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百合とアニメと映画の感想

『BBCプロムス2021 ラストナイトコンサート』感想

プレミアムシアター
『プロムス2021 ラストナイトコンサート』
スコティッシュ・バレエ「雪の女王」』
クリスティアン・ツィマーマンが弾くベートーベンのピアノ協奏曲第4番』

 

 

番組

『プレミアムシアター』
NHK BSプレミアム
2021年12月18日(日)午後11時20分-午前4時13分

www.nhk.jp

www.nhk.jp

 

Last Night of the Proms
公演:2021年9月11日 ロイヤル・アルバート・ホール

www.bbc.co.uk

 

 

感想

2020年はCOVID-19のため無観客での開催だったが、2021年は感染していないことを条件に観客を入れて開催された。演奏者たちはお互いに距離を取っているのに、観客は密集している。そして大合唱。

指揮者のサカリ・オラモは、最終夜は5回目の出演。老けたね。イギリスのおじちゃん化してきた。これからもプロムスとの付き合いが長く続きそう。

今年の世界初公演は、アメリカの作曲家 Gity Razaz の "Mother"。イラン人の祖先をもつ人らしい。ペルシャなどと解説されていたが、あまりそんな風には感じなかった。

サミュエル・バーバー作曲、ジョナサン・マナーズ編曲『弦楽のためのアダージョ』が、神戸守監督『エルフェンリート』(2004)のオープニングテーマ「Lilium」(作詞・作曲:小西香葉、近藤由紀夫、歌:野間久美子)みたいに聞こえた。原作漫画を読んだこともないし、アニメを観たこともないけれど、音楽は知ってる。

「バチンの少年」は、アコーディオンの演奏がまさしくラテン音楽って感じだった。

プレゼンターの Katie Derham も『威風堂々』のアンコール前に「この歓声が聴きたかった」と熱く語っていた。

去年はホールが無観客だったので指揮者が観客に話しかける演出はなかったが、今年は挨拶がちゃんとあった。第一声が、「プロムスが live audiences とともに帰って来たよ!」という宣言。

お約束の『英国の海の歌による幻想曲』『ルール・ブリタニア』『威風堂々』『エルサレム』『イギリス国歌』『オールド・ラング・ザイン』の流れを聴くと、観ると、いつものプロムスが戻ってきたと感慨がわいた。

Katie Derham が "Auld Lang Syne" でプロムスを締めくくることができたのが嬉しいと述べていた。

 

出演

テノール:スチュアート・スケルト
アコーディオン:クセニア・シドロヴァ
合唱:BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス
管弦楽BBC交響楽団
指揮:サカリ・オラモ

プレゼンター:Katie Derham

 

 

曲目

『マザー』ワールド・プレミア
ティー・ラザズ作曲

『ギップスの主題による変奏曲』
マルコム・アーノルド作曲

『弦楽のためのアダージョ
サミュエル・バーバー作曲
ジョナサン・マナーズ編曲

クープランの墓』から「リゴードン」
モーリス・ラヴェル作曲

ピアソラの主題による幻想曲「バチンの少年」
フランク・アンジェリス作曲

『ウェーゼンドンクの五つの詩』から「温室で」
リヒャルト・ワーグナー作曲

楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』から、優勝の歌「朝はばら色に輝き」
リヒャルト・ワーグナー作曲

交響曲 第1番から 第3楽章「ジュバ・ダンス」
フローレンス・プライス作曲

リベルタンゴ
アスターピアソラ作曲
ジョン・レネハン編曲

『スール』
アニバル・トロイロ作曲
ジョージ・モートン編曲

パーシー・グレンジャー編曲
イングランド民謡『ブリッグの定期市』
ウェールズ民謡『おお ウェールズ
アイルランド民謡『キャリクファーガス
スコットランド民謡『島の紡ぎ歌』

『私の故郷はオーストラリアだ』
ピーター・アレン作曲
イアン・ファリントン編曲

『英国の海の歌による幻想曲』
ヘンリー・ウッド編曲
マーク・ミリッジ オーケストレーション

『ルール・ブリタニア
トマス・アーン作曲

行進曲『威風堂々』第1番「希望と栄光の国」
エドワード・エルガー作曲
アーサー・クリストファー・ベンソン作詞
アン・ダドリー編曲

エルサレム
チャールズ・ヒューバート・パリー作曲
エドワード・エルガー オーケストレーション

『イギリス国歌』(『女王陛下万歳』または『神よ女王を守り給え』)
ベンジャミン・ブリテン編曲

スコットランド民謡『オールド・ラング・サイン』(『蛍の光』)
ポール・キャンベル編曲