映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『やがて君になる』第2話の感想と演出

やがて君になる
第2話
「-発熱- / -初恋申請-」

 

 

演出と作画

髪を結ぶ

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©2018 仲谷 鳰/KADOKAWAやがて君になる製作委員会


仕草だけで沙弥香に髪の毛を結んでとお願いする燈子。もともと髪の毛を触るという行為は親密な間柄でしか行われない。本来は。それに加えて女性が髪を結ぶことを他人に委ねるということは、その相手を信頼していて心を開いているという意味。
ここで重要なのが、燈子が選挙の推薦責任者を侑に頼みたいと話していること。沙弥香が髪の毛を結ぶということは燈子の話を受け入れてもいいという心理だと解釈できる。

「決めたわけじゃないけど、あの子も役員に誘うつもり。だから今から信頼関係を築いておきたいの」
「そう。つまり私よりも、あの子との信頼を深めたいわけね」

嫉妬か、拗ねているのか。

結び終わった後の、髪の毛の束をふわりと広げる芝居が良い。

チームメイトのレシーブに即座に反応し、沙弥香のオーバーハンドパスとスパイクを決める燈子。

「私たちの間に今更そんなの必要?」
「もう。ずるいんだから。仕方ないわね。ここは折れてあげる」
「ありがとう」

ハイタッチを交わす。

「これで落選なんてしたら、怒るからね?」
「まかせて。絶対会長になってみせる。だから、よろしくね、副会長?」

しょうがないわね、と微笑む沙弥香。

 

 

燈子に「君のこと好きになりそう」という言葉の真意を確かめる侑。このとき2人の姿がカーブミラーに映し出されている。鏡に映った自分は本心の自分。

 

 

踏切

彩度を落とす。時間を止めて切り取る。映画的な演出。

口元を抑えて「どうしよう」とつぶやく燈子も、自分の気持ちに気づいておらずとっさの行動に驚いている。

 

 

視線

顔合わせと打ち合わせで、あれ以来初めて視線を交わした侑と燈子。目を見せず口元だけのショット。

 

 

 

感想

加藤誠監督と渡部周さんのコンテ、渡部周さんの演出が良い。

作監の牧野竜一さんと総作監合田浩章さんが細かく手を入れている。表情芝居に気を使っているなと感じる。

 

 

 

 

 

スタッフ

脚本:花田十輝
絵コンテ:加藤誠、渡部周
演出:渡部周
作画監督:牧野竜一