『薬屋のひとりごと』第10話「蜂蜜」
作品について
感想
おもしろい。
第10話で明かされたのは、猫猫の父・羅門はかつて後宮の医官で、阿多妃の子どもが亡くなった責任で解任され、膝の骨を抜かれ追放されたこと。
阿多妃の子どもと皇帝の弟は同時期に生まれた。
猫猫は、阿多妃が誰か(壬氏)と似ているのではと感じた。
玉葉妃とのお茶会では素直な一面をのぞかせる里樹妃。
柘榴宮の書庫に収められている書物の虫干し。NHK BSプレミアムの『ザ・プレミアム 華族 150年の旅路 激動を生き抜いた日本の名家』では、近衛文麿が遺した陽明文庫を取材していた。
お手伝いの侍女たちが泊まった部屋のデザインが、鳥海永行総監督『雲のように風のように』(1990)の背景美術をほうふつとさせる。
たくさんのはちみつ。くまのプーさんが喜びそう。A・A・ミルンの児童文学『クマのプーさん』の著作権が2021年末にアメリカで終了し、パブリックドメインになった。
はちみつや黒砂糖はボツリヌス菌が含まれているので、赤ちゃんに与えることは厳禁。乳児ボツリヌス症と呼ばれている。大人はボツリヌス菌を摂取しても、腸内細菌が勝つため問題ない。
壬氏ははちみつを絡めた指を猫猫に舐めさせるプレイがお好み。変態。
演出
裂けて腐ったザクロの果実。子どもを産めなくなった妃や、寵愛を受けられなくなった妃のメタファー。ザクロの果肉はおいしい。
伝書鳩。玉葉妃は交易を営む実家に、後宮で得た情報を送っている。
桜花と愛藍に片付けはいいから後は休んでてと言われた猫猫は、第4話で梨花妃の侍女たちに何度もつまみ出されたときと同じ演出で部屋の外に出る。
野村和也監督が第10話の絵コンテ。『ジョーカー・ゲーム』(2016)、『風が強く吹いている』(2018)、『憂国のモリアーティ』(2020-2021)などの監督。
川畑えるきんさんが演出。『堀さんと宮村くん』OVA第2巻の監督。『薬屋のひとりごと』エンディングアニメーションの一人原画。宮中浮遊の作画は、地上の重力がかかる環境の動きとは異なるので、観察が必要。
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キャスト
猫猫(マオマオ):悠木碧
壬氏(ジンシ):大塚剛央
高順(ガオシュン):小西克幸
玉葉妃(ギョクヨウ):種﨑敦美
梨花妃(リファ):石川由依
里樹妃(リーシュ):木野日菜
阿多妃(アードゥオ):甲斐田裕子
小蘭(シャオラン):久野美咲
紅娘(ホンニャン):豊口めぐみ
桜花(インファ):引坂理絵
貴園(グイエン):田中貴子
愛藍(アイラン):石井未紗
梅梅(メイメイ):潘めぐみ
白鈴(パイリン):小清水亜美
女華(ジョカ):七海ひろき
やり手婆:斉藤貴美子
漢羅門(カン・ルォメン):家中宏
李白(リハク):赤羽根健治
やぶ医者:かぬか光明
皇帝:遠藤大智
河南(カナン):庄司宇芽香
杏(シン):木下紗華
風明(フォンミン):日高のり子
ナレーション:島本須美
第10話スタッフ
脚本:小川ひとみ
絵コンテ:野村和也
演出:川畑えるきん
総作画監督:中谷友紀子、中嶋敦子、宮井加奈
作画監督:早川元基、朱世杰、菅原美幸、西村広、塚本龍介
植物作監:北田久登
メインスタッフ
原作:日向夏
キャラクター原案:しのとうこ
監督・シリーズ構成:長沼範裕
副監督:筆坂明規
シナリオ統括:柿原優子
キャラクターデザイン:中谷友紀子
サブキャラクターデザイン:長森佳容、宮井加奈
プロップデザイン:ヒラタリョウ、みき尾
色彩設計:相田美里
美術監督:髙尾克己
撮影監督:石黒瑠美
CGIディレクター:永井有
2Dデザインワークス:南條楊輔
編集:今井大介
音響監督:はたしょう二
音響効果:出雲範子
音楽:神前暁、Kevin Penkin、桶狭間ありさ
音楽プロデューサー:小林健樹
劇中音楽制作:東宝ミュージック
エグゼクティブプロデューサー:山中一孝
チーフプロデューサー:高橋敦司、武井克弘
プロデューサー:菱山光輝、平原唯灯、川村文、森下勝司、武藤大司、岡本順哉、藤村智子
アニメーションプロデューサー:稲垣敬文、正田聡史
アニメーション制作:TOHO animation STUDIO×OLM
製作:「薬屋のひとりごと」製作委員会(東宝、日本テレビ放送網、イマジカインフォス、OLM、電通、小学館、スクウェア・エニックス)
製作:大田圭二、佐藤貴博、前田起也、釜秀樹、守屋光春、沢辺伸政、阿部隆二
原作協力:「ヒーロー文庫」編集部、高原秀樹
アソシエイトプロデューサー:岩田誉生、尾上太基、蛯名涼
宣伝プロデューサー:石川朱里
プロダクションマネージャー:吉澤隆
制作担当:住友英司
制作デスク:和田愛
設定制作:谷元麻佑