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『大正オトメ御伽話』第3話感想: ユヅと珠子の姉妹

『大正オトメ御伽話』第3話「黒百合ノ娘」

 

 

作品について

桐丘さなさんの漫画『大正処女御伽話』(タイシャウヲトメおとぎばなし)が原作。

 

taisho-otome.com

 

 

感想

山への散歩の途中で顔をのぞかせる動物が可愛い。

木の幹の祠に祭られている、狐の姿をした山の神様。

ユヅの両手からわき水を飲む。ユヅの手首を優しくつかんで引き寄せるところが少女漫画のようだ。

 

珠子が年上のユヅに勝ち誇るポイントが子どもらしい。頑張って大人になりたいお年頃だと考えると微笑ましい。

幼い頃から家族にかまってもらえず、父は子どもの目の前で部下にお金を渡して子どもの世話をさせていた。

「態度も背もお高くていらっしゃること。あれではお嫁さんの貰い手がございませんことよ」と女学校で陰口をたたかれていた。

珠子は兄・珠彦から嫌われていると思っている。

兄と許婚のいちゃいちゃをじっと見ている妹。そして苛立つ。

 

ユヅに話しかけるきっかけ。トイレの場所は知ってただろうし。

深夜にユヅにトイレに案内してもらっている最中、雷に驚いて失禁。

寝ぼけ眼だったユヅが覚醒。すぐに珠子をお風呂に連れて行き、水を全身にかけて、お湯を沸かし湯船に入らせる。

ユヅが間違えて珠子をずぶ濡れにした、という体裁を作る。江戸幕府第14代将軍徳川家茂の逸話に同様のものがある。

描かれていないけれど、珠子がお風呂に入っているうちに、廊下の掃除もしたのだろう。本人に気づかれないように、というのが大事なポイント。

 

珠彦からすれば、一晩でユヅと珠子が仲良くなっていて理解できないだろうね。

乙女のお茶会を邪魔するべからずと追い出された。

「春雷が訪れて、珠子にも春が来たのですわ!」

「春が来る」は恋をするの婉曲表現でもあるのだが。

 

ミルクキャラメル、アマンドカロン(アーモンドマカロン)。

 

 

演出

「死人が何言ってるのよ?」と凄む珠子だが、直後に「お嬢様、お荷物運び終わりました」と男性3人がボディビルダーのように筋肉アピールするコメディ演出で雰囲気を和らげる。1人10円ずつという破格のお駄賃を支払う。こんなにもらえないと辞退した3人に、にこにこ笑いながらお金を渡す。珠子が世間ずれしていないお嬢様であることを示すとともに、悪人ではないことも示唆する。

 

ガラス瓶に映りこむ珠彦の顔。金属製スプーンの内側(凹面)と外側(凸面)で反射の見え方が変わるのと同じ。

 

 

Blu-ray Disc

 

 

 

キャスト

志磨珠彦:小林裕介
立花夕月:会沢紗弥
志磨珠子:宮本侑芽
渥美 綾:安済知佳
白鳥ことり:伊藤彩沙
白鳥 策:土岐隼一

美鳥:鈴代紗弓
志磨珠義:咲野俊介
志磨珠樹:今井文也
志磨珠央:山谷祥生
志磨透子:森千晃
志磨珠彦(5歳):山根綺
ノラネコ:三村ゆうな
幸子:日野まり
真知子:十二稜子
照子:山田美鈴
ナレーション:大林隆介

 

 

第3話スタッフ

脚本:福田裕子
絵コンテ:羽鳥潤
演出:熊野千尋

総作画監督:渡辺まゆみ、萩原しょう子、槙田一章(まきだかずあき)
作画監督:服部ますみ、桜井このみ、和田裕二

アニメーション制作協力:A.P.P.P.

 

 

メインスタッフ

原作:桐丘さな
監督:羽鳥潤
シリーズ構成・脚本:福田裕子
キャラクターデザイン:渡辺まゆみ
プロップデザイン:甲藤円
着物デザイン:有本妃査恵
色彩設計:瀬戸治子
美術監督・美術設定:松本浩樹
撮影監督:坪内弘樹
編集:村井秀明
音響監督:郷文裕貴
音響効果:山田香織
録音調整:亀田亮治
録音助手:野尻紗貴
音響制作担当:安野文左衣
音楽:高梨康治(Team-MAX)
音楽プロデューサー:三輪靖史、渡部祐樹
音楽制作:ポニーキャニオン
音楽協力:豊田充弘(Team-MAX)、テレビ東京ミュージック
協力:三條場一正、川村千皓、清水とき・きものアカデミア
企画:大熊一成、丸茂礼、山崎明日香、岩野貢、太田勝士
企画協力:集英社少年ジャンプ+」編集部、細野修平、籾山悠太、玉田純一
エグゼクティブプロデューサー:菊池貞和、吉田健
プロデューサー:伊藤裕史、渡部祐樹、山田唯莉子、西前朱加、鹿志村絵美、大和田智之
アシスタントプロデューサー:高栁桃子、飯塚彩、東真央
アソシエイトプロデューサー:中村英祥
アニメーションプロデューサー:三浦俊一郎、藤原和博
制作デスク:福田陽大
設定制作:貝賀美咲
アニメーション制作:SynergySP
製作:大正オトメ御伽話製作委員会