『BLUE REFLECTION RAY/澪』第14話「言葉をなくした目撃者」
作品について
水上清資さんの脚本は詩や文学を引用したり言及したりするね。
感想
想いを抜かれそうになった都は、簡単に仁菜を信用できない。だから陽桜莉に反対する。
意識が戻らない百の代わりに、糠床をかき混ぜる瑠夏。部屋ににおいが充満してるだろうけれど。
「エクセプショナル・サンプルA(exceptional sample A)。フラグメントの破損。一部欠損」
百を調べる有理の謎の行動。フラグメントの画像がタブレットに。AASAの研究成果かな。
写真をお店でプリントに出す涼楓と亜未琉。
亜未琉は意識が途切れる。音楽が記憶を保つためのカギ(トリガー)になっている?
エミリー・ブロンテの長編小説『嵐が丘』。ブロンテ姉妹の次女。長女シャーロット・ブロンテは『ジェーン・エア』、三女アン・ブロンテは『ワイルドフェル・ホールの住人』を発表した。
ヒースクリフは主人公。
何度も映画になっている。ウィリアム・ワイラー監督、マール・オベロンとローレンス・オリヴィエ主演の『嵐が丘』(1939)がもっとも有名かな。
オペラやミュージカル、ストレートプレイにも何度もなっている。宝塚歌劇団が1969年、1997年、1998年にミュージカルを上演した。
紫乃は新たな花、2輪の花を欲している。美弦も。
コモンの扉を開くため。
眠っている百の口に糠漬けを持っていく都。
想いを抜かれた少女はやがて眠りにつく。
望むと望まざるとに関わらず、想いを抜かれた少女たちは想いを取り戻すため「魔法少女(リフレクター)」を探している。
「(亜未琉を)ずっと捜してる」。失った亜未琉の想いを捜してる、という意味かな。
「1人より2人、2人より3人」。「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがある。ただ、陽桜莉の台詞の由来は聖書かな。
ひとりよりもふたりが良い。 共に労苦すれば、その報いは良い。 倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。 倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ。
『旧約聖書』の『コヘレトの言葉』4章9節。
一度抜いてしまったフラグメントは元に戻せない。
仁菜が"気の迷い"で抜いた後に戻そうとしたフラグメントは亜未琉の想い?
涼楓が亜未琉を愛しているが、亜未琉の涼楓への想いはどうだろう?
余談
寺東克己さんは、同日放送の板村智幸監督、ボンズ制作『ヴァニタスの手記』第3話でも絵コンテを切っていた。
作業した時期は別々でも、時々こういう偶然が起きる。
キャスト
平原陽桜莉:石見舞菜香
羽成瑠夏:千菅春香
田辺 百:高倉有加
白樺 都:大和田仁美
平原美弦:上田麗奈
山田仁菜:玉城仁菜
駒川 詩:田辺留依
水崎紫乃:井澤詩織
司城夕月:高野麻里佳
司城来夢:秦佐和子
斎木有理:佐倉綾音
橘 涼楓:平山ゆりか
皇 亜未琉:真野あゆみ
両野朝子:海田朱音
第14話スタッフ
総作画監督:坂本哲也、村上雄
作画監督:桜井木ノ実、南伸一郎、Du Wei Feng、Chen Liang、Wei Xu Long、Li Liangpeng
動画検査:高橋昌大
色指定・仕上げ検査:畑直道
特殊効果:木村美保
制作協力:One's work
メインスタッフ
原作:コーエーテクモゲームス『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』
監督:吉田りさこ
シリーズ構成・脚本:和場明子
キャラクター原案:岸田メル
キャラクターデザイン:菊田幸一
色彩設計:舩橋美香
美術監督:三原伸明
美術設定:三原伸明、三浦智
撮影監督:高橋昭裕
編集:須藤瞳
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
音楽:篠田大介
音楽プロデューサー:酒井康平
音楽制作:DMM music
企画:棚田泰啓、丸山博雄
プロデューサー:高篠修一、青井宏之
製作協力:鯉沼久史、細井順三、原尾宏次
監修:細井順三、土屋暁、田中潤也
アシスタントプロデューサー:坂本奈緒、平木稜子、山崎博昭
アニメーション制作統括:松倉友二
アニメーション制作プロデューサー:岡田耕二
設定制作:栗原ゆう
アニメーション制作:J.C.STAFF
製作:DMM pictures、MBS