映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『ローマ発、しあわせ行き』の感想

『ローマ発、しあわせ行き』
原題: All Roads Lead to Rome
製作年:2015年
製作国:イタリア、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国スウェーデン

 

作品について

原題の"all roads lead to Rome"は「すべての道はローマに通ず」ということわざ。

 

エラ・レムハーゲン監督はスウェーデンの映画監督。

ロマンティックコメディ映画。

 

サラ・ジェシカ・パーカーは、Darren Starがシリーズクリエイター・ショーランナーの『セックス・アンド・ザ・シティ』の主人公キャリー・ブラッドショーで知られている。個人的にはティム・バートン監督『エド・ウッド』(1994)のドロレス・フーラーかな。

 

www.happinet-p.com

 

 

ローマ発、しあわせ行き(吹替版)

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  • 発売日: 2016/11/02
  • メディア: Prime Video
 
ローマ発、しあわせ行き(字幕版)

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  • 発売日: 2016/11/02
  • メディア: Prime Video
 

 

 

感想

ロードムービー
娘が元彼の母親と一緒に車で逃げたので、主人公は元彼と車で追いかける、という話。

 

イタリアの話なので、道路を工事中だから15分くらい待ってて、と工事現場の人に言われる。そしておとなしく待つ。

車を停めてマギーとルカがいちゃいちゃしている間に、サマーとカルメンが通り過ぎた。

カルメンは元恋人のMarcellinoと結婚するためにローマに行く。

サマーがおばあちゃん誘拐犯として報道される。ルカがテレビリポーターのジュリアに頼んだから。どんどん尾ひれがついて大犯罪者に仕立て上げられた。

ヒッチハイクするため、カルメンに無理やり色仕掛けで太腿を出すのを抵抗するサマー。レズビアンのErmenegildaに「綺麗だったよ」と言われた。

ジュリアが美談の報道をしてくれた。そのおかげで問題解決。

 

 

大筋の話はいいけれど、細部の描写が好みではない。犯罪関連が。犯罪関係の描写はなくても成立するのに。いくらコメディ映画とはいえ笑えない。

 

 

Rotten Tomatoes

Rotten TomatoesのTomatometerが0%。0%の映画はそうそうない。どんなに批判された映画でも多少は好意的なレビューがある。Wikipediaにも記事があるくらい0%の映画は少ない。Audience Scoreも16%。

www.rottentomatoes.com

 

 

キャスト

マギー・フォーク:サラ・ジェシカ・パーカー
サマー・フォーク:ロージー・デイ
ルカ:ラウル・ボヴァ
カルメンクラウディア・カルディナーレ
ジュリア:パス・ベガ

Inspector Moravia - Marco Bonini
Valentina - Nadir Caselli
Marcellino - Shel Shapiro
Ermenegilda - Rocio Muñoz

 

 

スタッフ

監督:エラ・レムハーゲン (Ella Lemhagen)
脚本:ジョシュ・アッピニャネージ (Josh Appignanesi)、シンディ・マイヤーズ (Cindy Myers)
製作:Monika Bacardi, Juan Antonio García Peredo, Andrea Iervolino, Silvio Muraglia, Fredrik Zander
撮影:ゲルゲイ・ポハールノク (Gergely Pohárnok)
編集:Thomas Lagerman
音楽:アルフォンソ・ゴンサレス・アギラル (Alfonso González Aguilar)
製作会社:Ambi Pictures, Paradox Studios
配給:Momentum Pictures (北米)、Ambi Pictures (イタリア)、ハピネット (日本)

『呪術廻戦』第4話の感想

『呪術廻戦』第4話「呪胎戴天」

 

 

感想

表現を抑えてはいるけれどゴアだね。

 

両面宿儺が虎杖悠仁の手を修復する、人体再生のアニメーション。

「少年院の特級呪霊(仮称)」も体再生のアニメーション。

 

領域展開はイメージが綺麗だね。美術背景と撮影と。

 

伏黒恵は言い方が酷い。もっと言葉を選ぼう。伊地知さんは自分が呪術師として強くないこと、虎杖・伏黒・釘崎の力になれないことを気にしているのだから。

 

 

 

キャスト

虎杖悠仁榎木淳弥
伏黒恵:内田雄馬
釘崎野薔薇:瀬戸麻沙美
禪院真希:小松未可子
狗巻棘:内山昂輝
パンダ:関智一
七海建人:津田健次郎
伊地知潔高:岩田光央
家入硝子:遠藤綾
夜蛾正道:黒田崇矢
五条悟:中村悠一
東堂葵:木村昴
禪院真依:井上麻里奈
三輪霞:赤﨑千夏
楽巌寺嘉伸:麦人
吉野順平:山谷祥生
夏油傑:櫻井孝宏
漏瑚:千葉繁
花御:田中敦子
真人:島﨑信長
両面宿儺:諏訪部順一

 

 

第4話スタッフ

脚本:瀬古浩司
絵コンテ:川尻善昭
演出:阿部英明

総作画監督西位輝実、清水貴子
作画監督:丹羽弘美、崎口さおり、前澤弘美、佐々木守、滝野茉美
作画監督補佐:小磯沙矢香

 

 

シリーズスタッフ

原作:芥見下々
監督:朴性厚
副監督:梅本唯
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史
プロップデザイン:川元まりこ
色彩設計:鎌田千賀子
美術監督:金廷連
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:兼田美希、木村謙太郎
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介
音響監督:藤田亜紀子
音響効果:中野勝博
音響制作:dugout
音楽:堤博明、照井順政、桶狭間ありさ
音楽プロデューサー:小林健
プロデューサー:松谷浩明、村井佑羽梨、木村誠、高垣佳寛、前田俊博
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介
制作統括:大塚学
制作:MAPPA
製作:呪術廻戦製作委員会

『24 JAPAN』第3話の感想

『24 JAPAN』第3話「02:00 - 03:00」

 

 

ABEMA

abema.tv

 

 

残虐描写

日本のテレビ局は地上波で指を切り落とす描写ができない。自主規制。切り落とした指は狙撃犯の指紋の照合に使うことになっていた。日本のテレビ局は原作である『24 -TWENTY FOUR-』を放送していたけれど。外国の作品は例え過激な描写があっても放送できるが、自分たちでは制作・放送できない。

ジャック・バウアーはテロ防止という目的のために違法捜査を繰り返す犯罪者。法律によってCTU捜査官に与えられた権限を平然と無視する。それを端的に表したのがジャック・バウアーによる拷問の数々。

テレビ放送の自主規制があるのに、プロデューサーとテレビ朝日はどうするの?

 

 

感想

拉致を依頼されたのに、無傷で届けなければならないことを忘れ、殴って黙らせようとする(未遂)。犯罪に向いていない。小物。
300万円欲しさに拉致を請け負ったのだろうが。

 

大統領候補の子どもたちの話を変えずに描くつもりか。

 

 

 

キャスト

獅堂家
獅堂現馬:唐沢寿明
獅堂六花:木村多江
獅堂美有:桜田ひより

朝倉家
朝倉麗:仲間由紀恵
朝倉遥平:筒井道隆
朝倉夕太:今井悠貴
朝倉日奈:森マリア
磯村滋子:水野久美

CTU
水石伊月:栗山千明
南条巧:池内博之
明智菫:朝倉あき
マイロ:時任勇気
郷中兵輔:村上弘明
鬼束元司:佐野史郎

美有の友人とその家族
長谷部研矢:上杉柊平
鮫島剛:犬飼貴丈
函崎寿々:柳美稀
函崎要吾:神尾佑

謎の人物たち
神林民三:高橋和也
氷川七々美:片瀬那奈
皆川恒彦:前川泰之

朝倉党首の関係者
上州:でんでん
山城まどか:櫻井淳子
秋山昇:内村遥
金田一忠:天野慶

 

 

第3話スタッフ

Written by Joel Surnow & Michael Loceff

監督:鈴木浩介
日本語版脚本:長坂秀佳
日本語版脚本協力:山浦雅大

 

 

シリーズスタッフ

原作:Based on the U.S. Series "24" Created by Joel Surnow & Robert Cochran
© 2020 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

日本語版脚本:長坂秀佳
日本語版脚本協力:山浦雅大

監督:鈴木浩介、木内健人、日暮謙、大塚徹

撮影:高柳知之
照明:山口賢二
映像:山本直紀
音声:工藤新一郎
編集:山田典久
サウンドデザイン:石井和之
音響効果:西垣尚弥

音楽:奈良悠樹

チーフプロデューサー:五十嵐文郎(テレビ朝日)
プロデューサー:神田エミイ亜希子(テレビ朝日)、下山潤(トータルメディアコミュニケーション)
協力プロデューサー:藤本一彦(テレビ朝日)、船津浩一(テレビ朝日)

制作協力:トータルメディアコミュニケーション
制作:テレビ朝日

『ヒプノシスマイク Rhyme Anima』第4話の感想

ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima‬ 第4話「A friend in need is a friend indeed.」

 

 

感想

第4話はヨコハマ・ディビジョンのMAD TRIGGER CREW。

 

ヤクザ碧棺左馬刻、マフィア特有の「ファミリー」意識。

 

変装すればアイリス、太郎丸、トムに気づかれない。トムは気になったみたいだけど。

 

ラップせずに肉弾戦。

 

左馬刻は妹を重ねて見た。

 

 

キャスト

山田一郎:木村昴
山田二郎:石谷春貴
山田三郎:天﨑滉平

碧棺左馬刻:浅沼晋太郎
入間銃兎:駒田航
毒島メイソン理鶯:神尾晋一郎

飴村乱数:白井悠介
夢野幻太郎:斉藤壮馬
有栖川帝統:野津山幸宏

神宮寺寂雷:速水奨
伊弉冉一二三:木島隆一
観音坂独歩:伊東健人

東方天乙統女:小林ゆう
勘解由小路無花果たかはし智秋

トム・ウィスパー・ウェザコック:深川和征
アイリス・イノセント・トレイター:Lynn
太郎丸レックス:濱野大輝

 

 

第4話スタッフ

脚本:百瀬祐一郎
絵コンテ・演出:児谷直樹
ラップパート絵コンテ:古田丈司

作画監督:福世真奈美、GU JINQUI、CHEN YUFENG、HANG QINGHUA、WANG ZHENYE、YU TIANXIANG
総作画監督芝美奈子、落合瞳

 

 

シリーズスタッフ

原作・音楽制作:EVIL LINE RECORDS
キャラクター設定原案・世界観設定:EVIL LINE RECORDS、百瀬祐一郎
キャラクターデザイン原案:Kazui オトメイト
ビジュアル監修:BALCOLONY.

監督:小野勝巳
シリーズ構成:吉田伸
キャラクターデザイン:芝美奈子
総作画監督芝美奈子、落合瞳、竹内由香里
サブキャラクターデザイン:川口千里、新谷真昼
プロップデザイン:江間一隆
美術設定:岩澤美翠
美術監督岡本綾
色彩設計ホカリカナコ
撮影監督:宮脇洋平
CG監督:野間裕介
編集:西村英一
音響監督:本山哲
音響効果:中原隆太
音響制作:HALF H・P STUDIO
音楽:R・O・N
ゼネラルプロデューサー:宮本純乃介
プロデューサー:平野宗一郎、鈴木健太
アニメーションプロデューサー:北村京子
アニメーション制作:A-1 Pictures
製作:『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima製作委員会(Dazed CO.,LTD.、アニプレックス)

『安達としまむら』第3話の感想

安達としまむら』第3話「二等辺トライアングル」

 

 

感想

しまむらはいつも脚の間に座る妹で、安達を思い出す。

 

しまむらを夕陽に染めて、ヤシロのシルエットは宇宙を示す。目が光る。演出。

第3話はシルエット演出が。

 

「デートしない?」と言えない安達。「一緒に遊びに行かない?」と。

 

おでこにキス。永藤と日野。

 

毎度ヘルメットを被るヤシロ。

嫉妬する安達。まったく気づかないヤシロ。

 

少しずつ摩耗しているしまむら

 

 

Blu-ray Disc

 

 

 

キャスト

安達:鬼頭明里
しまむら伊藤美来
日野:沼倉愛美
永藤:上田麗奈
ヤシロ:佐伯伊織

 

 

第3話スタッフ

脚本:大知慶一郎
絵コンテ:桑原智
演出:鈴木卓夫

作画監督:大塚八愛、笛木優奈、Lee Min-bae
総作画監督:豊田暁子、氏家章雄、薄谷栄之、神谷美也子、森田莉奈、中村深雪

 

 

シリーズスタッフ

原作:入間人間
イラスト:のん
監督:桑原智
シリーズ構成:大知慶一郎
キャラクターデザイン:金子志津枝
総作画監督:豊田暁子、氏家章雄、神谷美也子、森田莉奈、薄谷栄之
美術監督:斉藤雅巳
プロップデザイン:加来哲郎、山田菜都美
色彩設計:油谷ゆみ
撮影監督:志村豪
編集:内田渉
音響監督:本山哲
音響効果:八十正太
音楽:田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希
劇判制作プロデューサー:水田大介
音楽制作:日音
プロデューサー:田中潤一朗、中沢莉奈、阿南浩志、大和田智之、吉川敦史、中目孝昭
アニメーションプロデューサー:宇田川純男
アニメーション制作:手塚プロダクション
製作協力:ポニーキャニオンKADOKAWABS11、Ray、日本ナレーション演技研究所、日音
製作:安達としまむら製作委員会、TBS

『魔女の旅々』第4話の感想

『魔女の旅々』第4話「民なき国の王女」

 

 

感想

王女ミラロゼとイレイナがテーブルを挟んで紅茶を飲んでいるショットのレイアウトがいい。シンメトリー。ミラロゼが上手、イレイナが下手。

イレイナとミラロゼが朝食を食べる日常芝居が上手い。ミラロゼがパンを作る生活芝居が上手い。

 

イレイナ、ミラロゼに感謝するなら魔物ジャバリエを倒すのを手伝ってもいいのでは?

ぬいぐるみが働く場面がファンシー。仕事内容はファンシーではないけれど。

ジャバリエを攻撃するシーンは意図的にフレームを落とす演出。

 

想定したパターンの1つ、親殺し。

代償として心が壊れてしまったけれど。

 

 

キャスト

イレイナ:本渡楓
サヤ:黒沢ともよ
フラン:花澤香菜
アムネシア:小原好美
シーラ:日笠陽子
アヴィリア:岡咲美保

 

 

第3話スタッフ

脚本:筆安一幸
絵コンテ:窪岡俊之
演出:西野武志

作画監督:門智昭
ジャバリエ監修:窪岡俊之
ジャバリエ作画監督:倉員千晶
料理作画監督:横山友紀
総作画監督:小田武士

 

影絵アニメーション:10GAUGE

 

 

シリーズスタッフ

原作:白石定規
キャラクター原案:あずーる
監督:窪岡俊之
シリーズ構成・脚本:筆安一幸
キャラクターデザイン:小田武士
総作画監督:小田武士、矢向宏志、長森佳容、河野絵美、吉田巧介
コンセプトデザイン:内尾和正
魔法エフェクト監修:宝井俊介
色彩設計:高木雅人
美術設定:滝口勝久(スタジオちゅーりっぷ)
美術監督:合六弘(マカリア)
プロップデザイン:水村良男
3Dディレクター:向純平
撮影監督:桑良人、板倉あゆみ
特殊効果:イノイエシン
編集:柳圭介
音響監督:藤田亜紀子
音響効果:八十正太
音楽:AstroNoteS
音楽プロデューサー:臼倉竜太郎
音楽制作:ランティス
プロデューサー:菊島憲文、秋田規行、長谷川嘉範、吉江輝成、礒谷徳知、尾形光広
制作統括:山田良輔
アニメーションプロデューサー:早坂一将
アニメーション制作:C2C
製作:魔女の旅々製作委員会(KADOKAWASBクリエイティブムービックランティスAT-X角川メディアハウス)

『ハリー・ポッターと賢者の石』の感想

ハリー・ポッターと賢者の石
原題: Harry Potter and the Philosopher's Stone
製作年:2001年
製作国:イギリス、アメリカ合衆国

 

 

作品について

クリス・コロンバス監督・エグゼクティブプロデューサー。

デヴィッド・ヘイマン プロデューサー。

J.K.ローリングのベストセラー小説が原作。全7巻がある程度同じスタッフやほぼ同じキャストによって全8作の映画シリーズになった。

J.K.ローリングが映画化を許可する条件の1つが、「原作の精神に忠実」であること。ハリウッドでは原作から改変するのが当たり前だと多くのプロデューサー・監督・脚本家は思っているので、『ハリー・ポッター』シリーズは珍しい。『ハリー・ポッター』シリーズ(2001-2011)やピーター・ジャクソン監督・製作によるJ・R・R・トールキン著『指輪物語』三部作(2001-2003)の世界的大ヒットによってハリウッドも影響を受けたのか、「原作の精神に忠実」な映像化が増えた気がする。

 

脚本

スティーヴ・クローヴスが脚本を書いた。
第5作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)の脚本を書いたマイケル・ゴールデンバーグは、もともと『賢者の石』の脚本家候補の1人だった。

ハリウッドでは脚本(screenplay)は第一稿(script, first draft)だけを書くのが基本。同じ人が書き直し(リライト)も担当することもあるが、プロデューサーが別の脚本家を雇って書き直しさせることが多い。脚本家によって得意分野が違うから、というのが理由の1つらしい。作品によっては10人以上の脚本家が携わることもある。完成作品への貢献度により、クレジットされるかどうかが変わる。全米脚本家組合がクレジットのルールについて定めている。

スティーヴ・クローヴスもマイケル・ゴールデンバーグも、それぞれ1人で脚本を決定稿まで書いた。

 

金曜ロードショー

日本テレビ金曜ロードショーで「4週連続ハリポタ&ファンタビ祭り」として放送。21:00-23:24。30分拡大。

kinro.ntv.co.jp

 

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Amazon Prime Video

ハリー・ポッターと賢者の石 (吹替版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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ハリー・ポッターと賢者の石 (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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感想

Wizard's Collection (Blu-ray Disc Box)を持っているけれど、テレビ放送を観た。何度観てもおもしろい。

 

ジョン・ウィリアムズさんの音楽はいつ聞いてもいい。

Harry Potter - The John Williams Soundtrack Collection (CD-Box)を持っている。

lalalandrecords.com

 

スチュアート・クレイグさんが率いる美術が素晴らしい。『ファンタスティック・ビースト』シリーズでもプロダクションデザインを担当している。

ハリー・ポッター』シリーズは実在のイギリスの風景や歴史ある建造物をふんだんに撮影している。それがホグワーツ魔法魔術学校やホグワーツ城の歴史を醸し出している。

 

 

イギリス

もともとイギリスの映画業界は盛んだったけれど、『ハリー・ポッター』シリーズがもたらした財産は大きい。特にVFX(視覚効果)業界は『ハリー・ポッター』シリーズを制作することで世界トップレベルに成長した。第1作のVFXSony Pictures Imageworksが元請け制作会社だったけれど、どんどんイギリスのVFX制作会社の割合が大きくなり、第7作第8作『ハリー・ポッターと死の秘宝』ではイギリスのVFX制作会社が元請けで制作した。

ロンドンのソーホーにはVFX制作会社が集中している。短時間で何社とも打ち合わせができる環境が整っているので、アメリカ映画でもイギリスのVFX制作会社に発注している作品が多い。

もともとVFX業界は1社だけで制作せず、同業他社と仕事を分担することが多い。ソーホーのVFX制作会社はお互いに仕事を分担することで技術を磨き、優れたVFXを制作している。

 

 

特殊効果

ハリー・ポッター』シリーズは全8作とも、SFXスーパーバイザーのジョン・リチャードソンが率いる特殊効果チームと、視覚効果チームが協力して魔法を描いている。大まかに言うと、特殊効果は撮影現場で行う技術、特殊効果はポストプロダクションで行う技術(2DCGと3DCGなど)。『ハリー・ポッター』シリーズは特殊効果と視覚効果を使い分けて両方のいいとこ取りをしていたけれど、『ファンタスティック・ビースト』シリーズは大部分が視覚効果になってしまった。

『賢者の石』では、例えばダーズリー家に大量に送り込まれる手紙のシーンは、クリス・コロンバス監督は当初CGIじゃないと無理だろうと考えていた。するとジョン・リチャードソンが特殊効果でできるよと、手紙の発射装置を提案した。それを見て、監督は特殊効果で撮影しようと決めたそうだ。

魔法生物はニック・ダドマンが率いるクリーチャー効果チームが制作した。アニマトロニクス(ラジコンで動くロボット)で描いた魔法生物は多い。またチームが制作したクリーチャーの彫像を、VFXチームが3Dスキャンしてデータを3Dモデルとして取り込み、3DCGアニメーションを制作した。

 

 

Hogwarts Castle

ホグワーツ城の1/24スケールモデル(ミニチュア)がある。ホグワーツ城の遠景シーンはこのスケールモデルを撮影し、VFXでお化粧していた。Jose Granellが率いるmodel shop部門と、ロンドンのVFX制作会社Cinesiteが担当していた

全8作に渡って使われたが、特に『死の秘宝 PART2』ではロンドンのVFX制作会社DNEG(Double Negative)がスケールモデルを3Dスキャンして制作したデジタルモデル(3Dモデル)が使われた。ホグワーツ城での戦いのシークエンス。

The team at DNEG delivered 409 shots and worked on some of the most exciting and visually stunning sequences in Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2, including the cart ride into the Gringotts vault, the Gringotts CGI dragon, the floating death-eaters circling the skies above the school and the creation of a fully digital Hogwarts or ‘digi-Hogwarts’ which included extensive battle sequences and environment builds pre and post battle.

Harry Potter and the Deathly Hallows – Part 2 - DNEG

 

 

 

吹き替え

ハリー・ポッター』シリーズも含めて、近年のハリウッド大作映画は米国本社が厳しく監修している。声優のキャスティングから翻訳や録音やミキシングまで。

声優のキャスティングは、元の俳優と骨格が近い人を選ぶそうだ。骨格が似ていると声質も似ているからだとか。

吹き替え台本の翻訳も、翻訳家に助言したり、修正指示を出して、台詞の意図をより原語版に近づける。

録音も米国本社の人が各国に派遣され、収録に立ち会う。適宜、音響監督や声優本人に指示を出す。
スタンリー・キューブリック監督『アイズ ワイド シャット』(1999)の日本語版で、助監督のレオン・ヴィターリが森川智之さんに厳しく指導した逸話がある(森川智之『声優 声の職人』, 岩波書店, 2018, pp. 55-61. (岩波新書))。これ以来、森川智之さんはトム・クルーズの吹き替えを専属で担当するようになった。

各国で各国語版の吹き替えを録音した後、Pro Toolsのデータ(音声ファイル)を米国本社に送る。米国本社が監修のもと、原語版と同じようにmixされる。

 

声優 声の職人 (岩波新書)

声優 声の職人 (岩波新書)

  • 作者:森川 智之
  • 発売日: 2018/04/21
  • メディア: 新書
 

 

 

 

俳優

ハリー・ポッター』シリーズは英国の名俳優たちの宝箱。メインキャラクターから脇役からチョイ役に至るまで。大人の俳優たちが作品の質を引き上げている。

原作者J.K.ローリングが映画化を許可する条件として、英国人俳優のみで演じるというものがあった。そのため、優れた俳優であってもイギリス人やアイルランド人以外の俳優はほとんど選ばれていない。

ロビン・ウィリアムズさんがハグリッドをぜひ演じたいとクリス・コロンバス監督に電話をしたそうだ。ロビン・ウィリアムズさんは以前、クリス・コロンバス監督の『ミセス・ダウト』(1993)と『アンドリューNDR114』(1999)で主演していた。けれどロビン・ウィリアムズさんはアメリカ人であったたため、クリス・コロンバス監督は断ったそうだ。*1

例外的にゾーイ・ワナメイカーアメリカ人だけれど、長年イギリスで活動していたため、マダム・フーチを演じた。

 

 

クレジット

映画のキャストクレジット順は様々だけれど、『ハリー・ポッター』シリーズでは一貫してハリー・ロン・ハーマイオニーの3人の後にメインキャストをアルファベット順で並べている。

The cast of the Harry Potter films includes many recognized stars in supporting roles who are billed alphabetically, but after the three principals who were initially child actors.

Billing (performing arts) - Wikipedia

 Wikipediaでも言及されているくらい、珍しい一例らしい。

エンドクレジットでは映画に登場した順番に並べられている(cast in order of appearance)。

 

 

キャスト

ハリー・ポッターダニエル・ラドクリフ小野賢章
ロン・ウィーズリールパート・グリント、常盤祐貴
ハーマイオニー・グレンジャー:エマ・ワトソン須藤祐
アルバス・ダンブルドアリチャード・ハリス永井一郎
ミネルバ・マクゴナガル:マギー・スミス谷育子
ルビウス・ハグリッド:ロビー・コルトレーン、斎藤志郎
セブルス・スネイプ:アラン・リックマン土師孝也
フィリウス・フリットウィック:ワーウィック・デイヴィス、田村錦人
クィリナス・クィレル:イアン・ハート横堀悦夫
マダム・フーチ:ゾーイ・ワナメイカー火野カチコ
アーガス・フィルチ:デイビッド・ブラッドリー、青野武
ドラコ・マルフォイ:トム・フェルトン、三枝享祐
ネビル・ロングボトム:マシュー・ルイス、上野容
バーノン・ダーズリー:リチャード・グリフィス楠見尚己
ペチュニア・ダーズリー:フィオナ・ショウ、さとうあい
ダドリー・ダーズリー:ハリー・メリング、忍足航己
ビンセント・クラッブ:ジェイミー・ウェイレット
グレゴリー・ゴイル:ジョシュア・ハードマン
オリバー・ウッド:ショーン・ビガースタッフ、川島得愛
フレッド・ウィーズリー:ジェームズ・フェルプス、尾崎光洋
ジョージ・ウィーズリー:オリバー・フェルプス、尾崎光洋
シェーマス・フィネガン:デヴォン・マーレイ、渡辺悠
ディーン・トーマス:アルフレッド・イーノック、山本隆平
パーシー・ウィーズリー:クリス・ランキン、宮野真守
リー・ジョーダン:ルーク・ヤングブラッド、進藤一宏
ケイティ・ベル:エミリー・デイル
アンジェリーナ・ジョンソン:ダニエル・テイラー
アリシア・スピネット:リー・シュザーランド
テレンス・ヒッグス:ウィル・シークストン
エイドリアン・ピュシー:スコット・ファーン
マーカス・フリント:ジェイミー・イェイツ、天田真人
スーザン・ボーンズ:エレノア・コロンバス
モリー・ウィーズリー:ジュリー・ウォルターズ一龍斎貞友
ジニー・ウィーズリー:ボニー・ライト、山田千晴
ほとんど首無しニック:ジョン・クリーズ、たかお鷹
オリバンダー老人:ジョン・ハート小林勝也
血みどろ男爵:トレンス・ベイラー
太った修道士:シモン・フィッシャー・ベッカー
灰色のレディ:ニーナ・ヤング
組分け帽子の声:レスリー・フィリップス、石森達幸
太ったレディ:エリザベス・スプリッグズ、竹口安芸子
ジェームズ・ポッター:エイドリアン・ローリンズ
リリー・ポッター:ジェラルディン・ソマーヴィル
フィレンツェの声:レイ・フィアロン、宮内敦士
キングス・クロス駅の駅員:ハリー・テイラー、石住昭彦
ディーダラス・ディグル:デイビッド・ブレット
漏れ鍋のバーテンダー:デレク・デッドマン
ホグワーツ特急のワゴン販売員:ジーン・サザーン
ヴォルデモート卿:リチャード・ブレマー、江原正士

その他:
甲斐田裕子
浅井清己
佐々木広太
田谷隼
よのひかり

 

演出:木村絵理子
翻訳:岸田恵子
翻訳監修:松岡佑子
録音:高久孝雄、田中和成、金谷和美、池田裕貴
編集:オムニバス・ジャパン
プロデューサー:尾谷アイコ、小出春美
制作:東北新社、ワーナー・ホーム・ビデオ

 

 

スタッフ

監督:クリス・コロンバス
脚本:スティーブ・クローブ
原作:J・K・ローリング
製作:デヴィッド・ヘイマン
製作総指揮:クリス・コロンバス、マーク・ラドクリフ、マイケル・バーナサン、ダンカン・ヘンダーソン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影監督:ジョン・シール
編集:リチャード・フランシス=ブルース
製作会社:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ、ヘイデイ・フィルムズ、1492ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース映画

 

 

キャスティングディレクター:Susie Figgis, Janet Hirshenson, Jane Jenkins, Karen Lindsay-Stewart

プロダクションデザイナー:スチュアート・クレイグ (Stuart Craig)
美術監督:John King as supervising art director, Neil Lamont as supervising art director; Andrew Ackland-Snow, Peter Francis, Michael Lamont, Simon Lamont, Steven Lawrence, Alander Pulliam, Lucinda Thomson, Cliff Robinson (uncredited)
セット装飾:ステファニー・マクミラン (Stephenie McMillan)
衣装デザイン:ジュディアーナ・マコーフスキー (Judianna Makovsky)

特殊メイクアップ効果:ニック・ダドマン (Nick Dudman)

第二班監督:David R. Ellis, ロバート・レガート (Robert Legato)

supervising sound editors: Eddy Joseph, Rohan Taylor
re-recording mixers: Adam Daniel, Graham Daniel, Ray Merrin

 

特殊効果スーパーバイザー:ジョン・リチャードソン (John Richardson)
クリーチャー効果:ニック・ダドマン (Nick Dudman)

 

視覚効果スーパーバイザー:ロバート・レガート (Robert Legato); Nick Davis; Jim Berney for SPI, Robert Duncan as digital visual effects supervisor for CFC, Roger Guyett for ILM, Richard E. Hollander for Rhythm & Hues, Michael Kanfer as associate visual effects supervisor, Karl Mooney for Mill Film, Sean Schur (uncredited)

視覚効果プロデューサー:John F. Clinton III as digital visual effects producer for SPI, Joyce Cox for Rhythm & Hues, Rob Delicata on motion control unit, Paul Edwards for Mill Film, Crys Forsyth-Smith for SPI, Martin Hobbs for MPC, Angela Hunt for Mill Film, Karen M. Murphy, Denise Ream for ILM, Mark Rodahl for Rhythm & Hues, Dominic Sidoli for CFC, Cari Thomas
視覚効果エグゼクティブプロデューサー:Debbie Denise for SPI, Antony Hunt for Mill Film, Drew Jones for CFC

視覚効果制作:ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス、インダストリアル・ライト&マジック、フレームストアCFC、ムービング・ピクチャー・カンパニー、リーダー・セレビック、ジム・ヘンソン・クリーチャー・ショップ、コンピューター・フィルム・カンパニー、ミル・フィルム、シネサイト

アニメーションスーパーバイザー:David Andrews for ILM, Eric Armstrong for SPI, Chas Jarrett as CGI animation supervisor for MPC, Craig Talmy as senior animation supervisor for Rhythm & Hues
アニメーションプロデューサー:Denise Ream for ILM

CGスーパーバイザー:Gerald Gutschmidt as computer graphics supervisor for ILM, Mark Lambert for SPI, David Lomax for Mill Film, Seth Maury for SPI, David Alexander Smith for SPI, Peter G. Travers for SPI

*1:かつてロビン・ウィリアムズさんが『ハリー・ポッター』に出演していると雑誌に書かれていた。出演を希望したが断られたという話が、記者の勘違いで出演していると伝わったのだろう。インターネットで誰もがハリウッド映画の情報を得られるようになる前の時代だから、不正確な情報が日本のマスメディアで報道されても確認する術がなかった。