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『タクシー運転手 約束は海を越えて』の感想

『タクシー運転手 約束は海を越えて』
原題: 택시운전사
製作年:2017年
製作国:韓国

 

 

作品について

実話をもとにしている。

1980年5月に起きた光州事件を取材したドイツ公共放送連盟(ARD)のジャーナリストと彼を光州市に連れて行ったタクシー運転手の話。

 

 

感想

良い映画。

 

主人公キム・マンソプとピーターのやり取りがおもしろい。

 

娘が可愛い。ユ・ウンミ(유은미)という名前の、子役から大人の俳優になった人らしい。

 

主演のソン・ガンホは、『パラサイト 半地下の家族』などポン・ジュノ監督作や優れた映画に数多く出演している。

 

事実を報道しようとする記者たちと、会社を守るために黙らせる新聞社幹部。

 

大韓民国国軍機務司令部の軍人が主人公をアカ野郎(共産主義者)と罵倒して痛めつける。
その軍人は、非武装・無抵抗の若者を射殺したけれど。
国を売ったと非難する軍人もまた犯罪者。"国のため"という大義名分を掲げて殺人や拷問をする。
軍人もサイコパスが多い職業の1つだったかな。警察官などと並び。

 

軍の中にも見逃してくれる軍人がいた。
軍による民間人の虐殺に心の中では反対していたのだろう。表立って批判すれば自分も軍に処刑されるから。

 

 

光州事件の直後の1980年9月から1988年2月まで大統領だった全斗煥(チョン・ドゥファン)が黒幕らしい。
独裁者、虐殺者。
大統領在任中もたらふく汚職をしていたとか。

1996年に、粛軍クーデター光州事件などの罪で死刑判決を言い渡された。第二審では終身刑と罰金2200億ウォンの判決。
その後、服役中に減刑され、恩赦で釈放された。罰金も1/4程度しか払っていないらしい。
のうのうと生きている。

 

 

キャスト

キム・マンソプ:ソン・ガンホ(丸山壮史)
ピーター(ユルゲン・ヒンツペーター):トーマス・クレッチマン
ファン・テスル:ユ・ヘジン(関口雄吾)
ク・ジェシク:リュ・ジュンヨル(岩端卓也)
チェ記者:パク・ヒョックォン
デイビッド・ジョン:ダニエル・ジョーイ・オルブライト

 

 

スタッフ

監督:チャン・フン(장훈)
脚本:オム・ユナ(엄유나)
製作:パク・ウンキョン、チェ・ キソプ
音楽:チョ・ヨンウク
撮影:ゴ・ナクソン
編集:キム・サンボム、キム・ジェボム
製作会社:ザ・ランプ
配給:ショーボックス (韓国)、クロックワークス (日本)