『かげきしょうじょ!!』第6幕「スターの片鱗」
作品について
第6幕から、白泉社の『MELODY』に移籍してからの物語が始まる。
感想
スタニスラフスキー・システムとメソッド演技法。
アクターズ・スタジオが有名。
映画業界では、メソッド演技法に基づく役作りとお芝居をする役者を高く評価する傾向がある。実際、メソッド演技法を用いている役者のお芝居は素晴らしい。その一方でメソッド演技法を用いない役者も素晴らしい人たちは多い。メソッド演技法を批判する人もいる。
メソッド演技法による役作りとお芝居の副作用で、精神を病む役者もいる。アメリカの芸能界はおクスリまみれ。依存症患者が多い。おクスリ関連で亡くなる人も時々いる。
さらさによる先生の完全コピーお芝居。
さらさのためにプレゼントを選んだ愛。とても喜ぶさらさ。
そして名前で呼んでくれたことをもっと嬉しがる。
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』。ロミオ、ジュリエット、ティボルト、ジュリエットの乳母。
さらさ、愛、薫、千夏のチーム。
さらさはお手本がないとポンコツ。言い換えると、お手本の完コピしかできない。役者としては致命的。
さらさは幼少期に歌舞伎をやっていたから、その影響をもろに受けているようだ。
高校に行っておらず、小学校中学校もあまり行かなかった愛。漢字が読めない。マネージャーが漢字に振り仮名を振っていた。
アイドルを含め、子どものころから芸能活動している子は学業がおろそかになっていることがある。
アメリカやイギリスの映画業界テレビ業界は、プロデューサーを筆頭に製作者への、子役に関するルールがある。子役にお仕事をさせられる時間が決まっていて、昼食や休憩などを一定時間ごとに取らせること、家庭教師を雇い勉強の時間を確保すること、などが義務付けられている。
『ハリー・ポッター』シリーズなどの規模になると、撮影所内に子役のための学校を設けている。エンドクレジットで education department として教育関係者の名前がクレジットされる。
安道先生の解説と批評。料理漫画みたい。
各キャラクターの性格が少しずつ掘り下げられるようになった。
千夏はジュリエットをやりたかったが、愛の方がふさわしいと譲った。千秋はジュリエットを希望して役をもらった。千夏は自分の姿を千秋に見られたくなくて、千秋と同じ場所での練習は嫌だと主張した。
第6話はコミカルなお芝居が多かった。顔や身体を大きく動かすお芝居も多かった。
また濃い顔の表情芝居がいくつもあった。
総作監の牧孝雄さんは第1話第4話も担当していたけれど、そんなそぶりはなかった。
北村真咲さんの絵コンテがどう描かれていたのかはわからないけれど、この方針は絵コンテだけではないだろうと思う。
演出処理のソガメグミさんの方針かな。
余談
岸田隆宏さんが新作でキャラクターデザインを務めることが8月6日発表された。2022年放送予定。
シリーズ構成の森下直さんが斉木久美子さんとの会話で「完パケ」と言っているが、第1話の白箱のことを指しているのか、全話納品済みという意図での発言なのか、判断しづらい。文脈から考えると第1話の白箱を観たと取れるが。
昨今は海外配信の影響で、放送前に全話納品するプロジェクトが増えている。Netflix などは binge-watching のために全話配信が基本。また中国共産党の検閲に時間がかかる。
最近のアニメは、制作期間が長くてどのへんでピークがくるのか予想しづらい。前は放送中が一番忙しかった。全話納品が増えたせいだが、その主な理由は中国の考査で、放送3ヶ月前には考査にかける必要がある。国内でペイするのが難しい状況では海外番販は必須なのだ。
— 高松信司 (@takama2_shinji) 2021年5月28日
『かげきしょうじょ!!』は『グレイプニル』のメインスタッフ、特に作画さんをそのまま拘束(契約)して制作したので、いい感じに仕上がっている。スケジュールと、巧いアニメーターを大勢集められるかがクオリティの鍵。したり顔で「予算が」としか言わない人は問題の一部しか見えていない。時間が最重要。
CD
Blu-ray Disc
キャスト
渡辺さらさ：千本木彩花
奈良田愛：花守ゆみり
杉本紗和：上坂すみれ
星野 薫：大地葉
山田彩子：佐々木李子
沢田千夏：松田利冴
沢田千秋：松田颯水
野島 聖：花澤香菜
中山リサ：小松未可子
竹井朋美：寺崎裕香
安道 守：諏訪部順一
奈良田太一：野島健児
里美 星：七海ひろき
城花るり：古賀葵
白川暁也：高梨謙吾
白川煌三郎：子安武人
白川幸恵：久保田民絵
穴井一尉：若本規夫
桐島：鈴木れい子
大木：葛城七穂
橘：伊藤静
奈良田君子：三石琴乃
正二：上田燿司
黒毛勲：近藤浩徳
みき：田中美海
みきの母：吉岡茉祐
北大路幹也：水島大宙
小野寺：飛田展男
小園桃：逢田梨香子
山田清子：ファイルーズあい
ロミオ：内海安希子
ジュリエット：岸本望
マキューシオ：七海ひろき
医師：近藤浩徳
寮母：八百屋杏
第6話スタッフ
脚本：森下直
絵コンテ：北村真咲
演出：ソガメグミ
総作画監督：牧孝雄
作画監督：村木智彦、片出健太
作画監督補佐：中屋了
原画：荒平隆晴、片出健太、辻雅俊、ソガメグミ、村木智彦
第二原画：
中沢志帆 岸田くろみ
林夏菜 竹田理央
FelixFilm
スタジオリングス
NEXT ANIMATION STUDIO TOHOKU
朱夏
Revival
スタジオマスケット
動画検査：平野ななと
動画：
PINE JAM
大毛恭平
Revvival
未来動画
色指定・仕上検査：小池記代(T.D.I)
仕上：スタジオエル Revival 未来動画
特殊効果：長澤諒司
美術監督補佐：臼田安成
美術担当：菅原瑛真
美術担当補佐：安藤和丸
背景：
PINE JAM
相原澄子 陶山紗希 渡邉拓人
齊藤健太 山本陽一朗
小山田有希 池田一樹 チェン ヤンフェイ
アトリエムサ Thao
撮影：
chiptune
浅黄康裕 頓所信二
東郷香澄 小池真由子
予告デザイン：由佐万織
制作進行：あんばいしん
(制作協力：トロイメライアニメーションスタジオ)
メインスタッフ
原作：斉木久美子
監督：米田和弘
シリーズ構成：森下直
キャラクターデザイン：岸田隆宏
サブキャラクターデザイン：飯田恵理子、髙田晃、牧孝雄
プロップデザイン・衣装デザイン：古賀美裕紀
総作画監督：今岡大、髙田晃、福永智子、牧孝雄
色彩設計：坂上康治
美術設定・美術監督：谷川広倫
CGディレクター：江田恵一
CGプロデューサー：奈良井昌幸
撮影監督：浅黄康裕
編集：今井大介
音響監督：長崎行男
音響効果：安藤由衣
録音調整：星野賢爾
音楽：斉藤恒芳
音楽プロデューサー：諏訪豊
音楽制作：キングレコード
特別協力：池田理代子プロダクション
企画：三嶋章夫、柳沢仁
企画協力：メロディ編集部、武田直子、滝澤晃人
製作：中西豪、髙橋竜、冨岡幸雄、西矢泰之、森直樹、武智恒雄、山崎明日香
プロデューサー：諏訪豊、矢田晶子
アシスタントプロデューサー：杉田萌
アニメーションプロデューサー：向峠和喜
制作デスク：佐々木亜彩乃
制作デスク補佐：藤原源之介
設定制作：杉田萌
アニメーション制作：PINE JAM
製作：「かげきしょうじょ!!」製作委員会
