映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『溺れるナイフ』の感想

溺れるナイフ
2016年

 

 

感想

漫画は小学6年生(12歳)から始まるが、15歳の中学生に設定を変更したらしい。出演者に合わせての改変だろう。
田舎の奇妙なお祭りだから、金田一耕助のような情念渦巻く事件が起きてほしい。と思っていたらそれっぽくなった。

上白石萌音の松永カナは新海誠監督『君の名は。』の宮水三葉と芝居が似ている。
小松菜奈マーティン・スコセッシ監督『沈黙』の隠れキリシタンの少女モニカか。望月夏芽の芝居も良いのでは。
重岡大毅の大友勝利は『これは経費で落ちません!』の山田太陽君のタメ版の芝居。
菅田将暉の長谷川航一朗をどう評価すればいいかわからない。『帝一の國』での芝居が良かったから。
志磨遼平の広能晶吾は変態で上手い。写真家、芸術家の芝居。

岩井俊二監督っぽい演出。あとはポストモダニズムの演出。
岩井俊二がトレンディドラマを作ったら、蜷川実花が『君の名は。』みたいなのを作ってと頼まれたら、みたいな感じ。

水中シーンの主題の音楽はピアノハウスかな。

終盤がオカルト展開に。

そして劇中劇という。澤井信一郎監督『Wの悲劇』みたい。

デートムービーには向かない映画。
と思ったら力技でハッピーエンドに持っていった。

結構楽しめた。

色々な意味で文学的素養が求められる。

 

 

スタッフ

監督:山戸結希
脚本:井土紀州、山戸結希
原作:ジョージ朝倉