『山猫』感想

『山猫』
原題: Il Gattopardo (イタリア語), Le Guépard (フランス語)
英語題名: The Leopard
製作年：1963年
製作国：イタリア、フランス

作品について

ルキノ・ヴィスコンティ監督。

イタリア貴族の末裔ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサの小説が原作。

叙事詩的歴史ドラマ映画。

イタリア語の題名"Il Gattopardo"はオセロットやサーバル、フランス語の題名"Le Guépard"はチーター、英語の題名"The Leopard"はヒョウのこと。

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感想

撮影、美術、衣装が美しい。どのショットを切り取っても絵画のようだ。

教会での結婚式、貴族の晩餐会。

舞踏会が終盤3分の1近くを占める。

1860年のシチリア島が舞台。イタリア統一運動は日本の幕末みたいな時代。色々な勢力が覇権を握ろうとして国中が内戦状態。マフィアが支配するようになったのは統一運動の後かららしい。

近年の戦争映画が臨場感を重視しているのに対し、『山猫』の戦争シーンは上空から戦場を見下ろす。まるで王侯貴族が闘技場で殺し合いを鑑賞しているような感じ。

古い世界でしか生きられない貴族が、新しい世界ではそれにふさわしい人に権力の座を譲り、静かに表舞台から消えるという物語。

キャスト

ドン・ファブリツィオ(サリーナ公爵)：バート・ランカスター；久松保夫、有川博
タンクレディ：アラン・ドロン；堀勝之祐、井上和彦
アンジェリカ：クラウディア・カルディナーレ；小原乃梨子、山田栄子
ガルバルディ軍将軍：ジュリアーノ・ジェンマ；原田一夫、江原正士
カヴリアーギ伯爵：マリオ・ジロッティ；山田康雄、大塚芳忠
ドン・カロージェロ・セダーラ：パオロ・ストッパ；大宮悌二、大宮悌二
チッチョ：セルジュ・レジアニ；細井重之、青野武
ピローネ神父：ロモロ・ヴァリ；宮川洋一、仲木隆司
マリア・ステラ(サリーナ公爵夫人)：リナ・モレリ；加藤道子、京田尚子
カテリーナ：オッタヴィア・ピッコロ；浅井淑子
コンセッタ：ルッチラ・モルラッキ；山崎左度子
カロリーナ：アイダ・ガリ；沢田敏子
ドンナ・マルゲリータ：ローラ・ブラッチーニ；川路夏子、沼波輝枝
ドン・ディエゴ：ハワード・ネルソン・ルビエン；千葉順二
パラヴィチーノ大佐：イヴォ・ガラーニ；木村幌、筈見純

NETテレビ版 - 初回放送1971年9月26日21:00-23:26
テレビ朝日版 - 初回放送1988年9月17日25:15-26:50、24日25:45-27:40テレビ朝日深夜枠ウィークエンドシアター、再放送1994年10月27日、31日テレビ朝日ローカル深夜枠シネマエクスプレスにて前編、後編分けて英語国際版をノーカットで放送。

スタッフ

監督：ルキノ・ヴィスコンティ
脚本：スーゾ・チェッキ・ダミーコ & パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ and エンリコ・メディオーリ & マッシモ・フランチオーザ and ルキーノ・ヴィスコンティ
原作：ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ
製作：ゴッフレード・ロンバルト
製作総指揮：Pietro Notarianni
撮影監督：ジュゼッペ・ロトゥンノ
編集：マリオ・セランドレイ
音楽：ニーノ・ロータ
製作会社： Titanus, Société Nouvelle Pathé Cinéma, Société Générale de Cinématographie
配給：ティタヌス (伊国)、パテ (仏国)、20世紀フォックス (インターナショナル)

美術監督：Mario Garbuglia
セット装飾：Laudomia Hercolani, Giorgio Pes
衣装：Piero Tosi