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『はじめて好きになった人』感想

『はじめて好きになった人』
原題:"喜歡妳是妳"
英語題名:"The First Girl I Loved"
製作年:2021年
公開日:2021年11月25日
製作国:香港
言語:粤語

 

 

作品について

キャンディ・ン(吳詠珊)監督、ヨン・チウホイ(楊潮凱)監督。2人とも長編映画初監督。ヨン・チウホイはもともと俳優。キャンディ・ンはヨン・チウホイの大学時代の友人で、映画製作に携わっていた。

ロマンティック・ドラマ映画。

 

Wikipedia 中国語版

zh.wikipedia.org

 

第17回大阪アジアン映画祭 ABCテレビ賞 受賞

www.oaff.jp

 

 

感想

いい映画。

カトリックの名門女子高校での学生時代と、大人になって再会してからの話が交互に描かれている。

同性愛を経て最終的に親友になり、1人は異性愛として結婚したという意味ではビターエンド。サムユの結婚相手の男性はまったく描かれていないので、あくまでウィンラムがかつての恋人サムユのブライズメイドを務めるというシチュエーションのための設定。

同性愛を「学生の一過性のもの」に矮小化する思想は嫌い。監督2人は同性愛映画ではなく青春映画として製作したと語っていたが。同性愛嫌悪とまではいかなくとも、異性愛至上主義はマジョリティの傲慢であり、無知と無理解。

『はじめて好きになった人』は、映画監督になったウィンラムが製作したという設定かな?

 

映像美。撮影が美しい。

監督がインタビューで語っている通り、岩井俊二監督の影響を受けている。

霧雨が降る学校中庭での追いかけキスシーンが、t.A.T.u. の "All the Things She Said" ("Я сошла с ума" / "Ya Soshla s Uma") MV をほうふつとさせる。


t.A.T.u. - All The Things She Said (Official Music Video)

『グリーンスリーヴス』。

体操服がおしゃれ。

 

 

キャスト

レイ・ウィンラム(李詠藍):ヘドウィグ・タム(談善言)
レイ・サムユ(李芯悅):レンシ・ヨン(楊偲泳)
ウィンラム父:歐錦棠
ウィンラム母:麥方喬
サムユ父:韋家雄
サムユ母:童愛玲

 

字幕翻訳:手束紀子

 

 

スタッフ

監督:キャンディ・ン(吳詠珊)、ヨン・チウホイ(楊潮凱)
脚本:キャンディ・ン(吳詠珊)、ヨン・チウホイ(楊潮凱)、冼詠娜
製作:泰迪羅賓、唐慶枝、柯星沛
撮影監督:柯星沛
編集:キャンディ・ン(吳詠珊)、ヨン・チウホイ(楊潮凱)、朱愛樺
音楽:戴偉、李寶瑜
助成:香港電影發展局、創意香港
製作会社:美亜娯楽(Mei Ah Entertainment)、夢想沙龍(Dreams Salon Entertainment Culture)
配給:美亞娛樂、嘉樂影片發行

主題歌
"My Dear, Best Friend"
作曲:戴偉
作詞:溫卓妍
歌:林二汶 (Lam Yee Man)