ対オオカミ&ワニ。『MEG ザ・モンスター』はジェイソン・ステイサムメガロドン

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ただ今作でも、主人公の足を引っ張る女性キャラクターという典型的な描写がある。中国の複数の製作会社が投資していて、中国映画でもあるのに、中国人のメインキャラクターにそのステレオタイプな役割を背負わせていいの?

 

トシ(マシ・オカ)の自己犠牲。ヘラーの自己犠牲。

 

 

製作

開発

20年間、開発地獄(development hell)に陥っていたプロジェクトだった。

1996年ウォルト・ディズニー・スタジオの大人向け映画レーベル「ハリウッド・ピクチャーズ」が小説の映画化権をオプション契約した。トム・ウィーラーが書いた脚本は出来が悪くて没になり、ジェフリー・ボームが書いた脚本も同じく不出来で没になった。1999年までに企画は進展せず、契約期間終了で映画化権は原作者スティーヴ・オルテンに戻った。

2005年、ニュー・ライン・シネマが7500万ドルの製作費と2006年夏公開の予定で開発していることが明らかになった。ヤン・デ・ボンが監督、ギレルモ・デル・トロがプロデューサー、シェーン・サレルノが脚本家として関わっていたが、ニュー・ライン・シネマは予算の問題を理由にプロジェクトを中止した。映画化権は再び原作者スティーヴ・オルテンに戻った。

2015年6月ワーナー・ブラザースディーン・ジョーガリスによる脚本で進めていることが発表された。イーライ・ロスが監督として交渉していたが、クリエイティブ面の相違により、206年初頭ジョン・タートルトーブ監督に交代した。ジェイソン・ステイサムたち出演者が2016年8月9月に決まった。

アメリカと中国の共同製作。中国では1年間に公開できる外国映画の本数に制限があり、完全な共同製作であれば上映枠割り当てに関係なく公開できる。

 

撮影

主要撮影は2016年10月13日に開始、3017年1月4月に終了。

 

VFX

Sony Pictures Imageworks

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Image Engine

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Halon

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続編

続編を開発中。まだ脚本を開発している段階なので、製作が決定しているわけではない。

エグゼクティブプロデューサーのCatherine Xujun Yingは、China Media CapitalのバイスプレジデントかつGravity PicturesのCEOでもあり、『MEG ザ・モンスター』の製作費を大きく負担した。だから中国市場を前提に考えれば続編製作の可能性は高いけれど、中国企業損切りの判断が早いので、どちらとも言えない。

プロデューサーのロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラも、Catherine Xujun Yingと同様に、まだ開発の初期段階だと言っている。

 

ベン・ウィートリー監督『MEG ザ・モンスターズ2』が2023年8月4日に公開された。日本公開は2023年8月25日。

第1作と同様に、スティーヴ・オルテンの小説 "The Trench" (1999) が原作。

 

 

テレビ放送

2020年8月8日 21:00-23:10、フジテレビ系が『土曜プレミアム』で放送した。

www.fujitv.co.jp

 

 

キャスト

ジョナス・テイラー:ジェイソン・ステイサム(山路和弘)
スーイン・ジャン:リー・ビンビン(魏涼子)
ジャック・モリスレイン・ウィルソン(伊藤健太郎)
ジャックス・ハード:ルビー・ローズ(清水はる香)
ミンウェイ・ジャン博士:ウィンストン・チャオ(加藤亮夫)
ジェームズ・“マック”・マックライズ:クリフ・カーティス(川島得愛)
メイイン・ジャン:ソフィア・ツァイ(佐藤美由希)
DJ:ペイジ・ケネディ(あべそういち)
ヘラー医師:ロバート・テイラー(世古陽丸)
ウォール:オラフル・ダッリ・オラフソン(田所陽向)
ローリー:ジェシカ・マクナミー(吉田麻実)
トシ:マシ・オカ(白石兼斗)
ディアンジェロ:ロブ・キパ・ウィリアムズ(橘潤二)
マークス:タワンダ・マニーモ(宮崎聡)

その他:
熊谷海麗/樋山雄作/こばたけまさふみ/菊地達弘/渡井奏斗
藤田曜子/バトリ勝悟/夏目あり沙

 

劇場公開版
演出:打越領一
翻訳:アンゼたかし
調整:菊池悟史
録音:ACスタジオ
ACクリエイト株式会社 制作部 担当:二瓶理紗子
プロデューサー:田村恵(ワーナー ブラザース ジャパン合同会社)
日本語版制作:ワーナー ブラザース ジャパン合同会社、ACクリエイト株式会社
https://fukikaemaniax.web.fc2.com/vhs-dvd/11-b.html#58

 

 

スタッフ

監督:ジョン・タートルトーブ
脚本:ディーン・ジョーガリス and ジョン・ホーバー & エリック・ホーバー
原作:スティーヴ・オルテン
製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、ベル・エイブリー、コリン・ウィルソン
製作総指揮:ジェラルド・R・モーレン、Wei Jiang、ランディ・グリーンバーグ、Catherine Xujun Ying、Chantal Nong、バリー・M・オズボーン
撮影監督:トム・スターン
編集:スティーヴン・ケンパー、ケリー・マツモト
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
製作会社:Warner Bros. Pictures, Gravity Pictures Film Production Company, ディ・ボナヴェンチュラ・ピクチャーズ, Apelles Entertainment Inc., Maeday Productions Inc., Flagship Entertainment Group*1, On A Roll Productions, Inc.
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ

配給(中国):グラヴィティ・ピクチャーズ
配給(日本):ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ (2018年9月7日公開)

 

プロダクションデザイン:Grant Major
美術監督
Supervising Art Director: Kim Sinclair
Art Directors: Rob Bavin, Jill Cormack, Sam Storey, Ken Turner
On Set Art Director: Andy McLaren
セットデコレーション:Amber Richards
衣装デザイン:Amanda Neale

Stunt Coordinator: Alan Poppleton
Assistant Stunt Coordinators: Stuart Throp, Augis Davis, Shane Dawson
Dive Coordinator: David Murrell
Marine Coordinators: Steve MacIntyre, Ken Durey

2nd Unit Director: James Madigan
2nd Unit Director of Photography: Andrew McGeorge
Underwater Director of Photography: Kina Scollay

H2O 2nd Unit Director: John Mahaffie

Sound Designer: Jason W. Jennings
Production Sound Mixer: Tony Johnson
Re-Recording Mixers: Ron Bartlett, Doug Hemphill
Supervising Sound Editors: Erik Aadahl, Ethan Van der Ryn
Co-Supervising Sound Editor: Jason W. Jennings

Special Effects Supervisor: Steve Ingram

Visual Effects Supervisor: Adrian Dewet

Visual Effects by Scanline VFX
Visual Effects Supervisor: Mohsen Mousavi
Additional Visual Effects Supervisors: Stephan Trojansky, Jan Krupp
Visual Effects Producer: Paul Kolsanoff
Additional Visual Effects Producer: Antoine Marbach
Digital Production Supervisors: Syed Arafath Apsar, Eric Schumacher
Visual Effects CG Supervisor: Ryo Sakaguchi
Animation Supervisor: Clement Yip
Digital Effects Supervisors: Michele Stocco, Ivo Klaus
Compositing Supervisors: Jessica Harris, Michael Porterfield, Mortiz Eiche
Visual Effects Production Supervisors: Alex Branton, Arthur Na, Christian Deiss, Evan Fraser, Frederick Fowles, Lyle Cooley, Magnus Skagerlund, Stephen Davis, Yvonne Muinde

Visual Effects by Double Negative
Visual Effects Supervisor: Raymond Chen
Visual Effects Producer: Vera Zivny
Compositing Supervisor: Brian Conner
Visual Effects CG Supervisors: Joel Prager, Alessandro Oogaro
Digital Effects Supervisor: Adam Gailey
Sequence Supervisors: Pietro Materossi, Stephen Borneman, Siksit Boonyodom, Jennifer Meire

Visual Effects by Sony Pictures Imageworks
Visual Effects Supervisor: Sue Rowe
Senior Visual Effects Producer: Fiona Crawford
Digital Effects Supervisor: Jason Greenblum
Animation Supervisor: Craig McPherson
CG Supervisors: Pablo Holcer, Joseph Pepper
Digital Production Supervisors: Jarrod Nesbit, Thomas Core

Visual Effects by Soho VFX

Visual Effects by Image Engine

Visual Effects by UMedia
Visual Effects Supervisor: Bernhard Kimbacheer
Visual Effects Producer: Geoff Anderson
Compositing Supervisor: Freddy Chavez Olmos

Visual Effects by Instinctual VFX

Previsualization/Postvisualization by Halon Entertainment LLC.

Previsualization by Unit 11 Digital Production Services

Lidar and Imaging Capture by Industrial Pixel Visual Effects Co.

3D Conversion by Legend 3D

Production Services (China) by BDI Films, Inc.
Supervised by China Film Co-production Corporation

 

2020年8月8日 23:00 投稿
2023年4月30日 18:00 加筆修正
2023年8月21日 23:00 大幅加筆

*1:香港に拠点を置く、ワーナーメディアとベンチャーキャピタル"China Media Capital"とテレビ局「無綫電視」(TVB)の合弁の映画製作会社。