『ハコヅメ 交番女子の逆襲』第5話「深夜のパトロール」「VS．チカン」
作品について
泰三子さんの漫画が原作。
泰三子さんは元警察官なので、警察官と警察組織に都合の悪い事実は書かない。警察官の非違行為など。
泰三子さんは警察官が違法捜査や違法聴取を日常的に行っていることを知っているだろう。
泰三子さんは、警察官が被害届や告訴状の受理を拒否していること、受け取っても受理せず机に放置し書類の山に埋もれさせていることを知っているだろう。
泰三子さんは警察官が「しょうもない人たち」だと認めている。「しょうもない人たち」だから警察官は犯罪する。
泰三子さんは、まず新人警察官が必ず配属される地域課の交番勤務、その後は防犯の広報などを担当した。
『ハコヅメ』を描いているのは「警察のことを知ってほしい」から。つまり元警察官によるプロパガンダ漫画。広報を担当していたのだから、警察官や警察組織の美化はお手の物。
感想
🚨TOKYO MX＆KBS京都で視聴頂き有難う御座いました🚨
— 「ハコヅメ～交番女子の逆襲～」TVアニメ公式👮🏻♀️👮🏻🚓 (@hakozume_anime) 2022年2月2日
こちら、チカンを嫌悪の目で見る女性の代表例です👮🏻👮🏻♀️#ハコヅメ pic.twitter.com/0pFnAcdmwi
岐阜県警大垣署留置管理課巡査長杉山泰弘(31)が、留置されていた女性に強制性交または強制わいせつを繰り返していた。
杉山泰弘は「同意の上でのことだった」と供述。ふざけるな。
警察官と被疑者、警察官と留置されている人は、支配する側と支配される側、明確な上下関係がある。
教師と生徒、医師と患者、公務員と一般人、それぞれ立場を悪用した犯罪が頻繁に起きている。杉山泰弘がやったのは、警察官という立場を悪用した性犯罪だ。
杉山泰弘は強制性交等罪または強制わいせつ罪で起訴されないよう、嘘をついている可能性がある。特別公務員暴行陵虐罪で有罪になる方がましだとでも思ったのだろう。
警察官は嘘をつく。警察官は信用できない。
留置管理課は刑事を目指す若者か、若手を指導するベテランが配属される。
つまり杉山泰弘は、刑事の仮面を被った凶悪犯罪者になるつもりだったはずだ。
監察課は「調査中のため、何も答えられない」と。
監察官は「警察の中の警察」(警察不祥事を調査する警察)と自称しているが、その実やっている職務は、警察官や警察職員の犯罪を隠蔽すること、非違行為を犯した警察官や警察職員に甘い処分を下すこと。
警察不祥事が発覚した際の記者会見では、どの首席監察官や監察官室長も判を押したように「厳しく処分する。再発防止に努める」と言う。警察官の犯罪がなくならないということは、警察官僚が言う「再発防止」はまったく効果がない。
そもそも警察官全員に法令遵守の意識がない。地方公務員法32条「職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」、国家公務員法98条1項「職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」は、警察官には馬耳東風、馬の耳に念仏。
地方公務員法33条「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」、国家公務員法99条「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」という、「信用失墜行為の禁止」も警察官には無意味。
警察官の犯罪に怒る警察官なんて存在するの？
警察官が権力を悪用した性犯罪
警察官が留置されていた女性に性暴力をふるった事件は今までに何件も発覚している。
千葉県警船橋東署
1995年11月26日、千葉県警船橋東署看守係だった巡査長塚出栄一(44)が勾留中の女性を強姦した。特別公務員暴行陵虐罪で起訴。船橋東署刑事課長の宮内博文は被害者に「刑事責任には問わない」「口外しない」という内容の誓約書を書いてほしいと頼んだ。警察が組織的に隠蔽工作をした。被害者がのちに警察に訴えたところ、副署長の小林武房らが30万円を押し付け、黙らせようとした。監察官室長の宮本勝仙は、メディアに報道される前に、事件を矮小化し嘘の発表をした。警務部長の佐藤源和は記者会見で現職警察官による凶悪犯罪を大筋認めたが、この期に及んで警察官僚の保身のため、そして警察組織を守るために言い訳を続けた。
船橋東署の留置場で警察官が女性を強姦し、千葉県警ばかりか警察庁ぐるみで隠蔽していた事件。安田浩一さん @yasudakoichi が端緒をつかみ、私と小槌大介クン @kozuchi1 が加わって『週刊宝石』でスクープ。性犯罪の規制強化を主張している人たちの視点から警察のありようがスッポリ抜けています。 pic.twitter.com/xtjIRms57F
— 寺澤有 (@Yu_TERASAWA) 2019年5月5日
千葉県警は塚出栄一を諭旨免職処分で済ませた。諭旨免職とは、依願退職することを条件に停職などの軽い懲戒処分で済ませること。警察官僚は犯罪者であろうと警察官を懲戒免職にしたがらない。警務部厚生課が再就職先を斡旋する。塚出栄一も警備会社に再就職した。特別公務員暴行陵虐罪で2年6か月の有罪判決が出たため、刑務所に服役したようだ。
事件当時千葉県警察本部長だった遠藤豊孝は北海道警察本部長や警察大学校長を歴任し、2000年に中小企業総合事業団理事に天下り。現在は日本文化大學の学長。
本部長の遠藤豊孝は、内々で済ませて隠蔽したいが、塚出栄一を懲戒免職にすると発覚する可能性があるから、表向きは依願退職扱いにして天下り先を世話することで幕引きを図った。
本部長の遠藤豊孝は、警務部長の福島克臣と監察官室長の香取良俊を警察庁に派遣した。
警視庁や道府県警察では重大な不祥事の処分を決められないので、警察庁にお伺いを立てる。警察庁の判断は「隠蔽」。
隠蔽を決定した警察庁長官は國松孝次。ほとんどの警察官僚が隠蔽を支持した。No.2である次長の関口祐弘、No.3の菅沼清高も隠蔽に賛同した。関口祐弘はのちに警察庁長官になった。
2000年11月2日の第150回国会参議院法務委員会では、警察庁長官官房長の石川重明が、国民の代表である国会議員を相手に警察組織の論理で言い訳をしている。石川重明はその後、警視庁(東京都警察)のトップである警視総監になった。
組織的に隠蔽した本部長の遠藤豊孝も警務部長の福島克臣も、なんら懲戒処分を受けていない。
神奈川県警覚醒剤使用警官隠蔽事件の本部長渡辺泉郎も、遠藤豊孝も、警察大学校の校長だった。警察官の犯罪を隠蔽する警察官僚が、全国30万人の警察官を教育する。(警察大学校は上級幹部の教育機関だが、間接的に。)
渡辺泉郎の息子は元小学校教諭の渡辺敏郎。おぞましい内容のウェブサイトを運営し、それに関連して刑事処分を受けた。渡辺泉郎が自分の子どもも警察官も育てられなかったことを示唆している。
さらには
1988年静岡県警三島署。
1999年北海道警函館西署の警官が女性を強姦した。北海道警も現職警察官の強姦事件を隠蔽しようとした。
2000年4月26日、神奈川県警加賀町署巡査(25)が留置所の女性に強制わいせつ。特別公務員暴行陵虐罪で逮捕、懲戒免職。
2002年1月22日？、警察官が留置場の女性とみだらな行為。警察官が、留置場の女性と仲良くなり、留置場内で関係を持った。
2005年6月、警視庁組織犯罪対策5課警部補今井浩之(44)が、留置管理課菊屋橋分室内の取調室で3回にわたり女性にわいせつな行為や性行為をした。特別公務員暴行陵虐罪で起訴。
2007年3月15日、千葉県警浦安署刑事課巡査長中村憲司(26)は、勾留中の女性にわいせつな行為をした。特別公務員暴行陵虐罪で逮捕。
2009年9月10日、大阪府警枚方署総務課警部補高木康幸(49)が女性と性行為をした。特別公務員暴行陵虐罪で逮捕。
高木康幸に対する捜査の過程で、直属の部下だった看守の巡査長(28)も、別の女性と留置中に連絡先を交換し、釈放後に交際していたことも判明した。
日本司法は中世
警察と検察は被疑者を代用監獄(留置所)に監禁するが、その結果がこれだ。警察が支配する代用監獄では、警察官による違法捜査や違法聴取を防ぐことはできない。それどころか警察官は私利私欲で犯罪をする。
2013年5月22日、国連拷問禁止委員会で人権人道担当大使だった上田秀明は、「日本司法は自白頼りで、その自白を引き出すために被疑者を長期間拘束する人質司法を行っている。日本司法は中世のようだ」と批判され、「シャラップ！」と怒鳴り出席者全員に圧力をかけて黙らせた。上田秀明の言動こそが、日本の警察・検察庁・裁判所・法務省による中世司法が事実であることを証明している。
国連拷問禁止委員会における上田人権人道大使の発言「シャラップ！」 / Japan's Human rights Ambassador Ueda yells "Shut Up!"
泰三子
泰三子さんは当然岐阜県警を批判しますよね？ まさか泰三子さんは警察官による性犯罪を黙認しませんよね？ 警察官の性犯罪がたくさん発覚していますが、泰三子さんは隠蔽する側ではありませんよね？ 泰三子さんは現職警察官だった10年間、警察官の性犯罪に関して何をしましたか？ 何をしませんでしたか？
泰三子さんが何をしようとしまいと、性犯罪者警察官の同類である事実は変わらない。元警察官の泰三子さんが偽善者である事実も変わらない。
