『王様のためのホログラム』
原題: A Hologram for the King
製作年：2016年
製作国；フランス、ドイツ、ケイマン諸島(イギリス)、メキシコ、アメリカ合衆国
作品について
トム・ティクヴァ監督。
デイヴ・エガーズの小説が原作。
コメディドラマ映画。
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感想
これはいったい何の作品だろう？ まとまりがない。
商習慣の違いをコメディとして描く創作物は、かつて日米間のものが多くあった。ロン・ハワード監督『ガン・ホー』(1986)など。シリアスな作品では、マイケル・クライトンの犯罪スリラー小説『ライジング・サン』及びそれを原作とした、フィリップ・カウフマン監督『ライジング・サン』(1993)がある。
モロッコやエジプトで撮影したらしい。もしサウジアラビアでこういう作品を制作しようものなら、不敬罪で処刑される。
アランが深夜に体調を崩す。ユセフと女性医師のザーラに連絡すると、ザーラが先に到着した。ただ、夜に既婚女性と2人きりになったということで、ユセフに詰問された。激怒された。サウジアラビアでは犯罪。
メッカにはムスリムしか立ち入れないことを、ユセフが忘れていた。髪をいじればごまかせるかな、とコメディ描写。フィクションだからなんとかなる。現実では、恐ろしいことに。
クラシック音楽
アントニオ・ヴィヴァルディ作曲ヴァイオリン協奏曲『四季』のうち、協奏曲 第1番 ホ長調 RV 269「春」第2楽章 ラルゴと協奏曲 第4番 ヘ短調 RV 297「冬」第1楽章 アレグロ・ノン・モルトが使われている。
余談
ユセフを演じたアレクサンダー・ブラックは芸名で、現在は本名のオマール・エルバで活動しているらしい。2016年から2018年の間英語名を使っていたのは、人種によるステレオタイプな配役を避けるためだと。
https://twitter.com/criterionkairos/status/1357083537246048256
ガイ・リッチー監督『アラジン』でアラジンを演じたメナ・マスードも、大ヒット映画の主役を演じてもステレオタイプのせいでテロリストや悪役ばかりしか仕事が来ない、中東出身の俳優にはなかなか普通の役がない、と言っていた。
キャスト
アラン・クレイ - トム・ハンクス(江原正士)
ユセフ - アレクサンダー・ブラック(内田岳志)
ザーラ・ハキム - サリタ・チョウドリー(山像かおり)
ハンナ - シセ・バベット・クヌッセン(藤田奈央)
デイヴ - ベン・ウィショー(金城大和)
ロン - トム・スケリット(前田弘喜)
キット・クレイ - トレイシー・フェアラウェイ(東内マリ子)
ルビー - ジェーン・ペリー(藤田奈央)
ブラッド - デヴィッド・メンキン(西谷修一)
カリーム・アル＝アーマッド - ハリド・レイス(金城大和)
マハ - アミーラ・エル・サイード(美々)
ハッサン - ダーフィル・ラブディニ(野坂尚也)
字幕翻訳：松浦美奈
吹替翻訳：赤木真理子
吹替演出：工藤美樹
吹替製作：ポニーキャニオンエンタープライズ
スタッフ
監督：トム・ティクヴァ
脚本：トム・ティクヴァ
原作：デイヴ・エガーズ
製作：ウーヴェ・ショット、シュテファン・アルント、アルカディー・ゴルボヴィッチ、ティム・オヘア、ゲイリー・ゴーツマン
製作総指揮：スティーヴン・シェアシアン、ガストン・パヴロヴィッチ、クローディア・ブリュームフーバー、アイリーン・ゴール、ゲロ・バウクネット、ジム・セイベル、ビル・ジョンソン、シャーヴィン・ピシュヴァー
撮影監督：フランク・グリーベ
編集：アレクサンダー・バーナー
音楽：ジョニー・クリメック、トム・ティクヴァ
製作会社：Playtone*1, X-Filme Creative Pool*2, Primeridian Entertainment*3, Fábrica de Cine*4
配給：ライオンズゲート/ロードサイド・アトラクションズ/サバン・フィルムズ (米国)、X-Verleih (独国)、Cinépolis Distribución (墨国)、Icon Film Distribution (英国)、ポニーキャニオン (日本)
