映画の後には紅茶とお菓子を

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『コンペティション』(1980)感想

コンペティション
原題:"The Competition"
製作年:1980年
製作国:アメリカ合衆国

 

 

作品について

ジョエル・オリアンスキー監督・脚本・原案(共同)。

ウィリアム・サックハイム原案(共同)・プロデューサー。

ドラマ・ミュージカル映画

 

 

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感想

演出も編集も淡々としている。

ショパン国際ピアノコンクールのドキュメンタリーなどを観ているので、『コンペティション』はコンクール出場者たちのドラマとして中途半端に感じる。恋愛要素も中途半端。

でも俳優たちはピアノ演奏を頑張っている。全身が見える構図や手と鍵盤が上半身と一緒に見える構図で演奏している映像が演奏の大部分を占めている。

映画やテレビドラマでは、手元が見えないようにグランドピアノの先から俳優の上半身と腕の動きを撮影して、手元のクロースアップを本職のピアニストが弾く、という手法がよく用いられる。この映画は難しい演技から逃げていない。

弦楽器、金管楽器木管楽器はピアノと違って代役を使うのが難しい。二ノ宮知子さん原作の『のだめカンタービレ』シリーズはキャストもスタッフもよくやってたね。演出:武内英樹川村泰祐、谷村政樹。プロデューサー:若松央樹清水一幸。音楽:服部隆之、音楽監修:茂木大輔、音楽プロデューサー:外村敬一。

ピアニストたちの衣装がコンサバティブ。現在のコンクール出場者は肌を見せる衣装が当たり前で露出が多い。

観客のノリが安っぽい。

 

タチアナ・バローノヴァはカザフ・ソビエト社会主義共和国(現在のカザフスタン共和国)出身なので、KGBに監視されている。国際ピアノコンクールを通して西側諸国の人と仲良くなると、権力者には不都合なため。

タチアナのピアノ教師が決勝直前にアメリカに亡命したため、タチアナは激しく動揺し精神的に弱ってしまう。コンクール主催者は決勝を1週間延期する。

KGBエージェントの描写が、拉致監禁拷問しているようにしか見えない。実際は、取り乱すタチアナに精神安定剤を注射して落ち着かせているのだが。

 

ポールはハイディの方が実力が上であることを認められない。根底に性差別意識があるのでは?

 

 

管弦楽ロサンジェルス・フィルハーモニック、指揮者はラロ・シフリン

アルベルト・ヒナステラ作曲ピアノ・ソナタ 第1番 作品22。ピアニストはEduardo Delgado。

ヨハネス・ブラームス作曲ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83。ピアニストはRalph Grierson。

フレデリック・ショパン作曲ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11。ピアニストはLincoln Mayorga。

セルゲイ・プロコフィエフ作曲ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26。ピアニストはDaniel Pollack。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73『皇帝』。ピアニストはChester B. Swiatkowski。

 

 

キャスト

ポール・ディートリック:リチャード・ドレイファス(古川登志夫)
ハイディ・ジョーン・スクーノーバー:エイミー・アーヴィング(小山茉美)
グレタ・ヴァンドマン:リー・レミック(宗形智子)
アンドリュー・アースキン:サム・ワナメイカー(阪脩)
ジローラモ(ジェリー)・ディサルヴォ:ジョセフ・カリ(竹村拓)
マイケル・ハンフリーズ:タイ・ヘンダーソン(二又一成)
タチアナ・バローノヴァ:ヴィッキー・クリーグラー
マーク・ランダウ:アダム・スターン

 

 

スタッフ

監督:ジョエル・オリアンスキー
脚本:ジョエル・オリアンスキー
原案:ジョエル・オリアンスキー and ウィリアム・サックハイム
製作:ウィリアム・サックハイム
製作総指揮:ハワード・パイン
撮影監督:リチャード・H・クライン
編集:デヴィッド・ブリューイット
音楽:ラロ・シフリン
製作会社:ラスター・フィルムズ
配給:コロンビア映画

 

プロダクションデザイン:Dale Hennesy
セット装飾:James W. Payne
衣装デザイン:Ruth Myers

casting director: Jennifer Shull

hair stylists: Leonard Drake, Carolyn Ferguson
makeup artists: Jack Freeman, Leo Lotito Jr.

unit production manager: Howard Pine

first assistant director: Jon C. Andersen
second assistant directors: Buck Edwards, Paul Magwood, Jonathan Giles Zimmerman

sound mixer: John Speak
re-recording mixers: Les Fresholtz, Aaron Rochin, Tex Rudloff
sound effects: Jeff Bushelman, Pat Somerset
sound effects editor: Jeremy Hoenack (uncredited)