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『ミルカ』の感想

ミルカ
原題(ヒンディー語ラテン文字表記): Bhaag Milkha Bhaag ; ヒンディー語(デーヴァナーガリー文字): भाग मिल्खा भाग ; パンジャーブ語: بھاگ مِلکھا بھاگ
インド
2013年

 

 

 

感想

字幕版

原題は「走れ、ミルカ走れ」という意味らしい。

1956年メルボルンオリンピック、1960年ローマオリンピック、1964年東京オリンピックに出場した、インド代表の陸上選手ミルカ・シンの半生を描いた伝記映画。
『いだてん』

錯時法。『千夜一夜物語』的な。入れ子構造。
時系列を超えるトランジション演出が巧い。電車内で過去の話をするという構成。
ミルカにとって、「走れ!」という掛け声が過去回想へのスイッチに。「逃げろ!」という叫び声を聞いた過去のフラッシュバック。

美しい映像の撮影。

インド映画のお約束、挿入歌、ミュージカル。
1/3(3分の1)辺りでようやく恋愛対象となる女性が登場。平安時代はこんな感じだったのだろうかと思わせる恋愛描写。
主人公の設定が昔の映画っぽい。頭のいい馬鹿。

走り始めるまでに相当時間がかかりそう。序盤に軍隊での陸上選手の育成シーンがあったが。軍隊に入るまでの話をずっと描いて、中盤でようやく軍隊の話に戻った。

インド映画なのに西洋的なラブシーンが。インドでは直接的なラブシーンを描くことが禁止されているから、歌と踊りで恋愛を表現していると理解していたのだけど。

メルボルンで、コーチの孫娘ステラを演じたのはレベッカ・ブリーズ(Rebecca Breeds)。『プリティ・リトル・ライアーズ』『The Originals (オリジナルズ)』などに出演している。
うつつを抜かしていたのはミルカの責任であり、自分を責めるのはともかく、ステラに冷たくするのはお門違いだ。

大きなタイヤを引きずる訓練は『巨人の星』かな。ちなみに『巨人の星』をもとにクリケットに置き換えた日本・インド合作アニメ『スーラジ ザ・ライジングスター』が2012年に制作された。トムス・エンタテインメントとインドのDQ Entertainmentの共同制作で、講談社トムス・エンタテインメント博報堂が製作委員会に出資している。

400m走の選手の特訓として効果があるのだろうか?

インド共和国の初代首相ジャワハルラール・ネルーの役は雰囲気が似ている俳優をよく見つけたね。

 

 

昭和天皇が登場する。

 

おもしろかった。

 

 

スタッフ

監督:ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ(Rakeysh Omprakash Mehra)
脚本:プラスーン・ジョーシー(Prasoon Joshi)
原作:ミルカ・シン&ソニア・サンワルカ(Milkha Singh and Sonia Sanwalka)著"The Race of My Life"
撮影監督:ビノード・プラダーン
編集:P.S.バラティ
音楽:シャンカル=イフサーン=ロイ
製作会社:ROMPピクチャーズ
配給:ヴァイアコム18モーション・ピクチャーズ(アメリカのバイアコムとインドのTV18の合弁会社Viacom 18の映画製作・配給部門)
日本での配給:日活、東宝東和