映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『日本沈没-希望のひと-』第1話感想

日本沈没-希望のひと-』第1話「異端学者の世紀の大予言」

 

 

作品について

小松左京SF小説日本沈没』が原作。

 

今までに、森谷司郎監督の映画『日本沈没』(1973)、樋口真嗣監督の映画『日本沈没』(2006)、TBS&東宝映像制作のテレビドラマ(1974)、毎日放送制作のラジオドラマ(1973)、NHK制作のラジオドラマ(1980)、湯浅政明監督、サイエンスSARU制作のウェブアニメ日本沈没2020』と、何度も映像化されてきた。

TBSが『日曜劇場』で再びテレビドラマを制作する。

www.tbs.co.jp

2023年の東京を舞台に設定。

Netflixで全世界配信するらしい。

初回は25分拡大(21:00 - 22:19)の79分枠。

 

 

配信

TVerで見逃し配信中。

tver.jp

Netflixでも配信中。

https://www.netflix.com/jp/title/81477445

 

 

感想

森谷司郎監督、橋本忍脚本の1973年版映画を観た。おもしろかった。

films.hatenablog.com

 

原作小説は197X年の設定。執筆当時の近未来。

現代に設定を変えたことで、日本が沈没したら洒落にならない。世界経済が混乱する。世界第3位とはいえ、影響は計り知れない。

日本列島が消えたら、気候も大幅に狂う。地球温暖化など、今のモデルや理論が使えなくなるだろう。

 

原作がいいから、翻案してもストーリーはいい。でも pacing がだめ。一本調子。編集で緩急をつけなさいな。映像編集の役割の1つは、尺や間を切って、ぎゅっと詰まった映像にすること。それが日本の実写映画やテレビドラマができていないところの1つ。

 

日本沈没-希望のひと-』が駄作なら、東仲恵吾プロデューサーの責任。

映画は監督のもの、テレビドラマはプロデューサーと脚本家のもの、という言葉がある。現在のテレビ業界では、脚本家にそんな権力はない。プロデューサー、芸能事務所、電通博報堂などからの命令に沿って、なんとかストーリーを脚本形式にまとめて取り繕うのが仕事。

 

新たな収入源を得るとともに、世界に「TBS」の名前を広めることが目的。Netflix側も良質な作品を配信することで会員数増加につなげたい考えで、両者の意向が一致して実現した。

約30言語に字幕翻訳される予定で、担当者は「重厚なつくりの日本沈没は世界への名刺代わりになる」と説明した。

www.sponichi.co.jp

Netflixで全世界配信すると豪語するからには、当然デジタル映画カメラで24p撮影・編集だよね? まさか日本のテレビドラマで一般的な、テレビカメラによる60i撮影・編集ではないよね? 狙い通りの映像を撮影するにはいいレンズを使う必要がある。

脚本、演出、お芝居、美術、衣装、撮影、照明(lighting)、音響、編集、視覚効果、カラーグレーディングなど、一流だという自負があるのだろうね? 日本のテレビドラマは観る価値がある作品の方が少ない。

お手並み拝見。

大友啓史/真鍋斎/渡辺一貴/梶原登城/福岡利武/松園武大/西村武五郎演出『龍馬伝』(2010)、柴田岳志/渡辺一貴/中島由貴/佐々木善春/橋爪紳一朗/中野亮平演出『平清盛』(2012)を汚い映像だとしか言えないような視聴者が多い。そんな視聴者に向けて番組を制作するのだから、一流になりようがない。

日本の映画業界もテレビ業界も落ちぶれた。アメリカやイギリスはもちろん、韓国や中国よりはるかに劣っている。ネット配信などで外国の映画やテレビドラマを観ている人なら痛感しているでしょう。知らぬはただ、井の中の蛙大海を知らず。

 

 

キャスト

天海啓示:小栗旬
常盤紘一:松山ケンイチ
椎名実梨:杏
石塚平良:ウエンツ瑛士
相原美鈴:中村アン
山田愛:与田祐希(乃木坂46)
世良徹:國村隼
藤岡勲:小林隆
鍋島哲夫:伊集院光
天海佳恵:風吹ジュン
天海香織:比嘉愛未
椎名和子:宮崎美子
天海衛:吉田鋼太郎(特別出演)
長沼周也:杉本哲太
生島誠:風間杜夫
里城弦:石橋蓮司
東山栄一:仲村トオル
田所雄介:香川照之
ナレーション:ホラン千秋

 

 

第1話スタッフ

脚本:橋本裕志
演出:平野俊一

撮影:小林純一、小松忠信、橋本智司
VE:沖田祐貴
照明:風間大介
音声:小髙康太郎
TM:森哲郎
VFX:白倉慶二

編集:松尾浩
本編集:板部浩章
選曲:稲川壮
音響効果:亀森素子
MA:宮崎匡宏
音楽コーディネート:久世烈
美術プロデュース:中村香苗

美術デザイン:古積弘二
美術制作:二見真史
装置:藤満達郎
大道具操作:田町泰土
装飾:平原孝之
建具:大崎健一
植木:水上貴道
電飾:泰一志

衣装:小菅大也
持道具:宮崎里絵
スタイリスト(杏担当):中井綾子、福田亜由美
ヘアメイク:北山久美子、坂間亜由美
ヘアメイク(杏担当):Otama
ヘアメイク(風吹担当):mi-co

マリン監修:中村勝
水中撮影:大嶋良教
チーフマリンコーディネーター:秋山深貴
マリンスタッフ:HANAKO、鳥居なな
協力ダイバー:川原のりかず、平井正志、田中啓子
水中照明:YUKARI
水中ブリンプオペレーター:五島三徳
ボートドライバー:岡田典之、菊池潤

コミュニケーションディレクター:梅田悟司
アートディレクター:河内貴春
地図監修:千葉達朗、芝原暁彦、大道寺覚
画面制作:本田貴雄
絵コンテ:瀬澤伸子
ウミガメロボット制作:古橋秀夫教授(愛知工業大学)
SP監修:古谷謙一

演出補:トミー・チャン、宮崎陽平

協力:TBS ACT

 

 

メインスタッフ

原作:小松左京日本沈没
脚本:橋本裕志
地震学監修:山岡耕春、篠原雅尚
記者監修:龍崎孝
音楽:菅野祐悟
主題歌:菅田将暉「ラストシーン」(エピックレコードジャパン)
制作担当:清水貴紀、柴慶輔
AP:石角紗希、益田千愛
協力プロデューサー:武田梓、吉藤芽衣
プロデューサー:東仲恵吾
演出:平野俊一土井裕泰、宮崎陽平
製作著作:TBS