映画の後には紅茶とお菓子を

百合とアニメと映画の感想

『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』感想

さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
製作年:1981年
製作国:日本
公開日:1981年8月1日

 

 

作品について

りんたろう監督。

松本零士さんのSF漫画が原作。とはいうものの映画オリジナルストーリー。

銀河鉄道999』(1979)の続編。

films.hatenablog.com

東映動画(現・東映アニメーション)制作・製作。

SFアニメ映画。

https://www.toei-anim.co.jp/movie/999/index.html

 

 

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感想

続編は初めて観た。おもしろい。

椋尾篁さんと窪田忠雄さんによる背景美術が美しい。

前作の2年後なので、鉄郎のキャラクターデザインが少し大人っぽくなっている気がする。

続編でも、999で旅を始めるまでの段取りが結構丁寧に描かれている。肝付兼太さんの声で、鉄郎の乗車を待つ車掌さんが可愛い。

 

999が地球を旅立つ時の劇伴が、ジョン・ウィリアムズさんによるリチャード・ドナー監督『スーパーマン』(1978)の音楽に似ている。(2022年9月25日、BS12 トゥエルビが『日曜アニメ劇場』で『さよなら銀河鉄道999』を放送し(19:00-21:30)、BS日テレが『日曜ロードショー』で『スーパーマン』を放送した(19:30-21:54)。)

ジョージ・ルーカス監督『スター・ウォーズ』オリジナル・トリロジーダース・ベイダーみたいなのが。

 

"Adieu Galaxy Express" という英語題名(フランス語交じり)がつけられている。

 

 

キャスト

星野鉄郎野沢雅子
メーテル池田昌子
メタルメナ:麻上洋子
車掌:肝付兼太
キャプテン・ハーロック井上真樹夫
クイーン・エメラルダス田島令子
ミーメ:小原乃梨子
有紀蛍:川島千代子
機関車:柴田秀勝
鉄郎の母:坪井章子
ミャウダー:富山敬
プロメシューム来宮良子
ゲリラ隊長:大塚周夫
パルチザン森山周一郎
ナレーター:城達也
黒騎士:江守徹

 

 

スタッフ

原作・構成:松本零士
監督:りんたろう
脚本:山浦弘靖
作画監督小松原一男
作画監督補佐:新井豊
原画:森利夫、野田卓雄、山口泰弘、金田伊功、才田俊次、後藤紀子、沼尻東、木下ゆうき
動画チェック:新井豊
メカニックデザイン協力:板橋克己
美術監督椋尾篁
美術:窪田忠雄
背景:椋尾スタジオ
撮影監督:高梨洋一
撮影監督補佐:町田賢樹
編集:花井正明
録音:二宮健治
音響効果:松田昭彦
音楽:東海林修
企画:松本零士、有賀健、高見義雄
製作総指揮:今田智憲
製作担当:大野清
製作進行:池上悟
監督助手:吉沢孝男
記録:池田紀代子
宣伝プロデューサー:徳山雅也
録音スタジオ:タバック
現像:東映化工
アニメーション制作:東映動画
製作:東映動画
配給:東映洋画

 

主題歌
『SAYO NARA』
作詞・作曲:メアリー・マッグレガー、ブライアン・ウィッカム
歌:メアリー・マッグレガー

『リコリス・リコイル』第13話感想

リコリス・リコイル』第13話「Recoil of Lycoris」

 

 

作品について

オリジナルアニメ。

lycoris-recoil.com

 

 

感想

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最終話。茶番。

最終決戦のつもりだろうけれど、今までの積み重ねが適当だからつまらない。殺し合いの途中で一休み。

心臓の問題も解決。

おバカアニメ。

 

「DAがしていることの是非は視聴者に考えてもらいたい」「監視社会に対するアイロニーもあるかな?」と放送開始前にインタビューで大言壮語していたが、その後は、主人公2人だけを見てほしいとだけ繰り返すようになった

インタビュアーからストーリーや設定を掘り下げる質問をされると、「まあまあ、そんな難しいことは考えないでほしい(笑)。」と逃げた。自分でストーリーと設定を考え、監督し、シリーズ構成プランを作り脚本を書いたのに、主人公の本質がわからないと言っていた。これが『リコリス・リコイル』であり足立慎吾さんである。

結局は社会風刺もどきと政治風刺もどきは、風刺を書いた自分に酔っているだけで、これがテーマですと貫き通す勇気すらない。だったら最初から書かなければいい。みっともない。

千束とたきなの物語も丁寧に描く気がなかった。千束とたきなの人間関係すら、第1話で初対面、第3話でいきなり「君に会えて嬉しい嬉しい」、その後はなおざり。そして「友達」。

足立慎吾さん、あなたが飯塚晴子さんに出会って親密な仲になり一緒に時間を過ごし結婚した。そして家族でいる。その時間もこんなに適当だったのですか? 違うでしょう? あなたは人間すら描けていない。人間観察が甘い。

リコリス・リコイル』の登場人物は足立慎吾さんのロボット。「これがよく聞く、キャラが勝手に動くってことなのかなぁ……とか思ったり(笑)。」だってさ

 

絵しか描いたことがないアニメーターが初監督作品でシリーズ構成・脚本まで書くとこんな酷いものが出来上がるという見本。アニメ業界の反面教師。

足立慎吾さんは映画に「ストーリーはどうでもいい」と考えているので、「ストーリーはどうでもいい」テレビアニメが出来上がった。足立慎吾さんは映画製作者たちを侮辱する自称映画好き。


The Making of The Jungle Book

ジョン・ファヴロー監督は映画における物語の重要性を指摘している。*1

Films have to be an emotional experience for the audience. You have to tell a "good story".

映画監督、映画プロデューサー、脚本家、俳優、撮影監督、編集者など映画製作に携わる人たちの中で、はたして「ストーリーはどうでもいい」という思想の人はいるのだろうか?

アニメーションにおいてアニメーターは絵の役者、声優は声の役者と考えることができる。アニメーターの足立慎吾さんが絵の役者だとすれば、シリーズ構成・脚本の重要性を理解せず軽んじて、初監督・初シリーズ構成・初脚本を務めたのだろう。その結果が『リコリス・リコイル』。

足立慎吾さんは「なろう」初執筆・初投稿者。

 

アニプレックスA-1 Pictures のプロデューサーたちは本読み(脚本会議)で重大な問題の数々を指摘し修正させず、足立慎吾さんに好き勝手にやらせたのだろう。

戦犯は足立慎吾、三宅将典、神宮司学、柏田真一郎、加藤淳、中柄裕二。(敬称略)

A-1 Pictures の中柄裕二さんは今回が初めてのアニメーションプロデューサーのようなので、次回からはまともな監督とまともな脚本家を起用して制作しましょう。

アニプレックスのベテランプロデューサー三宅将典さん、アニプレックスの中堅プロデューサー神宮司学さん、A-1 Pictures 社長の柏田真一郎さん、A-1 Pictures のベテランプロデューサー加藤淳さんはもはや手遅れ。絵しか描けない素人をシリーズ構成・脚本に起用したうえ、問題児の足立慎吾さんを叱らなかったので、『リコリス・リコイル』におけるシリーズ構成・脚本軽視の元凶。

アニプレックス スクリプトルームの将来性もないね。伊藤智彦監督がルーム長として人材育成しているようだけど、経営者もプロデューサーもシリーズ構成・脚本軽視。

アニプレックスは「スクリプトルーム」通じて、新たなアプローチからアニメ制作につながる組織を目指す。同時に新たな才能発掘もするとしている。人材育成も大きな目的だ。日本のアニメはシナリオが弱いと指摘されることが少なくないが、製作会社が自らこの部分の強化に乗り出す。

アニプレックスがアニメのシナリオ部門設立 ルーム長に伊藤智彦、所属ライターも募集

この「新たなアプローチ」がアニメーターにシリーズ構成・脚本を書かせること、というわけか。素人の自己満足・不味い料理をお客さんに提供した。飲食店としては失格でしょう。これ以上酷いものを生み出して、集団食中毒を発生させないでくださいね。

スクリプトルームを設立・運営していても、シリーズ構成・脚本の弱さを克服するどころか、プロの脚本家にはるかに劣るものを世に出した。

 

描きたいシーン、描きたいシチュエーションをただ並べただけ。

だからスタッフや視聴者の性的消費のためだけに作られたカットやシーンが多数ある。

洋画の演出を取り込んで昇華できていない。オマージュではなくパクリと呼ぶのが正確かな。作品中にパクリを仕込んだのは、クエンティン・タランティーノ監督の真似のつもりだろう。

エモい台詞だけあっても、エモいシチュエーションだけあっても、それはいい脚本ではないのです。

登場人物を無能にしないと展開を書けない。足立慎吾さんが自己投影している真島のために。

声優さんたちにも「真島=足立慎吾」と見抜かれている

1クールで書きたいことをまとめられない人は、2クールあってもまとめられない。尺が足りないからという擁護は無理筋。もともと制約がある中での取捨選択に失敗している。

脚本は放送の1年前に完成していることも多い。1クールや2クールのテレビアニメで、視聴者からの反響を受けて脚本を書き直すことは非現実的。アニメ制作には年単位の時間がかかる。毎週放送しているからといって、1週間で1話数を制作しているわけではない。

こんなもので盛り上がるんだからちょろいね。『リコリス・リコイル』を絶賛している人は、アトラクションの説明で納得した市民と同じという皮肉。

 

キャストとスタッフは足立慎吾さんとプロデューサーの被害者。

声優さんたちは、自分が演じているキャラクターのことがわからないと言っている。

演じた声優さんでも理解できない登場人物のことを読み取れちゃうファンはすごい。

 

 

英語圏の映画業界・テレビ業界の「開発(development)」工程を知ったら、足立慎吾さんと各話脚本家とプロデューサーはどう思うのだろうね。

リコリス・リコイル』のシリーズ構成プランと脚本は没にされ、監督兼シリーズ構成と各話脚本家は更迭になる可能性が高い。新しいスタッフを雇って最初から書き直し。開発地獄(development hell)に陥るかもしれない。

10個の企画を開発したらそのうち1個に製作許可が下りて(green-light)、製作し公開されれば幸運、くらいの世界だから。

『リコリコ』ファンが擁護するときに言う「ハリウッドのバカ映画」も、こういう厳しい選抜を経て製作され、なおかつ観客・視聴者・評論家の厳しい目にさらされライバル作品との激しい競争を経て、日本で公開されたものだから。素人の自己満足を世に出してもらえるほど甘くはない。それでもやるなら自己資金でやるしかない。

 

 

リコリス・リコイル』はいいところもたくさんあったのに、それをまとめて台無しにした。

 

 

余談

年末にビジュアルファンブック「ヒロインアーカイブ」が出版されるらしい。足立慎吾さんやプロデューサーはどんな言い訳するかな? あるいは素晴らしいアニメを制作したと自画自賛するかな?

 

 

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書籍

 

 

 

CD

 

 

 

Blu-ray Disc

 

 

 

キャスト

錦木千束:安済知佳
井ノ上たきな:若山詩音
中原ミズキ:小清水亜美
クルミ久野美咲
ミカ:さかき孝輔
春川フキ:河瀬茉希
乙女サクラ:小市眞琴
蛇ノ目エリカ:八神結香
ヒバナ:三重野帆貴
楠木:沢海陽子
楠木助手:長谷川美希
吉松シンジ:上田燿司
ロボ太:榊原優希
真島:松岡禎丞
姫蒲:大谷理美

 

 

第13話スタッフ

脚本:神林裕介
絵コンテ:足立慎吾
演出:丸山裕介

総作画監督:山本由美子、森田莉奈、鈴木豪
作画監督:山本由美子、中岡響香、佐藤ひかる、栗西祐輔、高橋沙江子、落合瞳、迫江沙羅、山内尚樹、大貫巧、水谷雄一郎、張丁、戸髙真希、三浦綾華、泉坂つかさ、柴田裕介、前田顕、合田浩章
アクション作画監督:矢向宏志、西岡忍

制作進行:内堀将太
制作進行補佐:黒河友貴

原画:
 佐藤明日香 森田勝志 中岡響香
 中下美湖 大貫巧 米澤篤
 園田尚也 前田顕 栗西祐介
 有馬義博 杉浦ゆとり 戸髙真希
 小松沙奈 迫江沙羅 石塚みゆき
 中村真那海 沢田犬二 竹内哲也
 神本兼利 竹田茜

 ワンオーダー

第二原画:
 山本由美子 鈴木豪 飯塚晴子
 紙田竜之介 梅木ハジメ 片渕由歌
 吉本哲也 杉山恭平 中尾彩香
 加藤やすひさ  後山汰央 福永なぎさ
 河地りん 関暁子 森田莉奈
 安岡幸恵 進藤麻耶 大野薫野
 横山優衣 田原侑奈 石塚空良
 村田大亮 中野來叶 夢野
 田中侑奈 横山穂乃花 田中千恵
 池田好花 ハジッコネコ 中野渡遥香
 山内尚樹 辻村佳子 木佐貫真矢
 原島未来 上道巧弥 篠本浩史
 元土肥凌汰 山下千咲 矢吹智美
 荒木秀太 山本祐仁 高橋沙江子
 鳥居貴史

 セブンシーズ ワンオーダー Rad Plus
 Revival reboot Triple A
 SAS R.I.C グレーン

動画検査:玉腰桃子 三浦綾華

動画:
 セブンシーズ ワンオーダー Revival
 グレーン R.I.C reboot
 Rad Plus スタジオエル 旭プロダクション
 上海弘凰芸術 SAS 光の園・アニメーション

色指定・検査:中原あゆみ 田中千春
仕上検査補佐:北東真奈

仕上:
 セブンシーズ ワンオーダー Revival
 グレーン R.I.C reboot
 Rad Plus スタジオエル 旭プロダクション
 上海弘凰芸術 SAS 光の園・アニメーション

CGモデリング
 堀井慎也 佐納達也
 田中雪乃 小野辺青葉
 前田留花 戸田和隆(幻影)

CGアニメーション
 A-1Pictures
 野間裕介 佐々木進伍

CG制作担当:堀口滋

背景:草薙(KUSANAGI)

美術設定協力補佐:岩佐禎 松澤猛

3Dモデル:柿木彩花 ヒデグレン・クリストファー・ラウス

3Dレイアウト:関谷薫

背景美術:池田真依子 浅井唯奈 藤井星夏

背景協力:
 吉田美和

 FSE
 DUC HAI PHUONG NHI THUY DUNG
 THI THAI HUU MY MINH TIEN
 THI DUNG LONG CHAU THU THAO
 ANH TUAN BACH LONG HOANG NAM

背景進行:平田浩章
背景進行補佐:竹村美音 THIEN THAO

撮影:
 A-1 Pictures
 冨田結伊 黒岩悟 岡﨑正春
 鈴木彬人 信川公哉 小寺竜輔
 新谷幸歩 宮脇洋平

撮影監督補佐:田村有弓

撮影協力:
 Assez Finaud Fabric.
 藤巻鐘子 小池里恵子 澁谷洋輔
 萱場良明 小林拓未 奥井厚子
 柴田温子 中村雄太

モーショングラフィックス・2DWK:TOM

アイキャッチイラスト:浮き足

 

 

オープニングアニメーション

絵コンテ・演出:足立慎吾

作画監督:山本由美子

原画:
 高橋沙江子 二宮壮史
 竹内由香里 須藤智子
 森田莉奈 朱原デーナ
 小松沙奈 福田祐樹
 伊藤祐毅 沢田犬二
 世良コータ 徳岡紘平
 寺本将梧 合田浩章
 中村直人 原田大基

 和田慎平

第二原画:横山優衣 安岡幸恵

動画検査:玉腰桃子

動画:グラム reboot

色指定・検査:佐々木梓

仕上:
 バード D-COLORS
 スタジオエル reboot

CGワークス:野間裕介 森岡俊宇

モーショングラフィックス・2DWK:TOM

背景:
 草薙(KUSANAGI)
 岡本穂高 浅井唯奈
 呂佳芳

 NAM HAI ART
 NGOC XUAN VAN TOAN
 QUYNH NHU NGUYEN THUY
 MINH NGUYET NGOC ANH

撮影監修:脇顯太朗

撮影監督:岡村奈沙

撮影:
 旭プロダクション
 石川直樹 鯨井亮
 青木睦希 毛塚沙織
 小島千幸

制作進行:望月貴博

 

エンディングアニメーション

絵コンテ・演出:足立慎吾

原画:山本由美子

動画検査:三浦綾華

動画:
 A-1 Pictures
 冨田さおり 村松千鶴
 杉浦ゆとり

 A-1 Pictures福岡スタジオ
 下司彩音

 三浦綾華

 OLM Asia

色指定・検査:佐々木梓

仕上:
 A-1 Pictures
 村上彩夏

 ステラ・ロード
 門松諭生 遠藤花歩
 菊地慶翔 永井唯香

 スタジオ・ロード バード

CG ワークス:
 野間裕介

 森岡俊宇

背景:
 草薙(KUSANAGI)
 岡本穂高
 浅井唯奈
 藤井星夏

撮影:TOM

制作進行:土屋祐夏

 

 

メインスタッフ

原作:Spider Lily
監督:足立慎吾
副監督:丸山裕介
ストーリー原案:アサウラ
シリーズ構成:足立慎吾
脚本協力:長谷川崇
文芸協力:神林裕介、枦山大
キャラクターデザイン:いみぎむる
サブキャラクターデザイン:山本由美子
総作画監督:山本由美子、鈴木豪、竹内由香里、晶貴孝二
衣装デザイン:鈴木豪、浮き足
リコリス制服デザイン原案:尾内貴美香(ALCATROCK)
プロップデザイン:朱原デーナ
銃器デザイン:寺岡賢司
銃器・アクション監修:沢田犬二
色彩設計:佐々木梓
美術監督池田真依子
美術ボード:岡本穂高
美術設定:六七質
美術設定協力:綱頭瑛子
CGディレクター:森岡俊宇
撮影監督:青嶋俊明
編集:須藤瞳
音響監督:吉田光
音響効果:上野励
音楽:睦月周平
音楽プロデューサー:山内真治
音楽ディレクター:安谷屋光生
音楽制作:アニプレックス
チーフプロデューサー:三宅将典
プロデューサー:神宮司学、吉田佳弘、大和田智之
制作統括:柏田真一郎、加藤淳
アニメーションプロデューサー:中柄裕二
制作デスク:佐々木雄
設定制作:森周
制作:A-1 Pictures
製作:アニプレックスABCアニメーションBS11

 

企画:岩上敦宏、西出将之、田﨑勝也
企画協力:萩原猛(オルクス)、岡田武士、松﨑由美子、安井一成、佐藤茂薫、月岡佑紀
アソシエイトプロデューサー:深田有紀、東真央
アシスタントプロデューサー:正木美有
宣伝プロデューサー:高橋里美

フォーリーアーティスト:渡邊雅文
録音・調整:藤原淳平
録音助手:大東潤
音響制作担当:渡辺悠介、菊池みなみ
音響制作:HALF H・P STUDIO

オフライン編集:REAL-T
オンライン編集:ソニーPCL、舘遼太朗、鈴木萌
スタジオコーディネート:伊藤秀樹、竹村知己

*1:ジョン・ファヴロー監督は俳優・映画監督・プロデューサー・脚本家として大きな実績を持つ。『アイアンマン』第1作第2作の監督・製作総指揮、第3作の製作総指揮、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』の監督・脚本・製作・主演、『ジャングル・ブック』『ライオン・キング』の監督・製作など。テレビシリーズ『マンダロリアン』『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』のクリエイター・ショーランナー。

『漁港の肉子ちゃん』感想: 名作映画

『漁港の肉子ちゃん』
製作年:2021年
製作国:日本
公開日:2021年7月16日

 

 

作品について

渡辺歩監督。

西加奈子さんの小説が原作。

大島里美さんが脚本。

小西賢一さんがキャラクターデザイン・総作画監督

STUDIO 4℃がアニメーション制作。

コメディドラマ・アニメーション映画。

29kochanmovie.com

 

NHK Eテレが2022年9月24日(土) 15:00-16:40 に放送した。

www.nhk.jp

 

 

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感想

おもしろい。いい映画。名作映画。

肉子ちゃんの経歴が倉田真由美さんの漫画『だめんず・うぉ〜か〜』を思い出させる。

小学生女子の人間関係の描写がリアル。グループのリーダーとメンバー、リーダーに反発する子たち、どちらにも属さない子。反目の理由が、遊びへの誘い方や誘う子の選別という点もあるある。

 

西加奈子さんが説明する、肉子ちゃんとキクコのキャラクター造形が生々しい。

「太っていてダサくて、男の人に関して奔放で騙されやすい人です。天使のような、キラキラした人を書きたいと思った時、それはやっぱり処女ではなくこういう人だろうって思ったんです。『こうふく みどりの』でもこういうタイプを書いたんですけれど、自分の中に憧れがある。ダサい服を着ていても、変なカップを使っていても平気っていう、こだわりのないところが、真っ白な気持ちの持ち主なんだろうって思わせてくれるんです」

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三人称や一人称で小説を書くとエグい印象になるので、娘の視点で描くことにしたそうだ。

 小学5年生というのは、幼い子供でもない、でも大人の女性でもない微妙な年頃だ。

「同級生には生理が始まっている子もいる、セックスというものがあることも分かっている、でも具体的にどうするかは知らない、という年頃を考えました。肉子ちゃんの男性関係を嫌だと思っているけれど、何が嫌なのかはっきりしないでモヤモヤしている感じ。もちろんまだ“女”ではないし、でも“女の子”でもない。そういう子に肉子ちゃんといった“女爆弾”みたいな人を語らせようと思ったんです(笑)」

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みうが不妊だと思っていたこと、妊娠出産もこれの対比として描いている。

みうがキクコの実のお母さん、肉子ちゃんが育てのお母さんという設定には驚いた。

 

 

大竹しのぶさんが上手いのは知っているけれど、Cocomiさんも声のお芝居が上手いね。

 

脚本の大島里美さんは、10月放送の宮脇千鶴監督、バンダイナムコピクチャーズ制作『後宮の烏』のシリーズ構成を務めている。楽しみ。

films.hatenablog.com

 

渡辺歩監督は『ドラえもん』に長く携わり、シンエイ動画を退社した後は、売れっ子のフリーランス監督・演出家。同時に何作も監督作品を掛け持ちしているけれど、どれもクオリティが高い。

現在は4月から中野悟史副監督、瀬古浩司さんシリーズ構成・脚本、OLM Team Kojima制作(BUG FILMS制作協力)『サマータイムレンダ』が放送中で、来週に最終話を迎える。

films.hatenablog.com

泣くお芝居が『ドラえもん』(2005年版)そのもの。渡辺歩監督と小西賢一さんは『ドラえもん のび太の恐竜2006』を一緒に制作していた。小西賢一さんが作画監督

 

 

キャスト

肉子ちゃん:大竹しのぶ
喜久子:Cocomi
二宮:花江夏樹
サッサン:中村育二
マリア:石井いづみ
ゼンジ / ゲスト / 屋台の店主 / じいさん:山西惇
水族館のおじさん/ 受付ロボット / あやしい店の係:八十田勇一
ヤモリ / トカゲ / 松本:下野紘

ダリシア:マツコ・デラックス
みう:吉岡里帆
明石家さんま

 

 

スタッフ

原作:西加奈子
監督:渡辺歩
脚本:大島里美
絵コンテ協力:イシグロキョウヘイ
演出:秋本賢一郎
キャラクターデザイン・総作画監督小西賢一
作画監督:廣田俊輔、嶋田真恵、林佳織、秦綾子、吉田奏子
動画監督:小島知之
動画検査:奥坂英珠、加来由加里、よこた かな
色彩設計:伊東美由樹
美術監督木村真二
CGI監督:中島隆紀
プロダクションエンジニア:平林匡人
編集:廣瀬清志
音響監督:笠松広司
音楽:村松崇継
エンディングイラスト:渡辺歩
題字:望月朝陽
エンディングクレジット:今中千亜季
企画・プロデュース:明石家さんま
チーフプロデューサー:神夏磯秀
プロデューサー:山田貢、田中栄子
アニメーションプロデューサー:青木正
アニメーション制作:STUDIO 4℃
製作:吉本興業
配給:アスミック・エース

 

主題歌
「イメージの詩」
作詞・作曲:吉田拓郎
編曲:武部聡志
サウンドプロデュース:GReeeeN
歌:稲垣来泉

エンディングテーマ
「たけてん」
作詞・作曲・編曲・歌:GReeeeN
(ユニバーサル ミュージック)

『竜とそばかすの姫』感想

『竜とそばかすの姫』
製作年:2021年
製作国:日本
公開日:2021年7月16日

 

 

作品について

細田守監督・脚本・原作。

スタジオ地図 企画・アニメーション制作・製作。

サイエンス・ファンタジー・アニメーション映画。

ryu-to-sobakasu-no-hime.jp

 

 

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感想

途中まではおもしろい。壮大なミュージックビデオの映画。音楽が『竜とそばかすの姫』の売り。

細田守監督は演出が抜群に上手い。いい物語を用意できれば鬼に金棒。

露悪的ではある。

フランスの民話をもとに編纂したジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン夫人の『美女と野獣』(1756)を下敷きにしている。また、ゲーリー・トゥルースデイル監督、カーク・ワイズ監督、リンダ・ウールヴァートン脚本、ドン・ハーン製作、ウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーション制作・製作『美女と野獣』(1991)からもインスピレーションを得ている。

films.hatenablog.com

ジャスティンはガストンだね。

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000)、『サマーウォーズ』(2009)に続き原点回帰とも考えられる。

 

〈U〉の背景美術と撮影は、CGI-driven の実写映画やテレビシリーズとも、3DCGアニメーションとも異なる魅力がある。

スティーヴン・スピルバーグ監督・製作『レディ・プレイヤー1』(2018)ともまた違う。

films.hatenablog.com

 

 

女性

ワシントン・ポストの『竜とそばかすの姫』評論は正しいが、その一方で主張がステレオタイプであり知識に偏りがあるとも言える。

The film's message of female empowerment has gained attention for flipping the script on anime, Japan's signature style of animated movies and graphic novels that often portrays girls and women as weak, vacuous and hyper-sexualized.

www.washingtonpost.com

細田守監督の過去作品には女性の描写に問題があるのだが、それに言及しないのは公平ではないね。何故か英語圏の映画評論家から、細田守監督作品はずっと絶賛されているけれど。

 

アメリカのアニメーション業界は現在もなお男性社会。少しずつ女性スタッフが活躍できるようになってきた。

アメリカの長編アニメーション映画の最初の女性監督は、『プリンス・オブ・エジプト』(1998)のブレンダ・チャップマン監督。新興アニメーションスタジオだったドリームワークス・アニメーションの作品。スティーヴン・スピルバーグ監督*1と、上司マイケル・アイズナーの不義理でウォルト・ディズニー・スタジオの会長職から追い出されたジェフリー・カッツェンバーグらが設立したアニメーションスタジオという皮肉。

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオは、クリス・バック監督、ジェニファー・リー監督『アナと雪の女王』(2013)でようやく女性監督が誕生した。しかも、もともとクリス・バック監督の単独監督だったが、ジェニファー・リーが脚本執筆だけでなく幅広く関与したので、監督に昇格したという経緯がある。1923年の設立から90年後のことである。

ピクサー・アニメーション・スタジオは、『メリダとおそろしの森』(2012)でジョン・ラセターがブレンダ・チャップマン監督を一方的に解雇してマーク・アンドリュース監督に後を継がせた。ピクサーから女性監督が誕生したと言えるまでには、ドミー・シー監督『私ときどきレッサーパンダ』(2022)まで待たなければならなかった。

 

日本のアニメ業界が優れているとは必ずしも言えないけれど、2014年時点で確認できただけでも女性監督が大勢いる。

togetter.com

日本のアニメ業界は実力主義なので、能力がある人なら性別に関係なく昇進する。

アニメーターの半分は女性(半分以上かも?)。原画や動画のクレジットを見れば、女性が多いことを理解できるだろう。動画が正しく描かれているかをチェックする動画検査も女性が多い。アニメの作画監督総作画監督も女性が大きく担っている。キャラクターデザインも女性が多い。

彩色はほぼ女性のセクションと言われている。色彩設計、色指定、仕上げ検査も大抵の作品は女性が担当している。

背景美術はまだ男性中心だと思う。でも女性の美術監督も何人もいる。

撮影は半々くらい? 女性の撮影監督はまだ少ないかな。

制作進行は長らく男性中心だった。セル画の時代は、セル画が数十枚入った重たいカット袋や箱を抱えて移動しなければならなかったそうだ。その影響で、制作進行は力仕事の職務であり女性は少なかったようだ。現在のデジタル制作では、女性が半々くらいいるかもしれない。制作進行から昇進して制作デスク、そしてプロデューサーになる女性も増えている。

(各話を担当する)演出家も女性が結構いる。監督経験者も結構いる。

 

 

細田守監督

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リコリス・リコイル

絵しか描いたことがないアニメーターの足立慎吾さんが、初監督作品なのに初シリーズ構成・初脚本を書いた『リコリス・リコイル』というおバカアニメを知ってしまったので、これからは細田守監督にやさしくなれると思う。まあ細田守監督と比べるのもおこがましいのだけれど。

細田守監督作品は酷いところがあるけれど、それでも彼は物語を書いている。細田守監督は物語を書くとはどういうことか理解している。細田守監督には書きたいことがある。

足立慎吾さんは描きたいイメージやシーンをたくさん並べただけで、物語を作っていない。足立慎吾さんには書きたいテーマがないので、様々な要素を入れたのにどれも中途半端。主人公2人の物語すら書けていない。制約の中で取捨選択したと言っているが、その取捨選択を大きく間違えている。

もともとクエンティン・タランティーノ監督『パルプ・フィクション』(1994)を観て、映画は「ストーリーはどうでもいい」と公言する人だから。

わざわざ殺し屋だという説明もしないし、どういう性格なのか、ふたりの関係性がどうなのか、そういうことが連続する会話のなかから滲み出してくる。とても自然で説明的でもない、耳を傾けたくなる会話ですよね。

ストーリーやキャラクターの関係性を伝えるために、ここでこのセリフを喋らせておかなければいけない等と考えてしまいがちだと思うんですけども。この映画観てるとそういうストーリーを駆動させるためのセリフは不要なのかもって思っちゃう。

もっと言うなら、映画におけるストーリーって、実はどうでもいいのかなという風にも感じたり…。

【TV Bros. WEB】 『パルプ・フィクション』足立慎吾 第3回【連載 アニメ人、オレの映画3本】

あらゆる創作者への侮辱だと理解していないので、こんな発言をする。案の定「ストーリーはどうでもいい」テレビアニメが出来上がった。

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「DA*2がしていることの是非は視聴者に考えてもらいたい」「監視社会に対するアイロニーもあるかな?」と放送開始前にインタビューで大言壮語していたが、批判が高まるにつれ、主人公2人だけを見てほしいと繰り返すようになった

インタビュアーからストーリーや設定を掘り下げる質問をされると、「まあまあ、そんな難しいことは考えないでほしい(笑)。」と逃げた。自分で考え、監督し、シリーズ構成プランを作り脚本を書いたのに、主人公の本質がわからないと言っていた。これが『リコリス・リコイル』であり足立慎吾さんである。

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製作

CGキャラクターデザインの Jin Kim さんは韓国出身のアニメーター。1995年から2016年までウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにて、『塔の上のラプンツェル』(2010)の Character Designer、『アナと雪の女王』(2013)の Visual Development Artist、『アナと雪の女王2』(2019)の Character Designer、『モアナと伝説の海』(2016)の Visual Development Artist などを務めた。

www.imdb.com

プロダクションデザインの Eric Wong さんはイギリスの建築家・イラストレーター。

www.ericwong.co.uk

cargocollective.com

www.instagram.com

 

 

著作権

著作権表記の「スタジオ地図」は、アニメ制作会社スタジオ地図(株式会社地図)のことではなく、スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)のことらしい。製作委員会の弱点である権利分散や収益配分の煩雑さを避け、迅速な決断の実現のために取っている資金調達手法。

anime.eiga.com

 

 

キャスト

すず / 内藤鈴 / ベル (Belle):中村佳穂
しのぶくん / 久武忍:成田凌
カミシン / 千頭慎次郎:染谷将太
ルカちゃん / 渡辺瑠果:玉城ティナ
ヒロちゃん / 別役弘香:幾田りら
すずの父:役所広司
恵(けい) / 竜:佐藤健

合唱隊
吉谷さん:森山良子
喜多さん:清水ミチコ
奥本さん:坂本冬美
中井さん:岩崎良美
畑中さん:中尾幸世

〈U〉の世界
ジャスティン:森川智之
ペギースー:ermhoi
アナウンサー(冒頭):水卜麻美
アナウンサー(コンサート):桝太一

その他の人物
ひとかわむい太郎 & ぐっとこらえ丸:宮野真守
すずの母:島本須美
恵・知の父:石黒賢
知(とも) / 天使:HANA
イェリネク:津田健次郎
スワン:小山茉美

 

 

スタッフ

監督:細田守
脚本:細田守
原作:細田守
現実世界キャラクターデザイン・作画監督青山浩行
〈U〉作画監督・CG作画監督山下高明
竜デザイン:秋屋蜻一
CGキャラクターデザイン:Jin Kim、秋屋蜻一、岡崎能士、ippatu、岡崎みな、イケガミヨリユキ、Emmanuel Edeko
動画検査:坂詰かよ、秋山訓子、寺田久美子、玉木雅代、長命幸佳、大島明子
色彩設計:三笠修
色彩設計補佐・色指定・検査:駒田法子(チーフ)、忽那亜実、岡田絵美子
美術監督:池信孝
美術監督補佐:大久保錦一
プロダクションデザイン:上條安里、Eric Wong
コンセプトアート:上国科勇、Tomm Moore、Ross Stewart、Allice Dieudonné、Almu Redondo、Maria Pareja
衣装:伊賀大介、森永邦彦、篠崎恵美
撮影監督:李周美、上遠野学、町田啓
CGディレクター:堀部亮、下澤洋平
編集:西山茂
リレコーディングミキサー:佐藤忠治
スーパーヴァイジングサウンドエディター:勝俣まさとし
ミュージックスーパーヴァイザー:千陽崇之
音楽監督岩崎太整
音楽:岩崎太整、Ludvig Forssell、坂東祐大、挾間美帆
キャスティングディレクター:増田悟司、今西栄介
助監督:守泰佑
演出助手:仲野良
演助補佐:岡田彩
予告編演出/OPタイトル:隅田結子
製作:伊藤響、田中伸明、菊池剛、齋藤佑佳
プロデューサー:齋藤優一郎、川村元気、高橋望、谷生俊美
制作プロデューサー:石黒裕之
制作チーフ:友近雅美
企画・アニメーション制作:スタジオ地図
製作幹事:スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)、日本テレビ放送網
共同事業体:日本テレビ放送網NTTドコモKADOKAWAスタジオ地図ブックウォーカー、ムービーウォーカー、角川メディアハウス
プロモーションパートナーズ:読売テレビ放送電通博報堂DYメディアパートナーズジェイアール東日本企画、ローソンエンタテインメント、読売新聞社ムービック札幌テレビ放送宮城テレビ放送静岡第一テレビ中京テレビ放送広島テレビ放送、福岡放送、青森放送、テレビ岩手、秋田放送、山形放送、福島中央テレビテレビ新潟放送網、テレビ信州、山梨放送北日本放送テレビ金沢福井放送日本海テレビジョン放送山口放送四国放送西日本放送南海放送高知放送長崎国際テレビ熊本県民テレビ、テレビ大分テレビ宮崎、鹿児島讀賣テレビ
配給:東宝

 

主題歌
『U』
作詞・作曲:常田大希
歌唱:Belle(中村佳穂)
millennium parade & Belle

*1:スティーヴン・スピルバーグ監督は長い映画監督・映画プロデューサー人生の中で多くの人を育ててきた。その中には映画プロデューサーのキャスリーン・ケネディとクリスティ・マコスコ・クリーガーがいる。

*2:筆者注:何千年も前から日本にある、政府の秘密暗殺組織。孤児で無戸籍児の女子高校生だけで構成された暗殺部隊「リコリス」が下部組織としてある。司法手続きを取らず、犯罪未遂の被疑者を問答無用で射殺している。そのため国民は日本が「平和」だと思っている。

『サマータイムレンダ』第24話感想

サマータイムレンダ』第24話「Summertime re-rendering」

 

 

作品について

田中靖規さんの漫画が原作。

 

summertime-anime.com

 

 

感想

おもしろい。

 

波稲を裏切ったのはシデなのに、波稲を責めるシデ。責任転嫁。

真砂人でシデの寿命が尽きると知って絶望したと泣き落とし。サイコパスでも涙を流す演技はお上手。

世界の最後まで生きて見届けられないなら、世界を終わらせよう。ゲームばかりしすぎて頭が幼稚化したらしい。自称「魔王」。ダサい。

シデの演説タイム。

シデは無残に消滅した。王道。

 

300年前の現世。白砂青松、羽衣伝説みたい。

 

波稲(ハイネ)はもともといい子だったんだね。ヒルコに食べられ、シデに振り回されたせいで闇堕ちしていたけれど。

潮がクジラを消したとき、赤ちゃん姿のヒルコが「ありがとう」と言いながら消えたとき、波稲が涙を流し笑みを浮かべながら竜之介と一緒に消えたとき、涙が出てきた。

慎平と潮の会話。潮のモノローグ。

 

次回、最終話「ただいま」。

 

 

CD

 

 

 

Blu-ray Disc

 

 

 

キャスト

網代慎平:花江夏樹
小舟潮:永瀬アンナ
小舟澪:白砂沙帆
南方ひづる / 南方竜之介:日笠陽子
根津銀次郎:浦山迅
菱形窓:小野賢章
菱形朱鷺子:河瀬茉希
菱形青銅:大塚明夫
小舟アラン:玄田哲章
凸村哲:上田燿司
雁切真砂人 / 雁切巌:小西克幸
小早川しおり:釘宮理恵
ハイネ(雁切波稲):久野美咲
シデ(菱形紙垂彦):小西克幸
南方竜之介:三瓶由布子
網代透:渡部俊樹
網代暁美:はやしりか
菱形千登勢:櫻庭有紗
小早川朝子:山本亜衣
小早川達夫:細川祥央

 

 

第24話スタッフ

脚本:瀬古浩司
絵コンテ:矢嶋哲生
演出:四ノ宮春

総作画監督:松元美季、烏宏明、髙田晴仁、
作画監督:石丸史典、本吉晃子、小川茜、稲手遥香、難波功、鳥井隼人、朱世桀、嶋崎耕平、田島瑞穂、川畑えるきん、新村香奈、ウィリアム・リー、ソン ヒュンジュ、ハン ウンミ、イ ドンフン、チェ ウンヨン
作画監督補佐:西谷泰史

 

 

メインスタッフ

原作:田中靖規
監督:渡辺歩
副監督:中野悟史
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:松元美季
サブキャラクターデザイン:烏宏明
メインアニメーター:為水正太郎
プロップデザイン:松尾優希、佐藤和巳
色彩設計:秋元由紀
美術監督:赤坂杏奈、畠山佑貴
美術設定:多田周平、綱頭瑛子、滝沢麻菜美、斉婉延
撮影監督:木村俊也
編集:小島俊彦
音響監督:小泉紀介
音響効果:勝俣まさとし、本郷俊介
音楽:岡部啓一高田龍一帆足圭吾
音楽プロデューサー:大隅啓良
プロデューサー:松﨑友貴、下里悟、倉島真由実、吹野史斉、北澤史隆、外川明宏、野瀬和也
アソシエイトプロデューサー:長谷川友紀
アニメーションプロデューサー:児島宏明
制作デスク:藤澤一輝
設定進行:三浦世里奈
アニメーション制作:OLM Team Kojima
制作:小学館集英社プロダクション
製作:サマータイムレンダ製作委員会(集英社小学館集英社プロダクション、MAGES.、トイズファクトリーTOKYO MXムービックBANDAI SPIRITS)

 

企画:瓶子吉久、高澤邦仁、志倉千代丸、平田秀夫、金子広孝、國枝信吾、春山ゆきお
原作協力:少年ジャンプ+編集部、細野修平、籾山悠太、週刊少年ジャンプ編集部、片山達彦
アシスタントプロデューサー:鈴木里奈、大場幸、大東歩、黒田健史、長谷川嘉範、三浦史、岩崎沙耶花
宣伝プロデューサー:岩佐貴博

2Dデザイン:J.C.STAFF、向井吉秀、吉垣誠

3DCG:OLM Digital
CGスーパーバイザー:瀬尾太
CGディレクター:小出秀治
CGプロデューサー:平野翔太
CGデザイナー:伊藤良太、今井優
CGプロダクションマネージャー:野本真樹

サウンドミキサー:早野利宏
アシスタントミキサー:杉野美結
音響制作協力:斎木隆、田口琢也、井上洋輔
音響制作:MAGES.
方言監修:カイホリショータ

オンライン編集:ソニーPCL、石井知、加藤慎也
スタジオコーディネート:伊藤秀樹、竹村知己

『ザ・フライ』感想

ザ・フライ
原題:"The Fly"
製作年:1986年
製作国:アメリカ合衆国
公開日:1986年8月15日

 

 

作品について

デヴィッド・クローネンバーグ監督・共同脚本。

メル・ブルックス プロデューサー(クレジットなし)。

ジョルジュ・ランジュランの短編小説『蝿』、及びそれを原作とするカート・ニューマン監督・製作『ハエ男の恐怖』(1958)のリメイク。大幅に脚色されている。

SFホラー映画。

 

続編として、クリス・ウェイラス監督『ザ・フライ2 二世誕生』(1989)がある。これが初監督。クリス・ウェイラスは第1作でクリーチャーエフェクトを手掛け、アカデミー賞やサターン賞を受賞した。

 

 

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感想

1980年代の映画だけど、原作小説の影響か、本題に入るまでの導入部、段取りが長い。95分のうち30分以上過ぎてようやく、実験失敗でハエ男になる。

もし今リメイクするなら、序盤ですぐに「ハエ男になってしまった。どうしよう?」という脚本になると思う。モンスターとして世界の席になり、世界中のハンターから狩られるとか、アメリカ政府に拉致されて実験材料にされてしまうとか。

 

手段を選ばない、しかし美意識がある科学者を描くのが巧み。マッドサイエンティスト

 

気持ち悪い特殊メイクアップ。H・R・ギーガーにも連なる系譜。

 

ジェフ・ゴールドブラムSF映画に縁がある俳優だね。フィリップ・カウフマン監督『SF/ボディ・スナッチャー』(1978)、デヴィッド・クローネンバーグ監督『ザ・フライ』(1986)、スティーヴン・スピルバーグ監督『ジュラシック・パーク』(1993)及び『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』(1997)、ローランド・エメリッヒ監督『インデペンデンス・デイ』(1996)及び『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』(2016)、フアン・アントニオ・バヨナ(J・A・バヨナ)監督『ジュラシック・ワールド 炎の王国』(2018)、コリン・トレヴォロウ監督『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』(2022)。

 

 

キャスト

セス・ブランドル:ジェフ・ゴールドブラム(津嘉山正種)
ヴェロニカ・クエイフ:ジーナ・デイヴィス(高島雅羅)
ステイシス・ボランズ:ジョン・ゲッツ(樋浦勉)
トニー:ジョイ・ブーシェル(山田栄子)
マーキー:ジョージ・チュバロ(島香裕)
ブレント・チーヴァーズ医師:レスリー・カールソン(仲村秀生)
産婦人科医:デヴィッド・クローネンバーグ(牛山茂)

その他:藤田幹子

 

フジテレビ版
演出:山田悦司
翻訳:トランスグローバル
調整:杉原日出弥
制作:トランスグローバル
https://fukikaemaniax.web.fc2.com/tv-on-air/03-a.html#39
初回放送:1988年11月5日『ゴールデン洋画劇場』ノーカット

字幕翻訳:岡枝慎二
NHK版字幕翻訳:浅野倫子

 

 

スタッフ

監督:デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:チャールズ・エドワード・ポーグ and デヴィッド・クローネンバーグ
原作:ジョルジュ・ランジュラン
製作:スチュアート・コーンフェルド、メル・ブルックス (uncredited)
撮影監督:マーク・アーウィン
編集:ロナルド・サンダース
音楽:ハワード・ショア
製作会社:Brooksfilms, SLM Production Group
配給:20世紀フォックス

配給(日本):20世紀フォックス映画 (1987年1月15日公開)

 

プロダクションデザイン:Carol Spier
美術監督:Rolf Harvey
セットデコレーション:Elinor Rose Galbraith
衣装デザイン:Denise Cronenberg

Visual Consultant: Harold Michelson

Makeup Artist: Shonagh Jabour
Hairdresser: Ivan Lynch

Casting Director: Deirdre Bowen

Co-Producers: Marc-Ami Boyman, Kip Ohman
Unit Production Manager: David Coatsworth

First Assistant Director: John Board
Second Assistant Director: Kim H. Winther
Third Assistant Directors: Patricia Rozema, Tom Quinn

Additional Photography: Kenneth Post, Robin Miller

Stunt Coordinator: Dwayne McLean

Sound Recording: Bryan Day, Michael LaCroix
Sound Re-recording: Gerry Humphreys
Sound Editors: David Evans, Wayne Griffin

Special Effects: Louis Craig, Ted Ross, Clark Johnson (uncredited)

The Fly Created and Designed by Chris Walas, Inc.
Creature Effects: Chris Walas
Peter Albrecht
Peter Babakitis
Brent Baker
Jon Berg
Margaret Beserra
Donald Bies
Robert Burman
Blair Clark
Stéphan Dupuis
Keith Edmier
Bob Hall
Jonathan Horton
Sir Guy of Hudson
Conrad Itchener
Jim Smash Isaac
Michael Jobe
Marie-Louise Kingery
Patricia Kowchak
Anthony Laudoti
Kelly Lepkowsky
Michelle Linder
Donald Mowat
Jerrold Neidig
Gregg Olsson
Michael Owens
Zandra Platzek
Robin Ralston
Michael Smithson
William Stoneham
Valerie Sofranko
Debra Tomei
Wim Jan Van Thillo
Carol Kaefer Walas
Mark Walas
Harold Weed
Mark Williams

Opticals by Dream Quest Images
Visual Effects Supervisor: Hoyt Yeatman
Motion Control Supervisors: Fred Iguchi, Michael Bigelow
Animation Effects Design: Katherine Kean (as Kathy Kean), Mitchell Rothzeid
Optical Compositing: Robert Hall, Dennis Dorney, Michael Ferriter
Visual Effects Coordinator: Lesley Mallgrave

『リコリス・リコイル』足立慎吾監督の言い訳


ゲスト:足立慎吾監督【リコリス・リコイル】「ANIPLEX presents ANIMEコンシェルジュ」#33


ゲスト:足立慎吾監督【リコリス・リコイル】「ANIPLEX presents ANIMEコンシェルジュ」#34

 

 

監督

足立慎吾さんは監督やりたいと思ったことはなかった。プロデューサーなど周りの人たちに「○○はこうすればいいのでは?」など、夢を語っていた。すると、足立慎吾さんが監督をやりたがっていると思われたのか、A-1 Pictures 社長の柏田真一郎さんに誘われた。

 

仕事

足立慎吾さんは「お話を考えて、それをどうおもしろいものにするか」が自分の仕事だと思い込んだ。初監督なのに、シリーズ構成・脚本という今までにやったことがない新しい仕事をやろうとした。

自分の能力を過信していたのか、私が話を考えるんだと最初から意気込み、シリーズ構成・脚本をやった。インタビューでも、他人にはそう思われてないけれど、自分には監督・シリーズ構成・脚本の才能がある、と言いたげでしたね。

足立慎吾さんは「おだてに弱い」という自己評価を持つ。

 

シリーズ構成プラン

千束とたきなが一緒に仕事ができるようになるまでを第3話までで描く、というシリーズ構成プラン。どういうシーンで作ればそれを実現できるのか本当に難しかった、と。

足立慎吾さんは見せたいシーンしか考えておらず、そこに至るまでの過程をろくに考えていないから、『リコリス・リコイル』はストーリーテリングが雑。

 

リアリティ

街中でバンバン銃を撃っていたら住人が気づく。『シティーハンター』では作中で問題にならない。だからリアルなことはあまり考えないようにしたそうだ。

シティーハンター』は読者・視聴者が創作の嘘に邪魔されないように気を配って作られている。一方『リコリス・リコイル』は足立慎吾さんが作った設定のせいで現実世界に近い世界観となり、現実世界との齟齬が目立っている。作中のリアリティレベルが描きたいシーンと合っていない。設定構築の失敗。

足立慎吾さんやアサウラさんのインタビューを読むと、『リコリス・リコイル』はアサウラさんが考えたプロットや設定はあまり使われず足立慎吾さんが監督兼シリーズ構成として大部分のプロットや設定を決めたようだ。

 

千束の能力

遮蔽物を使った銃撃戦はアニメで映えないし、銃の所作でリアルに描くとプロっぽく見えるかもしれないが作画カロリーが高い。すると接近戦しかない。

千束は不殺キャラクターに決まったので、必然的に非殺傷弾を使う。非殺傷弾は命中率が極めて低いと設定したので、近づいて撃つ。

主人公だから何かすごい能力が必要だ。どんな能力にするかをアサウラさんにも聞き、脚本会議で話し合ったが決まらなかった。時間もなかった。だから、弾を避けられるようにしようと、足立慎吾さんが独断で決めた。

アニメ制作における制限があるから、身の丈に合ったシーンを考えたと足立慎吾さんは発言した。ディストピア設定や国家の話は、足立慎吾さんの身の丈に合っていない。

 

足立慎吾さんはこのラジオ番組で、「シーン」についてしか言わない。「プロット」「ストーリー」「シリーズ構成」「脚本」については言及しない。

 

自信がない

アニメ制作者はどの作品もおもしろいと思って作っている。ただ、それがどう受け止められるか、足立慎吾さんは自信がない。後学のためにどこがよかったのか聞きたいらしい。

初監督なのに、初シリーズ構成・初脚本もやろうとしたのがそもそものもの間違い。根本的な失敗。商業的には大成功しても、足立慎吾さんとアニプレックスプロデューサーと A-1 Pictures プロデューサーの失敗。

 

Twitter

視聴者の邪魔をしたくないから作品について Twitter には書かないと言うくせに、インタビュー記事では余計なことを言うし、ラジオ番組に出演して語る。矛盾している。

 

宣伝

足立慎吾さんの指示で、キービジュアル第1弾第2弾は意図的に喫茶店が舞台の日常ものを装い、ガンアクションであることを隠した。

 

初体験

足立慎吾さんは監督をやって初めて、企画段階からアニメに携わり、アニプレックス本社に足を踏み入れた。本読み(脚本会議)はアニプレックスの会議室で行われていた。足立慎吾さんはアニメーターなので、普段は「制作」会社でしか仕事をしない。「製作」会社には制作プロデューサーなど一部のスタッフしか行く機会がない。

各話演出家も、アニメーターも、本読みに参加することはない。監督になって初めて、本読みに参加する。だから足立慎吾さんは本読みの存在意義も、脚本の重要性も、それまで理解していなかったのだろう。本読みで脚本を参加者皆で読み、意見を言い合い、脚本家がその結果を持ち帰って第2稿を書き、また本読みの議題にかけ、第3稿第4稿第5稿とひたすら書き直し、本読みでOKが出てようやく決定稿になる。そのプロセスが作品作りにとってどれだけ大切なことなのか、足立慎吾さんは理解していなかったはずだ。だから絵しか描いたことがないのに、初監督作品でシリーズ構成・脚本をやると厚顔無恥な選択ができたのだろう。

だから、同じく絵しか描けないアニメーター仲間の鹿間貴裕さんにも脚本を書かせたのだろう。

シリーズ構成は一般的に経験豊富な脚本家が務める。新人脚本家が参加した場合、シリーズ構成担当者が新人をサポートし、上がって来た脚本を使い物になるまで底上げする。

足立慎吾さんは素人なので、鹿間貴裕さんの素人脚本を直せずそのまま世に出した。

映画業界には「いい脚本からだめな映画が出来上がることはあるが、だめな脚本からいい映画ができることはない」という格言がある。

 

予算

一般論として、アニメの予算は、監督、シリーズ構成、キャラクターデザインの3つの最重要要素の影響がある。オリジナルアニメはそれが顕著だ。実績のある人、実力のある人、有名な人ほど、製作委員会が作品にかけられる予算が上がりやすい。

この考え方で言うと、『リコリス・リコイル』の座組みは無名のスタッフたちを起用したプロジェクトと大して違いはない。でもアニプレックスは「あの『ソードアート・オンライン』の足立慎吾さんが監督デビュー!」と華々しく送り出したかっただろうからゴリ押し。

  • 監督:足立慎吾 (アニメーターとしての実績はあるが、演出経験は少ないうえに初監督)
  • シリーズ構成:足立慎吾 (アニメーターとしての実績はあるが、脚本を書いたことすらない素人が初シリーズ構成)
  • キャラクターデザイン:いみぎむる (イラストレーター・漫画家としての実績はあるが、アニメの原画や動画を描いたことがない素人が初キャラクターデザイン)

スタッフのネームバリューが低ければ、「違う監督にしろ」「違う脚本家をシリーズ構成にしろ」などとプロデューサーや製作委員会出資企業から指示が出ると思う、と足立慎吾さんはちゃんと理解していた。つまり、足立慎吾さんは自分にネームバリューがあると自負しているし、プロデューサーや製作委員会出資企業も素人集団による座組みに何も反対しなかった、ということになる。

 

キャラクターデザイン

足立慎吾監督のゴリ押しで、いみぎむるさんにキャラクター原案ではなくキャラクターデザインをやらせた。アニメ用キャラクターデザインは、どの角度からでも破綻がないデザインを起こす必要があり、アニメーター経験がない人には難しい。また1つのアニメは原画・動画含めて数百人規模のアニメーターが描くので、誰でも描きやすいように線を整理する必要がある。だからイラストレーターや漫画家にオリジナルアニメのキャラクターデザインを頼むときは「キャラクター原案」扱いで、それを経験豊富なアニメーターがデザインし直す。

いみぎむるさんの絵は素敵だけど、いみぎむるさんはアニメのキャラクターデザインには向いていない。版権絵を見ると、自分でデザインしたキャラクターを安定して描けていない。これがアニメーターとそれ以外の絵描きさんの違いでもある。

アニメーターは、設定画の通りに描く仕事。原画は、絵コンテや設定画を読み込み、演出意図を理解したうえで、レイアウトや原画を描く。動画は、原画やタイムシート(本来は絵コンテも)を読み込み、演出意図を理解したうえで原画の清書と中割りを描く。

今回、足立慎吾監督は脚本と演出に集中するため、作画には一切関わっていない。副監督の丸山裕介さんと、総作画監督たち、作画監督たちに丸投げ。素人によるキャラクターデザインのゴリ押しの尻拭いをさせた。

 

本音

足立慎吾さんのありがたいお言葉。

「さっきのあらすじとか聞いてるとめちゃくちゃ物騒な話で社会派みたいに見えるかもしれないですけど、いやそんな全然わかんなくても、千束とたきなだけの感情で見てもらえれば大丈夫なように作ってあるつもりなんで、まああの細かいことは考えずに千束とたきなだけ追ってもらえれば、ま、彼女たちの[に]まつわる物語っていうものに触れられるんじゃないかなと思います。彼女たちを好きになってもらえると、それだけで嬉しいです。」

足立慎吾さんの自己満足のせいで、千束とたきなの物語すら散り散りになってしまっているのですが。

足立慎吾さんの自己満足のせいで、ノイズだらけなのですが。

 

社会風刺

「DAがしていることの是非は視聴者に考えてもらいたい」「監視社会に対するアイロニーもあるかな?」とインタビューで語ってらっしゃいましたね

社会風刺はとても繊細な扱いが必要で、頭のいい作者が慎重に見極めながら仕込まないと、笑えない、おもしろくないものになるのですが。しかも社会情勢や観客の心理状態などにも左右される、創作において危険な劇薬なのですが。

世界中のコメディに影響を与えたと言われる、イギリスのモンティ・パイソンをご存知ですか?

 

 

絵コンテ

足立慎吾さんは iPad のアプリ e-Conte Board で絵コンテを切っている。

 

 

 

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