映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『神様になった日』エンディングアニメーションの演出

『神様になった日』エンディングアニメーション

 

 

演出

EDアニメの画コンテ・演出を安藤真裕監督が担当している。長年PA作品に監督や絵コンテ・演出でかかわってきた1人。そのうち何かのP.A.WORKS作品に参加するだろうなと思っていたけれど、まさか『神様になった日』だとは予想していなかった。

 

綺麗なフィルム。

ネットワークのケーブルの中。電子の海を泳ぐ金魚。やがて外に出て空を泳ぐ。

歌詞にある通りゲームということか。あるいは時間遡行かな。タイムトラベル。

安藤真裕監督の今まで手掛けてきたOPアニメーションやEDアニメーションとは趣が異なる。3DCGによるサイバー空間の演出は初めてでは?

金魚鉢で屈折した光や虹の模様などが撮影処理で表現されている。お祈りを捧げているひなの周囲で舞い上がるパーティクルとか。

ひなの修道服、スカート、ベールや、レースカーテンのなびき。布の表現という難しい作画の要求をしている。しかも2方向からの波が交点で交わる動き。安藤真裕さん自身は、増井壮一監督、ボンズ制作『スクラップド・プリンセス』(2003)のOPアニメでパシフィカのなびくマントの原画を描いていたけれど。

 

これで安藤真裕監督がP.A.WORKSで監督作品の準備をしている可能性が出てきたかな。新作の準備をしながら、同じ制作会社の別作品に絵コンテや演出で参加する監督・演出家は多い。メインスタッフで参加するアニメーターも同様の傾向がある。

塚田拓郎監督と2人で監督した『荒ぶる季節の乙女どもよ。』(Lay-duce制作)以降は、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』(スタリラ)のゲーム内アニメーション演出のコンテを担当(キネマシトラス制作)。また、難波日登志監督、ジェノスタジオ制作『ゴールデンカムイ』第3期第26話第28話第32話の絵コンテを担当した。

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なので、Kinema citrusやツインエンジングループの制作会社で新作に携わっている可能性もあり得る。

10月28日追記:ゴールデンカムイ』第3期の場合は、今まで何度も難波日登志監督に手伝ってもらっていたので(三條なみみ名義で)そのお返しでもあるのだろう。(フィルモグラフィーを見ると)なかなか難波日登志監督作品に参加する機会がなかったようだし。

 

12月27日追記:同様に篠原俊哉監督も『色づく世界の明日から』(2018)以降は、橋本昌和『天晴爛漫!』第5話、浅井義之監督『神様になった日』第5話第10話の絵コンテを切ったので、P.A.WORKSで監督作品の準備をしている可能性がある。

 

 

エンディングテーマ

麻枝准×やなぎなぎ
「Goodbye Seven Seas」
作詞・作曲:麻枝准
編曲:MANYO
歌:やなぎなぎ

 

 

スタッフ

画コンテ・演出:安藤真裕
総作画監督:仁井学
作画監督・原画:時枝一心
動画:室賀由起子、白敷桃子、藤嶋未央、髙田友美
色指定・仕上げ検査:中野尚美(ステラ・ロード)
仕上:ステラ・ロード、奥智恵、新井理恵
背景:鈴木くるみ(スタジオ・イースター)
撮影:T2studio、梶原幸代、富田喜允
3DCG・3Dモデリング:鈴木晴輝(P.A.WORKS)
特殊効果:村上正博、村上寿美江
グラフィック:CHProduction、内古閑智之、神山奎斗
担当制作:本島一也