『あん』
製作年：2015年
製作国：日本、フランス、ドイツ
公開日：2015年5月30日
作品について
河瀨直美(河瀬直美)監督・脚本・編集・アソシエイトプロデューサー。
ドリアン助川さんの小説が原作。
ドラマ映画。
2014年2月23日から3月30日まで、NHKラジオ第1放送『新日曜名作座』で西田敏行と竹下景子主演のラジオドラマが放送された。
https://www.nhk.or.jp/audio/html_me/me2013008.html
2017年1月29日、早稲田大学大隈講堂で中井貴惠とドリアン助川による朗読劇が上演された。オンザフィールド主催・制作。
https://www.waseda.jp/inst/dsso/news/2017/02/03/1046/
Amazon
![([と]1-2)あん (ポプラ文庫)](https://m.media-amazon.com/images/I/41TjmkvX5KL._SL500_.jpg "([と]1-2)あん (ポプラ文庫)")
Blu-ray Disc は未発売。
感想
いい映画。名作映画。
あん (2015)：良い映画。あんを作る作業をこんなにも楽しい映像にできるなんて。樹木希林さんと永瀬正敏さんの穏やかな掛け合いが良い。徳江さんは千太郎に普通の人間として接してもらえて、働けて、嬉しかったんだね。中学生の頃国語の先生になりたかった。ドリアン助川原作。河瀬直美監督脚本。
— なお (@naotie) 2018年10月20日
登場人物の背景がそれぞれ重い。
— なお (@naotie) 2018年10月20日
ハンセン病について、そして国の政策として人権侵害が行われてきたことについては小学校で習った。中学校高校では聖書に「らい病」として書かれていることも知った。
母体保護法
ハンセン病患者たちにも、優生保護法を根拠とした断種・堕胎手術が行われていた。
その優生保護法を改正して作ったのが母体保護法。新しく法律を作るより、既存の法律を全面改正する方が簡単というか現実的だから。
母体保護法第14条1項1号の「経済的理由」を言い訳に、女性は22週未満の胎児を事実上無条件に殺す権利を与えられている。
刑法第212条の堕胎罪*1で禁止されているが、特別法である母体保護法が一般法である刑法より優先されるため、人工妊娠中絶は事実上合法である。
2020年の人工妊娠中絶数は145,340件。単純計算で毎年15万人の命が殺されている。それでも1955年(昭和30年)の117万件をピークにどんどん減り続けてはいる。
昔の映画を観ていたら、産婦人科の入口に「優生保護法指定医」と書かれていて、時代を感じた。登場人物の女性が人工妊娠中絶したということを表すシーンだった。
キャスト
吉井徳江：樹木希林
千太郎：永瀬正敏
ワカナ：内田伽羅
佳子：市原悦子
どら春のオーナー：浅田美代子
ワカナの母：水野美紀
陽平：太賀
若人：兼松若人
女子中学生3人組：竹内海羽、高橋咲樹、村田優吏愛
スタッフ
監督：河瀨直美
脚本：河瀨直美
原作：ドリアン助川
プロデューサー：福嶋更一郎、澤田正道(Masa Sawada)、大山義人
coproducer：Thanassis Karathanos
associate producers：浅井賢二、池田晃、奥村傳、河瀨直美、山本浩、渡邊正城、宮田謙一、木原康博、Holger Sterm
line producers：齋藤寛朗、Laurent Harjani、Martin Hampel
撮影：穐山茂樹
照明：太田康裕
録音：森英司
美術：部谷京子
衣装：小林身和子
編集：Tina Baz、河瀨直美
Sound Designer：Roman Dymny
Sound Editor：Boris Chapelle
Sound Re-Recording Mixer：Olivier Goinard
音楽：David Hadjadj
主題歌：秦基博「水彩の月」(AUGUSTA RECORDS / Ariora Japan)
特殊メイク：飯田文江
ステディカム：田口健市
ポストプロダクション：The Post Republic (Germany)
助監督：近藤有希
通訳：北川晋司
フランス制作協力：Comme des Cinémas
ドイツ制作協力：Twenty Twenty Vision Filmproduktion GmbH
協賛：マリーマーブル、山田養蜂場
協力：未来屋書店、コカ・コーラ カスタマーマーケティング
企画協力：野村浩介(ポプラ社)
企画：組画
制作プロダクション：組画、Comme des Cinémas
共同制作プロダクション：KAZUMO
製作：映画『あん』製作委員会(名古屋テレビ放送、イオンエンターテイメント、ポプラ社、組画、博報堂、エレファントハウス、朝日新聞社) / COMME DES CINEMAS / TWENTY TWENTY VISION / MAM / ZDF-ARTE
配給：エレファントハウス
配給(フランス)：Haut et Court Distribution
配給(ドイツ)：Neue Visionen Filmverleih GmbH
