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『白い砂のアクアトープ』第11話感想: くくるががまがま水族館の閉館を受け入れた

『白い砂のアクアトープ』第11話「籠城の果て」

 

 

作品について

浅井義之さんが絵コンテを切った。

 

阿部ゆり子さんが演出。

 

 

感想

2021年8月29日(日)から30日(月)にかけての出来事。

台風14号が日本列島を横断すると予測されている。タイムリーな話。

作中では台風13号

 

がまがま水族館の閉館は創設者である友人とおじいの約束。施設が老朽化したらと。

くくるがおじいから閉館の話を聞かされたのは春か去年の秋。急すぎると言っているから春。2人とも長袖を着ているが、くくるはショートパンツ。襟ぐりが大きく開いたキャミソールに、上から長袖を羽織っている。

雨漏り。去年修理したけれど。

自家発電は7時間。

 

ペンギンの餌の催促が可愛い。

台風を喜ぶキジムナー。

風花が、くくるが立て籠もっている水族館に行くことを察してお弁当を用意していたおばあ。

 

漁船を陸に固定する櫂。

 

台風の真っただ中でタクシーを呼んだら、運転手さんが可哀想。

 

「くくると一誌にいる!」と主張する風花のシーンの、ピアノの劇伴がいい。

 

首筋に水滴が落ちてきて、あわあわする風花が可愛い。

 

倒れこみそうになるくくるを、走ってきて抱き留める風花。

「ここしかないなんてこと、ない! ここがなくなっても終わりなんてことはないよ! 絶対に……! たとえ夢を失くしたとしても未来がなくなるわけじゃない。生き物たちの未来を守らないと」

くくるを奮い立たせた。

 

伝説の飼育員と呼ばれたというおじいの面目躍如。

トラブルが起きたときに事態を収拾できるのが有能な責任者。平時は部下に任せていられる。

 

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台風一過の朝 ©projectティンガーラ

台風一過の朝の背景美術が美しい。額縁に入れて飾りたいくらい。

 

ようやく、くくるは現実を受け入れた。老朽化したがまがま水族館では生き物たちを守れない、だから閉館して生き物たちを他の施設に移送すると理解した。

だからおじいはくくるを館長代理にした。身を以て、段階的に、がまがま水族館とお別れさせるために。

 

くくるのための行動を通して、元気をもらっていた風花。自分のための行動だったと気づいた。

 

題名ロゴの "The two girls met in the ruins of damaged dream" が指し示していたように、くくるの夢は断たれた。風花も一度夢を諦めている。そしてこの英文はそれで終わりではなく、その後の未来があることを示唆している。

 

 

演出

くくるの気持ちに合わせて曇天。

くくるの心情に寄り添うクロースアップやミディアムショットと、客観的に観察するロングショットやフルショットを織り交ぜている。

 

強風に煽られている風花の髪がメドゥーサのよう。だからくくるは気圧されて風花を館内に入れた。

 

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海咲野くくるの絶望 ©projectティンガーラ

容赦なく、くくるの心のよりどころであるがまがま水族館を破壊する。

茫然自失となるくくるの絶望を超広角レンズによる歪みレイアウトで表現。わずかにズームイン。

ハイアングル(俯瞰)の構図で、くくるの無力さを強調。

 

おじいに「くくる、今まで館長代理お疲れ様。この子たちを守ってくれてありがとう」と労われて涙を流すくくるの表情を見せない演出がいい。

 

がまがま水族館の建物の影から出て、風花に謝りお礼を言い、くくるはやっと前を向けるようになった。

 

 

余談

がまがま水族館のウェブサイトができていた。

gamagama-aquarium.com

 

 

Blu-ray Disc

 

 

 

CD

 

 

 

キャスト

海咲野くくる:伊藤美来
宮沢風花:逢田梨香子
照屋月美:和氣あず未
久高夏凛:Lynn
仲村 櫂:土屋神葉
屋嘉間志空也阿座上洋平
南風原知夢:石川由依
具殿轟介:櫛田泰道
おじい:家中宏
おばあ:定岡小百合
宮沢絵里:園崎未恵
照屋さつき:儀武ゆう子
城居ルカ:菊池紗矢香
マネージャー:前田玲奈
竹下先生:花澤香菜
キジムナー:儀武ゆう子
くくる母:前迫有里紗
くくる父:村井雄治
先生:丹波正人
神里:田中秀幸
仲村真帆:広瀬さや
知念 類:北守さいか
金城看護師長:名塚佳織
上原愛梨:塙真奈美
島袋 薫:小松未可子
雅藍洞凡人:阪口周平

 

 

第11話スタッフ

脚本:千葉美鈴
画コンテ:浅井義之
演出:阿部ゆり子

総作画監督:秋山有希
作画監督:井上裕亮、宮崎司、水野紗世、入江健司、佐野このみ、真城楓、Shin Min seop

原画:
 P.A.WORKS
 天野和子 三宮哲太 井上裕亮
 渡辺志歩紀 田中未来 西澤皓人
 米本えり

 入江健司 鈴木優太郎 Drum
 夏住愛子 Rad Plus

第二原画:
 J-CUBE
 Kim Jong Im

 アニタス神戸
 別府歩美

 十文字
 デニゼ・デストリ・バシク

 中村プロダクション WHITE FOX 伊豆高原スタジオ
 セブンシーズ Be Loop
 バイブリーアニメーションスタジオ

動画検査:
 P.A.WORKS
 髙田友美 白敷桃子 藤嶋未央
 
動画:
 P.A.WORKS
 茶山咲良 二藤部桃汰 菊池桃佳 福島賢治
 菊池桃佳 安部紗矢香 北原沙恵美

 DRMOVIE
 Min Hong-yi Kim Kwan-woo Jang Hee-doek Park Hyeon-ju
 Jung Ju-ri Lee You-jin Yoon Eun-joo Cho Chae-won
 Yi Min-kyoung Lee So-yeong Choi Mi-na Kim Young-won
 Gong Jin Lee Mi-ok Lee Eun-bin Lee Seon-mi
 Heo Young-jin Lee Da-young Kim Boo-kyung Ko Jin-ju
 Son Yeong-ju Jang Sun-hye Ahn Mi-gyeong Choi Eun-ju

 Jeon Hae-jin Jang Chul-ho

 つむぎ秋田アニメLab
 都築英哲 佐藤結希 藤田紗矢香 山内真月
 島田凌汰 溝渕美穂 髙橋諒悟 平塚萌
 
動仕管理:Kim Seok-jeong
翻訳:Moon Seong-ho

色指定:
 ステラ・ロード
 永井唯香
 
仕上げ検査:
 ステラ・ロード
 菊地慶翔

仕上げ:
 ステラ・ロード
 越田侑子 江口亜紗美 大場昭子 門松諭生
 奥智恵 遠藤花歩 新井理恵

 DRMOVIE
 Yoo Young-hye Hwang Seong-kyeong Lee Eun-jeong Park Se-na
 Lim Jung-a Jo Ye-jin Jung Su-hyun Kim Min-ju
 Kwon Min-kyoung Kim A-jin Kim Ok-hee Kim Min-one
 Kim Min-lee Jung su-young Park One-jung Choi So-ri

 kim kyoung-hwa Lee Jin-hee

 D-COLORS
 橋本千春 圓次美和 小暮将大 鴨井さつき
 角下瑞絵 山崎あかね 那須彩香

 J-CUBE
 Kil Eun Sook Hyeon So Hee Kim Hee Sook Yoo Haigen
 Baek Soong Hee Byun Sang Soon Kim Hwa Ryong Jung Hye Sook
 Jang Sung Su Kim Tae Hyun

 コミックス・ウェーブ・フィルム
 蘒原絢子 若井あゆ 松本理紗

背景:
 スタジオ・イースター
 秋山慎太郎 田中伸哉 今井公平
 石川真理 片岡乃梨子 工藤洋
 曽根原理恵 牧岡聡 季豊裕
 朝倉大智 岩田百代 水野雄介
 阿部真大 中村逸人 鈴木くるみ
 干場佳織 楊梦龍 志村美幸
 小浦未来

撮影:
 T2studio
 並木智 佐藤陽一
 兼久卓 朝日康平
 タン シャオ フイ 福島敏行
 児玉純也

2D works:村上瞭

3DCG:
 P.A.WORKS
 森重柚香 郭超儀 田口優香
 鈴木晴輝

3Dモデリング
 P.A.WORKS
 井上佑紀 大野陽生 森重柚香
 郭超儀 川上真菜美 田口優香
 伊東大毅 林誠一郎 鈴木晴輝
 市川元成

 T2studio
 武川佳史 日塔友恵 秋元央

 バイブリーアニメーションCG
 箕輪綾二 菊地学 河野真一朗
 李植 原品貴好

 株式会社 Marco
 小川耕平 Pan Xiaofeng

 IKIF+.inc
 佐藤良樹 渡部里奈

Special Effects:村上寿美江

担当制作:中村大和 板垣梓

 

 

メインスタッフ

原作:projectティンガーラ
監督:篠原俊哉
シリーズ構成:柿原優子
キャラクター原案:U35
キャラクターデザイン・総作画監督:秋山有希
生きもの設定・サブキャラクターデザイン:牧野博美
プロップ設定:宮岡真弓
色彩設計:中野尚美
美術監督:鈴木くるみ
美術監修:東潤一
美術設定:塩澤良憲
撮影監督:並木智
撮影監督補佐:朝日康平
3D監督:鈴木晴輝
特殊効果:村上正博、村上寿美江
編集:髙橋歩
音響監督・整音:山田陽
音響効果:山谷尚人
録音:松下春香
音楽:出羽良彰
音楽プロデューサー:臼倉竜太郎
音楽A&R:吉池真由美
音楽制作:ランティス
方言監修:儀武ゆう子
水族館監修:魚津水族館
水族館取材協力:足立区生物館、サンシャイン水族館しながわ水族館、DMM かりゆし水族館、横浜・八景島シーパラダイス
協力:一般社団法人 南城市観光協会
企画:鶴田直一、安藤卓、櫻井優香、辻󠄀充仁、横沢隆、金子広孝、前田吉輝、小川泰
製作:町隆幸、白石俊博、吉江輝成、堀川憲司、篠崎文彦、伊藤幸弘
プロデュース:infinite、永谷敬之、茂山愛保、浜辺恵那
プロデューサー:藤野麻耶、山口慶、仲村直人、尾形光広、齋藤宙央、岩佐貴博、大森慎司
アシスタントプロデューサー:池亀彩加、池田智和、片山怜子
ラインプロデューサー:橋本真英
制作デスク:小西翼
設定制作:舘彩華
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:「白い砂のアクアトープ」製作者委員会(DMM pictures、フォアキャスト・コミュニケーションズバンダイナムコアーツ、ビーグリー、ピーエーワークス角川メディアハウスTOKYO MX、AQUA ARIS、BSフジ)