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『悪い種子』(1956)感想

『悪い種子』
原題:"The Bad Seed"
製作年:1956年
製作国:アメリカ合衆国
公開日:1956年9月12日

 

 

作品について

マーヴィン・ルロイ監督・プロデューサー。

ウィリアム・マーチの小説、及び小説を基にしたマクスウェル・アンダーソンの戯曲が原作。

心理スリラー映画。

ポール・ウェンドコス監督、ジョージ・エクスタイン脚本・製作の1985年版テレビ映画、ロブ・ロウ監督・製作総指揮、バーバラ・マーシャル脚本の2018年版テレビ映画がある。2回リメイクされた。

 

 

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悪い種子(字幕版)

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  • ナンシー・ケリー
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感想

サイコパス(精神病質)の子どもを描いた映画。

子どもが持つ悪魔性や残虐性を描いた創作物は多々ある。

現在は子役のメンタルケアが必ず行われているけれど、半世紀以上前は映画業界・テレビ業界の大人は必要性を微塵も考えていなかったのでは。

Jeff Davis クリエイター・ショーランナー・エグゼクティブプロデューサー『クリミナル・マインド』など、子どもによる犯罪を描いた作品が結構ある。演じた子どもたちの心が心配になる。

 

もともと舞台演劇だけあって、主人公の家の中での会話だけで物語が進む。

 

ローダが弾く能天気なピアノ曲が怖い。『月の光に』。作曲者は不明だが、ジャン=バティスト・リュリが関係しているとされる。

 

ナンシー・ケリーやパティ・マコーマックを含め、1954年舞台版のキャスト6人が映画で同じ役を演じた。

パティ・マコーマックはアカデミー賞 助演女優賞ゴールデングローブ賞 映画部門 助演女優賞にノミネートされた。アカデミー助演女優賞ノミネートの最年少記録だった。その後何度も更新され、『ペーパー・ムーン』(1973)のテータム・オニールが半世紀もの間最年少受賞記録を保持している。

パティ・マコーマックはその後も活躍していて、ロブ・ロウ監督によるリメイクの2018年版テレビ映画で、エマ・グロスマン(マッケナ・グレイス)を診察する精神科医ドクター・マーチを演じた。

マックス・アラン・コリンズ監督の低予算スリラー映画 "Mommy"(1995) では、12歳の娘を持つサイコパス母親を演じた。映画評論家からは、『悪い種子』の非公式続編だと見なされた。

 

 

製作

ヘイズ・コード(映画業界の自主規制ガイドライン)の影響で、原作とは異なる結末に変更された。「悪は栄える」を避けるため、ローダに死の天罰が下る。また舞台のカーテンコールのように主要人物が登場して、明るく終わる。

 

 

キャスト

クリスティーン・ペンマーク:ナンシー・ケリー
ローダ・ペンマーク:パティ・マコーマック
リロイ・ジェサップ:ヘンリー・ジョーンズ
ホーテンス・デーグル:アイリーン・ヘッカート
モニカ・ブリードラブ:イヴリン・ヴァーデン
ケネス・ペンマーク:ウィリアム・ホッパー
リチャード・ブラボー:ポール・フィックス
モリー・ウェイジズ:ジェーシー・ホワイト
レジナルド・タスカー:ジョージ・クラーク
クローディア・ファーン:ジョーン・クロイドン
ヘンリー・デーグル:フランク・キャディ

 

 

スタッフ

監督:マーヴィン・ルロイ
脚本:ジョン・リー・メイヒン
原作:ウィリアム・マーチ、マクスウェル・アンダーソン
製作:マーヴィン・ルロイ
撮影監督:ハロルド・ロッソン
編集:Warren Low
音楽:アレックス・ノース
製作会社:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース映画

 

美術監督:John Beckman
セット装飾:Ralph S. Hurst
衣装デザイン:Moss Mabry

hairdresser: Ruby Felker (uncredited)
makeup artist: George Lane (uncredited)

casting director: Hoyt Bowers

assistant directors: Mel Dellar, Rusty Meek (uncredited)

sound: Stanley Jones
sound editors: Al Cavigga (uncredited), Michael Colgan (uncredited), Eugene Marks (uncredited)