『ショーシャンクの空に』
原題:"The Shawshank Redemption"
製作年:1994年
製作国:アメリカ合衆国
作品について
フランク・ダラボン監督・脚本。
スティーヴン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』が原作。
ドラマ映画。
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感想
何度観てもいい映画。名作映画。
フランク・ダラボン監督の脚本と演出。
ロジャー・ディーキンス撮影監督による映像美。
リチャード・フランシス=ブルースによる編集。
トーマス・ニューマン作曲の音楽。
出所後、仕事中にトイレに行っていいか店長に聞く。刑務所と自由な社会との違いを実感する演出がいい。
つまりトイレに行く許可をもらわなければならない、またトイレを禁止されるらしいブラック企業は、刑務所と同じということになる。非人道的、人権侵害。
原題の redemption はキリスト教における「(罪の)贖い」「救い」という意味がある。*1
原作小説の題名は『刑務所のリタ・ヘイワース』、原題は "Rita Hayworth and Shawshank Redemption"。
リタ・ヘイワースは1931年から1972年にかけて活躍した俳優。代表作は、オーソン・ウェルズ監督・脚本・製作『上海から来た女』(1947)など。
作中で、リタ・ヘイワース主演の映画、チャールズ・ヴィダー監督『ギルダ』(1946)が刑務所で上映され、受刑者たちが観るシーンがある。
独房の穴を隠すポスターは、リタ・ヘイワース、マリリン・モンロー、ラクエル・ウェルチと変わっていく。
マリリン・モンローは説明するまでもないだろう。1950年代を代表する俳優・歌手・モデル。36歳の若さで死去。ビリー・ワイルダー監督作品でも知られる。
ラクエル・ウェルチは、リチャード・フライシャー監督『ミクロの決死圏』(1966)で、小さくなって潜水艇に乗って人体に侵入する医療チームの1人、執刀医の助手コーラ・ピーターソンを演じていた。
ミクロの決死圏:おもしろかった。人間の体内に潜水艇に乗って潜入し治療するという斬新な発想。後に実現した技術やアイディアを取り入れている。話の強引さや現在の医学的見地との相違はあるけれど些末な問題。半世紀前のすごいSFX。リチャード・フライシャー監督。字幕版。
— なお (@naotie) 2018年8月14日
Fantastic Voyage (1966)
2022年5月20日 21:00-23:24、日本テレビ系が『金曜ロードショー』の視聴者リクエスト企画第5弾として放送。
『ショーシャンクの空に』を選んだ点が、リクエストした視聴者たちも『金曜ロードショー』プロデューサーも見る目があるねと思った。
フランク・ダラボン監督はその後、スティーヴン・キング原作の『グリーンマイル』(1999)と『ミスト』(2007)を製作した。
ミスト:評判に違わず酷い内容の良くできたSFホラー映画。異世界。集団心理。人間の愚かさ。映画独自の、救いのない終盤。主人公の行動が裏目に。アメリカの創作物では少ない自力救済の否定。スティーヴン・キング原作。フランク・ダラボン監督脚本製作。吹き替え版。
— なお (@naotie) 2018年4月18日
The Mist (2007)
『グリーンマイル』は子どもの時に観た。死刑執行シーンが怖かった記憶がある。
余談
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの映画製作部門コロンビア ピクチャーズが配給。
キャッスル・ロック・エンターテインメントはもともとザ コカ・コーラ カンパニーが資金援助していた。1987年ザ コカ・コーラ カンパニーがエンターテインメント事業を売却し撤退したため、新設されたコロンビア・ピクチャーズの持ち株会社 Columbia Pictures Entertainment, Inc. がキャッスル・ロック・エンターテインメントの親会社となった。
1993年8月、Turner Broadcasting System とニュー・ライン・シネマが共同でキャッスル・ロック・エンターテインメントを買収した。1996年10月10日、Turner Broadcasting System がタイム・ワーナーと合併したため、キャッスル・ロック・エンターテインメントはワーナー・ブラザース・エンターテインメントの子会社になった。
だから『ショーシャンクの空に』冒頭のキャッスル・ロック・エンターテインメントのロゴの下に、"A Time Warner Company"と書かれている。
現在はワーナー・ブラザースが『ショーシャンクの空に』の著作権や配給権などを所有している。
キャスト
アンドリュー・"アンディ"・デュフレーン:ティム・ロビンス;大塚芳忠、安原義人
エリス・ボイド・"レッド"・レディング:モーガン・フリーマン;池田勝、坂口芳貞
サミュエル・ノートン刑務所長:ボブ・ガントン;仁内建之、佐々木勝彦
ヘイウッド:ウィリアム・サドラー;江原正士、喜多川拓郎
バイロン・ハドリー主任刑務官:クランシー・ブラウン;田中正彦、銀河万丈
トミー・ウィリアムズ:ギル・ベローズ;真地勇志、檀臣幸
ボッグズ・ダイアモンド:マーク・ロルストン;金尾哲夫、小杉十郎太
ブルックス・ヘイトレン:ジェームズ・ホイットモア;宮田光、小林恭治
検察官:ジェフリー・デマン;糸博、有本欽隆
マート:ジュード・チコレッラ
トラウト:ポール・マクレーン
ソフト版
その他:
稲葉実
仲野裕
辻親八
荒川太郎
中田和宏
滝雅也
宝亀克寿
宮寺智子
松本大
TBS版
その他:
斎藤志郎
諸角憲一
ほか
ソフト版
演出:福永莞爾
翻訳:宇津木道子
制作:クリプリ
TBS版
初回放送:1997年3月30日『春の映画スペシャル』14:00-16:54
スタッフ
監督:フランク・ダラボン
脚本:フランク・ダラボン
原作:スティーヴン・キング
製作:ニキ・マーヴィン
製作総指揮:リズ・グロッツァー、デイヴィッド・レスター
撮影監督:ロジャー・ディーキンス
編集:リチャード・フランシス=ブルース
音楽:トーマス・ニューマン
製作会社:キャッスル・ロック・エンターテインメント
配給:コロンビア・ピクチャーズ (米国)、松竹富士 (日本)
プロダクションデザイン:Terence Marsh
美術監督:Peter Landsdown Smith
セット装飾:Michael Seirton (as Michael Sierton)
衣装デザイン:Elizabeth McBride
key hair stylist: Philip Ivey (as Phillip Ivey)
hair stylists: Roy Bryson, Pamela Priest
key makeup artist: Kevin Haney
makeup artists: Jeni Lee Dinkel, Monty Westmore
unit production manager: David V. Lester
production supervisors: Kokayi Ampah, Sue Bea Montgomery
first assistant director: John R. Woodward
key second assistant director: Thomas Schellenberg
second second assistant director: Michael Greenwood
third assistant director: Jesse V. Johnson (uncredited)
production sound mixer: Willie D. Burton
re-recording mixers: Michael Herbick, Robert J. Litt, Elliot Tyson
supervising sound editor: John M. Stacy
ADR supervisor: Petra Bach
special effects: Bob Williams
visual effects producer: Melissa Taylor (uncredited)
animation camera: Brian Adams for Motion Pixel Corp (uncredited)
*1:ジョエル・サーノウ&ロバート・コクラン クリエイター・ショーランナー・エグゼクティブプロデューサー『24 -TWENTY FOUR-』で、シーズン6とシーズン7の間を描いたテレビ映画『24 -TWENTY FOUR- リデンプション』があったね。ジョン・カサー監督、ハワード・ゴードン脚本。