映画の後には紅茶とお菓子を

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『アビス』完全版の感想

『アビス』完全版
The Abyss Special Edition
1989年
アメリカ合衆国

 

おもしろいけれども。
散漫な印象を受けた。
サスペンス(スリラー)、ディザスター、未知との遭遇。どれが主題なのか。
テーマを絞って短くまとめたら、良くなったのでは?と思う。

劇場公開版ですら140分。興行的にも批評的にも失敗。今でこそRotten TomatoesでTomatometerが89%、Audience Scoreが83%だけれど。
完全版は30分追加して171分。主な追加シーンは最後。バッドに戦争のイメージ映像を見せ、巨大津波を起こして海岸に到達する寸前で止めるシークエンス。

劇場公開版で30分もカットしたのは配給上の理由から。配給会社の20世紀フォックスが3時間は長すぎると判断した。1日の上映回数が減り、観客も見続けるのが難しくなる。また、未完成状態の終盤シーンについて、テスト試写で観客の反応は賛否両論だったことも影響を与えた。
さらに、必要なシーンすべてのVFXを完成させるスケジュールがなかったらしい。

ジェームズ・キャメロンが17歳のときに書いた短編小説がもと。
ターミネーター』を大ヒットさせ、『エイリアン2』を制作中に学生時代の短編小説を思い出し、次作の企画に選んだ。

『アビス』はBlu-ray Discが発売されていないので、NHK BSプレミアムフルHD放送は貴重。HD解像度のストリーミング配信はあるけれど。
以前ジェームズ・キャメロンらが4Kスキャンでリマスタリングしていると発言したものの、BD発売は未だに進展せず。後にBD用のDIやHDRグレーディングを行う旨の発言も。

 

スタッフ

監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
製作:ゲイル・アン・ハード
撮影監督:ミカエル・サロモン
プロダクションデザイン:レスリー・ディリー
アートディレクター:Peter Childs (supervising art director), Russell Christian, Joseph C. Nemec III
セット装飾:Anne Kuljian
衣装デザイン:Deborah Everton
編集:コンラッド・バフ、ジョエル・グッドマン、ハワード・E・スミス;Steven Quale(完全版)
音楽:アラン・シルヴェストリ
製作会社:20世紀フォックス、ライトストームエンターテインメント、パシフィックウェスタ

字幕翻訳:林完治