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百合とアニメと映画の感想

『シャーロック・ホームズの冒険』第2話「踊る人形」

シャーロック・ホームズの冒険』第1シリーズ第2話「踊る人形」
原題: The Adventures of Sherlock Holmes (series 1) episode 2 "The Dancing Men"
Original air date: 1 May 1984
製作年:1984
製作国:イギリス

 

 

作品について

Sir アーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』シリーズを原作とするテレビドラマ。

シャーロック・ホームズ』シリーズの映像化の中で最高峰。

 

John Hawkesworth が Developed for Television by と毎回クレジットされている。

 

NHK BSプレミアムとBS4Kが毎週水曜日夜9時に放送。

www.nhk.jp

www4.nhk.or.jp

2013年10月6日から2014年10月19日にBSプレミアムで「ハイビジョンリマスター版」を放送していた。

 

 

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感想

懐かしい。何度観てもおもしろい。

原作でもこのテレビシリーズでも好きな話の1つ。子どもの落書きのように見える絵が、実は暗号文であるという発想。

英語はラテン文字のEを最もよく使うので、Eの絵文字を特定すれば前後の絵文字から単語を推測できる、という推理。小学生の時に読んで、へぇーと思った。

 

原作ではソープ荘(Ridling Thorpe Manor)はノーフォークにあるが、テレビシリーズではダービーシャーに設定が変更されている。

 

現在で言うところのストーカー及びストーキングを描いた話。

だから悲劇が起き、犠牲者が出てしまった。

依頼人が助けを求めた後に亡くなった、短編2作品のうちの1つ。もう1つは「オレンジの種五つ」("The Five Orange Pips")。こちらはこのテレビシリーズでは映像化されていない。

シャーロック・ホームズ』シリーズでは、アメリカは凶悪犯罪者が何人もいてイギリスまで追いかけてくる場所として描かれている。まあ、それ以上にイギリスでの凶悪犯罪が描かれているわけだが。アーサー・コナン・ドイル個人の、あるいは当時のイギリス人のアメリカ観なのかな。

 

シャーロック・ホームズ』シリーズでは、殺人罪は死刑(絞首刑)とよく言及されている。当時のイギリスの刑法に基づいているのだろう。現在の刑法や判例とは異なる。イギリスでは1998年に死刑が完全廃止された。(執行は1964年が最後)

「そりゃあそうだ。旦那を殺したんだから」という台詞がある。殺人罪だから死刑という意味なのだろうが、この言い方では、妻が夫を殺したら死刑、夫が妻を殺したら死刑にはならない、というようにも聞こえる。イギリスも19世紀ヴィクトリア朝の時代は男尊女卑の社会だし。

 

エイブ・スレイニーは裁判で死刑を求刑されたが、ヒルトン・キュービット氏が先に発砲した証拠が確認され、その他の情状酌量で、懲役刑に減刑された。

 

 

キャスト

シャーロック・ホームズ:ジェレミー・ブレット(露口茂〈追加収録:諸角憲一〉)
ジョン・H・ワトスン:デビッド・バーク(声:長門裕之〈追加収録:金尾哲夫 / 立木文彦〉)(第1・2シリーズ)、エドワード・ハードウィック(福田豊土〈追加収録:園江治 / 宝亀克寿〉)(第3シリーズ以降)
ハドスン夫人:ロザリー・ウィリアムズ(竹口安芸子)
レストレード警部:コリン・ジェボンズ(川辺久造)
ブラッドストリート警部:ブライアン・ミラー(村越伊知郎) / デニス・リル(小林勝彦 / 上田敏也)
マイクロフト・ホームズ:チャールズ・グレイ(松村達雄(第9話) / 久米明(それ以降))
ジェームズ・モリアーティ教授:エリック・ポーター(南原宏治)

第2話ゲストキャラクター
ヒルトン・キュービット:テニエルエヴァンズ(Tenniel Evans)(根上淳)
エルシー・キュービット:ベッツィ・ブラントリー(Betsy Brantley)(桜田千枝子)
マーティン警部:David Ross
エイブ・スレイニー:Eugene Lipinski
ミセス・キング:Lorraine Peters
Saunders: Wendy Jane Walker
Walker: Paul Jaynes
Dr Carthew: Bernard Atha
Cabbie: Tommy Brierley

 

NHK日本語版
翻訳:額田やえ子(「サセックスの吸血鬼」のみ宇津木道子)
演出:蕨南勝之
制作:テレシス

 

 

スタッフ

原作:Sir アーサー・コナン・ドイル
Developed for Television by John Hawkesworth (ジョン・ホークスワース)
脚本(Dramatised by):アンソニー・スキーン (Anthony Skene)
監督:ジョン・ブルース (John Bruce)
製作:マイケル・コックス (Michael Cox)
アソシエイトプロデューサー:Stuart Doughty
撮影監督:Ray Goode
美術:Michael Grimes
衣装:Esther Dean
メイクアップ:Glenda Wood
録音:Ken Reynolds
編集:Chris Gill
ダビングミキサー:Alan Dykes
音楽:パトリック・ゴワーズ (Patrick Gowers)
製作会社:グラナダ・テレビジョン (Granada Television)
Original network: ITV