『トッツィー』
原題:"Tootsie"
製作年:1982年
製作国:アメリカ合衆国
公開日:1982年12月17日
作品について
シドニー・ポラック監督・プロデューサー。
ロマンティック・コメディ映画。
英国アカデミー賞のメイクアップ&ヘア賞を受賞した。一方、1981年にアカデミー賞に創設されたばかりのアカデミーメイクアップ賞はノミネートすらされていない。
ザ コカ・コーラ カンパニーがコロンビア映画を買収した直後の作品。
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感想
おもしろい。
ダスティン・ホフマンはやっぱりすごいね。
仕事を得るために女装する俳優の物語。
愛する子どもたちのそばにいるために家政婦として働く父親を描いた、クリス・コロンバス監督『ミセス・ダウト』(1993)がある。こちらはロビン・ウィリアムズ、サリー・フィールド、ピアース・ブロスナン、ハーヴェイ・ファイアスタインらの素晴らしいお芝居を堪能できる。『ミセス・ダウト』は好きな映画なので、Blu-ray DiscもDVDも持っている。監督のオーディオコメンタリーがDVDには入っているけれど、BDには収録されていない。だからDVDを手放せない。
40年前の映画なので、現在では不適切と判断されるようになった台詞や描写がある。
音楽が1980年代特有のシンセサイザーの音色そのままの電子音。
製作
『トッツィー』の企画は1970年代にさかのぼる。ファッション会社の創業者兼経営者だったチャールズ・エヴァンスは、大好きな映画への参入を決意する。弟のロバート・エヴァンスが俳優・映画プロデューサー・映画会社幹部として成功していたことも影響していた。チャールズ・エヴァンスは映画プロデューサーとして成功した。
1970年代初頭、ドン・マクガイアが戯曲"Would I Lie to You?"を執筆した。無職の男性俳優が仕事を得るために女装する話だった。ハリウッドの映画プロデューサーや映画会社に持ち込んだが、何年も成果がなかった。1978年コメディアンで俳優のバディ・ハケットが目を止め、チャールズ・エヴァンスにドン・マクガイアの戯曲を見せた。チャールズ・エヴァンスはドン・マクガイアの戯曲をオプション契約した。戯曲をもとにチャールズ・エヴァンス、ディック・リチャーズ、ロバート・カウフマンは脚本を共同執筆した。ディック・リチャーズはダスティン・ホフマンに脚本を見せ、ダスティン・ホフマンの製作会社Punch Productionsが映画化権を取得し開発を始めた。ダスティン・ホフマンはcreative controlを望んだため、チャールズ・エヴァンスは脚本から降りることに同意し、プロデューサーとして関わることにした。
"Tootsie"と改題されたこの企画は、脚本の書き直しにさらに1年費やした。プリプロダクション中に、ディック・リチャーズは"creative differences"を理由に監督から降板し、プロデューサーとして留まった。ハル・アシュビーが監督に就任したものの、掛け持ちしていた『大狂乱』のポストプロダクションがおろそかになればパラマウント映画から訴訟を起こされてしまうので、コロンビア映画がハル・アシュビーを解任した。1981年11月、コロンビア映画のすすめで、シドニー・ポラックが監督兼プロデューサーに就任した。
シドニー・ポラックがジョージ・フィールズを演じたのは、ダスティン・ホフマンのアイディアだった。ジョージ・フィールズはもともとダブニー・コールマンを想定して書かれていた。シドニー・ポラックは当初断ったものの、ダスティン・ホフマンが説得した。シドニー・ポラックはダブニー・コールマンに『トッツィー』に参加してほしかったので、ロン・カーライルに配役した。
ダスティン・ホフマンは役作りのために、エドゥアール・モリナロ監督『Mr.レディMr.マダム』(1978)を何度も観た。また、ABCのソープオペラ『ジェネラル・ホスピタル』のセットを見学した。綿密なメイクアップテストを繰り返した。
ニューヨーク市にあるレストランRussian Tea Roomは実際の店で撮影された。
キャスト
マイケル・ドーシー / ドロシー・マイケルズ:ダスティン・ホフマン;小松政夫、山寺宏一、野沢那智
ジュリー・ニコルズ:ジェシカ・ラング;高島雅羅、弓場沙織
サンディ・レスター:テリー・ガー;藤田淑子、渡辺美佐
ロン・カーライル:ダブニー・コールマン;小林勝彦、石塚運昇
レス・ニコルズ:チャールズ・ダーニング;富田耕生、西村知道
ジェフ・スラッター:ビル・マーレイ;広瀬正志、青山穣
ジョージ・フィールズ:シドニー・ポラック;田中康郎、谷昌樹
ジョン・ヴァン・ホーン:ジョージ・ゲインズ;大木民夫、小島敏彦
エイプリル・ペイジ:ジーナ・デイヴィス;横尾まり
リタ・マーシャル:ドリス・ベラック;瀬能礼子、定岡小百合
フィル・ワイントローブ:ロナルド・L・シュワリー;峰恵研
フジテレビ版
その他:
安永沙都子
喜多川拓郎
大滝進矢
村松康雄
片岡富枝
小室正幸
稲葉実
色川京子
田原アルノ
巴菁子
竹口安芸子
ソフト版
その他:
駒谷昌男
田中晶子
森夏姫
間宮康弘
北沢力
寺門真希
東條加那子
永吉ユカ
小宮山絵理
新田万紀子
瑚海みどり
真仲恵吾
字幕翻訳:戸田奈津子
スタッフ
監督:シドニー・ポラック
脚本:ラリー・ゲルバート and マレー・シスガル((バリー・レヴィンソン (uncredited), ロバート・ガーランド (uncredited), ロバート・カウフマン (uncredited), エレイン・メイ (uncredited)))
原案:ドン・マクガイア and ラリー・ゲルバート
製作:シドニー・ポラック、ディック・リチャーズ、ロナルド・L・シュワリー (uncredited)
製作総指揮:チャールズ・エヴァンス
撮影監督:オーウェン・ロイズマン
編集:フレドリック・スタインカンプ、ウィリアム・スタインカン
音楽:デイヴ・グルーシン
製作会社:Mirage Enterprises (Sydney Pollack監督の製作会社), Punch Productions (Dustin Hoffmanの製作会社), Delphi Films
配給:コロンビア ピクチャーズ
配給(日本):コロンビア映画 (1983年4月16日公開)(1983年4月23日公開という情報もある。)
キャスティングディレクター:Lynn Stalmaster
プロダクションデザイン:Peter S. Larkin
セット装飾:Thomas C. Tonery
衣装デザイン:Ruth Morley
makeup creation and design for Dorothy Michaels: George Masters, Dorothy J. Pearl
メイクアップアーティスト:C. Romania Ford; Allen Weisinger for Mr. Hoffman
ヘアスタイリスト:Joseph Coscia, Tony Marrero; Toni-Ann Walker for Ms. Lange
unit production manager: Gerald R. Molen
助監督:David McGiffert
second assistant director: Joseph P. Reidy
scenic artist: William Lucek
property master: Jimmy Raitt
sound mixer: Les Lazarowitz
re-recording mixers: Rick Alexander, Les Fresholtz, Arthur Piantadosi
sound effects: Tom McCarthy Jr. for Effective Sounf Unlimited, Don S. Walden for Effective Sounf Unlimited