映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『ゆびさきと恋々』第12話感想

『ゆびさきと恋々』第12話「私たちの世界」

 

 

作品について

2人組の漫画家チーム「森下suu」の漫画が原作。聴覚障害や手話が題材。

 

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感想

おもしろかった。

徹頭徹尾恋愛アニメだったが、主人公カップルに波風が立たないためやきもきさせられることがなく、そこが欠点にもなりうる。

エマと心の心理描写がよくできていた。ただ、雪と逸臣のカップルより、りんと京弥、エマと心、桜志たちの方に共感する。逸臣はスパダリに造形されていて、読者・視聴者が親近感を抱くことができないのでは?

また逸臣は海外旅行によく行くため、このまま真剣に交際を続け結婚するのであれば、雪をどう支えていくのか。逸臣は自分の経験から子どもたちに教えていきたいと語っていたので、将来JICA青年海外協力隊などで外国に行くかもしれない。雪は逸臣と一緒に過ごすためのお金を稼ぐ目的でバイトを始めたが、まだそのレベルでしかない。バイトですら仕事探しが難しいのに、就活や大学卒業後の仕事はどうなるか。スパダリ描写も含めて、逸臣は現実味がないキャラクターと言える。

アニメはよくできていた。その分、原作者に対して疑問を抱いた。

ろう者や聴覚障害や手話の扱いが適切だとは思えない点が残念。原作者が取材しどこまで理解していたのかによるので。

雪の家族が手話を話さないのが不思議。子どもに聴覚障害があるとわかった後、一緒に手話を学ぶのでは? 下手であっても手話や筆談を交えるのでは?

ろう者にとって、自分たちが特別な存在としてではなくただの人として恋愛を楽しめる作品になりえたかどうか。

現実の問題を題材にしているので、当然評価が厳しくなる。

 

 

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キャスト

糸瀬 雪:諸星すみれ
波岐逸臣:宮崎遊
芦沖桜志:大塚剛央
波岐京弥:逢坂良太
藤白りん:本渡楓
中園エマ:東山奈央
伊柳 心:畠中祐
雪の母:増田ゆき
芦沖実桜:庄司宇芽香
吉季いずみ:髙橋ミナミ
桜瀬まどか:菱川花菜
芦沖実桜(少女期):庄司宇芽香
芦沖桜志(少年期):小市眞琴
綿中あき:白石涼子
波岐逸臣(少年期):陶山恵実里
逸臣の父:間島淳司
ヨハネス:宮原永海

 

 

第12話スタッフ

脚本:米内山陽子
絵コンテ・演出:村野佑太

総作画監督:酒井香澄、西岡夕樹、遠藤江美子、玉利和枝、辻加奈子
作画監督:永田亜美、和田清美、辻加奈子、角田茉央、海岸麻由子、櫛引菖子、角田有希、西岡夕樹、遠藤江美子、sataりすく
自動車作画監督:中島裕一

 

 

メインスタッフ

原作:森下suu
監督・絵コンテ:村野佑太
シリーズ構成・脚本:米内山陽子
キャラクターデザイン:酒井香澄
総作画監督:酒井香澄、西岡夕樹、遠藤江美子、玉利和枝、辻加奈子
手話監修:米内山陽子
手話アニメーター:柳田義明藤森雅也、宮本雄岐
チーフ動画検査:小池瞳子
場面設計:関根昌之
衣装デザイン補佐:あおのゆか
プロップデザイン:ヒラタリョウ
プロップデザイン補佐:河江まりや
色彩設計:中野尚美
美術監督:本田光平
美術設定:綱頭瑛子、伊良波理沙
撮影監督:佐藤哲
編集:白石あかね
音響監督:菊田浩巳
音響効果:緒方康恭
音楽:橋本由香利
音楽制作:ミリカ・ミュージック
プロデューサー:青井宏之、立花耕、曹聡、黒須信彦、小澤慎一朗、宇田真奈美、小西裕貴
アニメーションプロデューサー:矢尾板克之
アニメーション制作:亜細亜堂
製作:ゆびさきと恋々製作委員会(MBS講談社、NetEase Games、クランチロール亜細亜堂TOKYO MXNBCユニバーサル・エンターテイメント)

 

企画:池邉真佐哉、高見洋平、葛仰骞、末平アサ、岡村雅裕、許樹人
製作:丸山博雄、古川慎、飯島江美子、金子広孝、髙橋和彰
企画協力:月刊デザート、須田淑子、出永安奈、鈴木重毅
宣伝プロデューサー:前田吉
アソシエイトプロデューサー:松岡晃平、佐藤尚哉、譚子欣、安倍依里

制作デスク:岩本岳大
設定制作:水飼秋乃、佐藤朱
文芸:石山優子