映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『呪術廻戦』第24話の感想

『呪術廻戦』第24話「共犯」

 

 

作品について

朴性厚監督が最終話にして絵コンテ・演出。原画も描いている。朴性厚さんの特徴的なカメラワーク。

 

『劇場版 呪術廻戦 0』が今年冬に公開予定。

 

 

感想

偶然だけど、藤森雅也監督、藍本松原作、亜細亜堂制作『怪物事変』でも似たような話をやっていた。

異形の存在と人間の子どもを生み出す。試みる人間はいるだろうね。

現実でも動物とヒトの子どもを生み出そうとしたマッドサイエンティストがいたし。

www.smithsonianmag.com

 

呪胎九相図。

呪霊であっても兄弟は大切なのか。

 

新田さん可哀想。

歌姫の洋装。独特のセンスだね。

 

冥冥と東堂の推薦で、真希、パンダ先輩、伏黒、釘崎、虎杖は1級呪術師に。五条先生が振り込んだお金はこれかな。

夏油傑や真人など気持ち悪い存在チームを全然倒せていないけれど。一応2クールで話の区切りはついたね。

 

 

スタッフの皆さん、キャストの皆さん、お疲れ様でした。

 

 

余談

MAPPAは大塚学社長になってから、元請け制作を抱えすぎ。MAPPAも現場が疲弊しているという話を聞く。

仙台スタジオと東京スタジオで、デジタル動画・仕上をある程度賄えているのはすごいと思うけれど。

平松禎史さんはMAPPAの社員として、若い人を育てているそうだ。(アニメ業界の「社員」は正規雇用とは限らないけれど。)*1

natalie.mu

序盤の頃に、この作品は平松禎史さんに仕事をさせすぎでは、と書いたけれど、結果的にそうでもなかった。メインキャラのキャラクターデザイン、オープニングアニメーション2つの総作監、第1話の絵コンテと総作監、第2話第3話第6話のコアディレクター、第13話第15話じゅじゅさんぽの総作監。クレジットされたのはこれだけ。

サブキャラクターデザインも総作画監督も、他の人たちがやっていた。

ユーリ!!! on ICE 劇場版:ICE ADOLESCENCE』の作業をずっとしているのだろう。

作業時期は不明だけど、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に画コンテ案・イメージボード・美術設定・原画で参加していた。

NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』を観たけれど、庵野秀明総監督は相変わらず無茶苦茶だったようだ。出社しないどころか連絡もない。その場の思い付きでどんどん変えていく。他の人たちはそれに振り回される。カラー単独製作(単独出資)だから、まともじゃない制作方法ででも完成できたと言える。

www.nhk.jp

映画監督が映画スタジオなどの圧力を受けず自由に制作するという夢。フランシス・フォード・コッポラ監督はアメリカン・ゾエトロープ(ゾエトロープ・スタジオ)の経営で苦労した。スティーヴン・スピルバーグ監督、ジェフリー・カッツェンバーグ、デヴィッド・ゲフィンは、ドリームワークスで映画製作・配給や音楽レーベルの事業を行っていたけれど経営が厳しく、紆余曲折を経て現在はアンブリン・パートナーズの製作レーベルに落ち着いた。ちなみにドリームワークス・アニメーションは現在は別会社。最も成功したインディペンデント映画と言われるジョージ・ルーカス監督は、ルーカスフィルム及び知的財産をウォルト・ディズニー・カンパニーに売却した。たぶん自分の死後のことを考えての決断だと思う。超一流監督であり一流プロデューサーでもある彼らをもってしても、夢の環境を維持するのは難しい。

The problem, as Lewis notes in his book, was that Coppola’s company emerged at a time when even the best-capitalized independents were struggling; when virtually all the major studios had been absorbed into diversified, multinational corporations, enabling them to weather the ups and downs at the box office; and when interest rates were hovering around a staggering 20%.

variety.com

ハリウッドの大手映画スタジオはメディア・コングロマリットの1部門。ユニバーサル・ピクチャーズ(ユニバーサル・スタジオ)はNBCUniversalつまりコムキャストパラマウント映画はViacomCBSつまりNational Amusements, Inc.、ワーナー・ブラザース映画とニュー・ライン・シネマはWarnerMediaつまりAT&Tウォルト・ディズニー・ピクチャーズと20世紀フォックス(現20世紀スタジオ)はウォルト・ディズニー・スタジオつまりウォルト・ディズニー・カンパニー、コロンビア映画トライスター・ピクチャーズソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(米国)つまりソニー株式会社。

en.wikipedia.org

日本の映画会社も、東宝阪急阪神東宝グループ東映テレビ朝日ホールディングスと株式持ち合い、角川映画KADOKAWA。松竹は大企業グループの1部門というわけではないようだ。日活の大株主は日本テレビとスカパー。ショウゲート(博報堂DYミュージック&ピクチャーズ)は博報堂DYホールディングス、ギャガの筆頭株主ハウステンボスつまり旅行代理店エイチ・アイ・エス

映画スタジオは、新作映画の興行収入より、旧作のテレビ放送権、配信権、BD/DVD発売などの収入が大きい。だから過去作のライブラリーを持たない新興映画スタジオは、新作映画の興行収入に依存するので経営難に陥りやすい。

前述の、庵野秀明監督の制作会社カラーは不動産事業を行っているので、アニメーション制作・映画製作・映画配給に依存しない経営ができるらしい。

togetter.com

つまり作品を制作し続けられる、と。

 

 

キャスト

虎杖悠仁榎木淳弥
伏黒恵:内田雄馬
釘崎野薔薇:瀬戸麻沙美
禪院真希:小松未可子
狗巻棘:内山昂輝
パンダ:関智一
東堂葵:木村昴
加茂憲紀:日野聡
西宮桃:釘宮理恵
禪院真依:井上麻里奈
三輪霞:赤﨑千夏
究極メカ丸:松岡禎丞
新田明:徳井青空
伏黒津美紀:早見沙織
五条悟:中村悠一
夜蛾正道:黒田崇矢
七海建人:津田健次郎
伊地知潔高:岩田光央
家入硝子:遠藤綾
庵歌姫:日笠陽子
楽巌寺嘉伸:麦人
冥冥:三石琴乃
禪院直毘人:中田譲治
脹相:浪川大輔
壊相:檜山修之
血塗:山口勝平
夏油傑:櫻井孝宏
漏瑚:千葉繁
花御:田中敦子
吉野順平:山谷祥生
吉野凪:野田順子
真人:島﨑信長
両面宿儺:諏訪部順一

 

 

第24話スタッフ

脚本:瀬古浩司
絵コンテ・演出:朴性厚

作画監督:高田陽介、赤井方尚、坂本ひろみ、井手上義英、山崎杏理、崎口さおり、矢島陽介、丹羽弘美
作画監督補佐:北村晋哉、野田友美
総作画監督:清水貴子、小磯沙矢香、長田絵里

 

 

シリーズスタッフ

原作:芥見下々
監督:朴性厚
副監督:梅本唯
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史
プロップデザイン:川元まりこ
色彩設計:鎌田千賀子
美術監督:金廷連
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:兼田美希、木村謙太郎
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介
音響監督:藤田亜紀子
音響効果:中野勝博
音響制作:dugout
音楽:堤博明、照井順政、桶狭間ありさ
音楽プロデューサー:小林健
エグゼクティブプロデューサー:高橋亜希人、山中一孝、稗田晋 [1話~13話]、藤尾明史
プロデューサー:松谷浩明、村井佑羽梨、木村誠、高垣佳寛、前田俊博
アソシエイトプロデューサー:片山達彦 [1話~13話]、齋藤雅哉[14話~24話]、池田亮太[14話~24話]、久保亨
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介
制作統括:大塚学
制作デスク:瀬下恵介
設定制作:村元結希
制作:MAPPA
製作:呪術廻戦製作委員会

*1:法律における社員とは社団の構成員。会社の場合は出資者。株式会社なら株主。持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)なら社員。いわゆる社員は従業員。